見出し画像

それだけでいいのにね


5月20日に30回目の誕生日を迎えた。
祝ってくれる人や人生を共に歩んでくれる人に恵まれていることに感謝しつつ、いつも通りの一日を過ごした。ちょっと違うことと言えば、いつもなら横目に過ぎ去ってしまうデパ地下の惣菜や、キルフェボンのフルーツタルトをホールで買って贅沢したぐらい。
身の丈に合ったことを選ぶ方が楽なのも、歳のせいかもしれない。けれど、大事なものを見失わないようにするにはそれが一番いいと思っている。
だからこそ、たまにする贅沢には特別感がある。

新しい環境に変わり創作時間が確保されたものの、やはり予想していた通り日常はイレギュラー多発。気がつけば一日が終わっている。もう少しスマートにやれるといいのだが、そのうち慣れるだろう。


創作においては、全く納得のいかない日々。何日も置いたり、作り直したり、聴き比べたりしている内に、どんどん自分は何がしたいのかわからなくなってしまった。スランプなのかもしれない。
そんな中、一度初心を思い出し雑念を取っ払って捻り出した曲が先日納品し、YouTubeでも公開した「Walk」。

https://youtu.be/ONn0Y0IAHvg


C dur(major)はスケール上シャープやフラットがなく、真っ白のキャンバスや始まり、純真無垢のイメージがある。初心者向けによく使われるが、単調になりがちで歴を積んだ人にとっては課題が多く難しい調でもある。その為、余程のことがないとこの調を使わないのだが、気取らず、ありのままなところがこの曲に合うかなと今回用いてみた。単調にならないよう、遠いところまで出向いたり、近くを行き来させたりしつつ、自然に聴き流せるように工夫してみたので、よかったら調性の動きにも耳を傾けてもらえると嬉しい。

どこかで聴いたような懐かしい記憶、何の変哲もない日常、ただ過ぎ去っていく時間…それらは一見何もないように見えるけれど、少しずつ違っている。いい事も悪い事も平等に存在している。

今まで書いた曲はどれも思い入れがあるけれど、特にこの「Walk」には色々と考え直す機会を与えられた。音が教えてくれることもあるんだなあと思うと共に、これからも音と対話し、自身の人生観と照らし合わせながら紡いでいけたらなと思っている。

 tohma

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?