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スラブの妖たち ルサウカ      ポーランドの妖、ウクライナの妖

 前回平常運転に戻る、とか書いていたと思うのですが実はここ数日、ウクライナで戦闘の激しいハリコフから避難してきていた女性を我が家で受け入れていたのでとてもじゃないけど、平常運転の生活には戻れませんでした。

 このnoteは、民話関連をメインと決めているので、それ以外のテーマを書くつもりはないのですが、、、戦争はあっという間に始まって、あっけないほどに人々の生活が崩れていくのを毎日見せつけられています。

 我が家に身を寄せた彼女は、家族の中で彼女だけ逃げきれて、旦那とは国境で分かれ(男性は国外に出れません)母親や兄弟、その子供たちは町から逃げる手段をすべて絶たれ食べ物は尽きてきて、暖房もない状態です。(ライフラインのなかでもネット状況の復旧は実に早い)

 彼女がネット通話で話しているときに、子供の声で「そこは暖かい?」と聞こえてきて『ああ、もう暖房も切れて家の中の温度も下がり続けてるのか』と、切なくなりました。

 彼女も生きている間に見る必要のなかった残酷な光景を逃げる最中に見てきたようで、話ながら泣きくずれたりとこちらもおろおろしましたが、なにか別の話をして気を紛らわせないといけない。で、私がポーランドの妖などをまとめてたりする、という話になり、ウクライナ語でかわいいな、と思ったのが水の精だったので、今回はスラブ地域の水の精の話をちょっとします。

 前振りが長すぎました、すいません・・・。


 ポーランド語でルサウカというスラブ一帯で信じられていた妖がいます。ちなみに、これをウクライナ人の彼女はルサレンカと読んでいました。

 うん、かわいいぞ、その呼び方。

 基本的にルサウカは若い女性(当然美人で)、肌は雪のように白く、目は黒く、髪の毛は黒光りしているけど、よくよくみると緑という記載が一般的のような気がしますが、ポーランドでは金髪のルサウカもいたよぁ・・・、ということで、きっと個人的趣味が非常に反映された妖なのでしょう。

 ルサウカは、水辺、森の近く、野原の近くにいたりしてそれぞれ水辺の、森のルサウカ等とに分けられます。冬の間は、水に住み春になると地上に上がってくるとも信じられているのですが、彼女たちは基本的に会いたくないタイプの妖です。

 いや、でも美人さんばかりという事だから、会いたい男性陣もいるのか?


 もともとは、早くにこの世をさってしまった少女たちの魂だそうで、その若さ故でしょうか、彼女たちがが何をするのか、と言えば 

『男性をくすぐり、笑い殺し』

なんとも、コメントのしようがないことをしてくれる妖です。


*ヘッドの写真はwikipediaから拝借しました


今さっき気づいたのですが、私が楽しく読んでいるKieliさんの最新童話にも水の妖がでてきています。水の妖に興味を持ったかた、またカレリア地方にビビッときた方、こちらへご訪問お勧めです💛


 


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