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0976.からだのやさしさ / 高尾山


ちょっと前に、かおちゃんと大山に登った。
もともと山はきらいじゃなかったけれど、すごく好きかというと「そうでもないような」と煮え切らないものが自分の中にあった。だいたい、疲れるし。

が、登山というものが、自分の心と身体のごきげん度でいくとあらゆる「身体を動かす系」の中でもずば抜けてごきげん値が高い!ということで(楽しいとか気持ちいい、とかとはちがう感覚)、わたしの個人的なリベラルアーツにおける自由七科の一科として正式に履修することにしたのだった。

登山をリベラルアーツとして正式に履修ってなんだよ笑、自分で書いてて意味わかんねーよ!と思いつつ、必須科目なわけなので、単位を取らなくてはいけない。なので、月に最低でも2回は山に行く、と決めていた。

なので今日は、今月2回目となる登山の日ということで、葦江祝里(あしえのり)ちゃんと高尾山へ。

大山でペース配分をまちがえて後半ばてばてだったので、今日は高尾山の中でもいちばん距離が長い「稲荷山コース」を選びながらも、ものすごーくゆっくりのペースで進んでもらうことにした。心拍数を上げ過ぎないように。80から90くらいをキープ。

ノリちゃんはスーパー筋トレ女子なので、高尾山の6号路をいつもトレイルランばりに登り降りしている猛者なんだけど、今回はスタミナのないわたしにじっくりとつきあってくれて、わたしがちょっと気が急いて急ぎそうなところも、あえてペースをずっと変えずに歩いてくれて、とても助かった。

こういうやさしさって、頭のやさしさでもあるし、身体のやさしさでもある。身体のやさしさ、それは、ほんとうの肉体的な辛さや困難を体験したひとや、本気で生き物にたずさわったことのあるひとに備わるものだ。

妊娠しているとき、ふたりの男性産婦人科医に交互に検診を受けていたが、ひとりは口調こそていねいだけれど、かなり乱暴にわたしを扱って、ぐいぐいと股に指をつっこんできてだいぶ閉口した。
このひとには子どもを抱っこしたり、小さな動物をかわいがったり、植物や生き物を育てたりといった、いのちに触れるという経験がなかったんだろうな、きっとセックスもへたくそにちがいない……と、勝手に思っていた。身体がやさしくないんだもん。

もうひとりのひとは、口調は丁寧というよりはぶっきらぼうではあったものの、身体に触れるときには最大限の配慮と、いのちを扱っているというあたたかみがあった。子どもがいるひとだった。
「頼むから、あなたが取り上げてくれよ……」と毎回ひそかに願っていた。

閑話休題。高尾山だ。

稲荷山コース、めちゃよかった!以上!
とにかく、ペースをゆるめて、ずっとおしゃべりできるくらいの強度で登っていたのと、そんなにものすごく急勾配がなかったのと、かなり階段がつづく道があっても、そのあとはゆるやかな下りになっていて気力体力が回復できたのとで、紅葉で色づく山の景色を楽しみながら、10時に出発して12時に高尾山頂へ、そこからさらに30分ほどかけて一丁平というところまで楽しく歩けたのでした。

それでも、そんなに休憩も長々と取らなかったので、2時間半くらいはずっと心拍をややあげながら、ずっと汗ばんでいるくらいの強度の有酸素運動だったので、1000キロカロリーくらいは消費していたみたい。
山歩き、わたしにとってはジムよりプールよりコスパがいい。ジムやプールで1000キロカロリーって気が遠くなる運動量だもの。

一丁平までがんばってあるけたのは、ノリちゃんの「おでんを持ってきたよ!良い場所知ってるから、そこであっためて食べよう」という魅惑の言葉のおかげでしかない。つらいとき、苦しいとき、いつも「お・で・ん! お・で・ん!」と心の中でつぶやきながら、大臀筋とハムストリングをせっせと伸縮させていた(ちなみにこのセットのことをノリちゃんは「ケツハム」と言っていた……)。

そんなわけで、ちょうど良い秋のやわらかい日差しの中、ひとも少ない奥高尾の一角でわたしたちは「人生トップ3に入るね!!」と感動するくらいのおいしさのアツアツおでんを食べて、しあわせな時間を過ごしたのだった。



秋の高尾山ってじつは初めてかも〜



紅葉を撮るノリちゃんを撮る



写真だと登りっぽく見えるけど、くだり。なので足取りが軽い!



あまりにも映えなくてざんねんすぎる….おでん、そして、おでん出汁!



おねがい、おいしさ伝わって…..(むり)!




2022年9月スタートのライティング・ライフ・プロジェクト第12期生、満席となりました。ありがとうございました。



<世界観と表現>ビジネスコーチング、9月期は満席となりました。



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