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ハーチン空に舞う2034⑨マハラジャの妃編

前回のお話し

ハーチンはインド人のお宅にケータリングに行くと大富豪に気に入られインドに来ないかと誘われたのだが・・・
✨✨✨✨✨✨✨✨

ズンダタッタッタン
ズラズラズン






ズンダッタタッタン
ズラズラズン

へへ~イイ

ヘヘヘヘヘヘヘヘ~イイイイイ

✨✨✨✨✨✨
陽気なリズムに揺られながら

リンリン🎐🎐 
シャンシャン🌟🌟

リンリン🎐🎐 
シャンシャン🌟🌟

タージマハールのような大理石でできた
宮殿の中で

ハーチン(ハツコ)はオレンジ色のサリーを身にまとい

踊りながら裸足でリズムをとる。

✨✨✨✨✨


沢山のインドの召使たちとともごちそうをもって


マハラジャの前に行った。


「 マハラジャ・ジャイ・シンハ様。夕ご飯ができました。」
彼女はインド人の日本語のわかる優秀な召使と一緒に挨拶をした。

「 ハツコさん。ありがとうございます。」

「ダニャヴァードありがとうハツコさん。ささ、ここへここへ」

王妃たちが座っている。
第一王妃は目を大きく見開き初子を凝視した。
しかし、すぐににっこりとほほ笑んだ。
「 ナマステハツコさん。プリヤです。」

通訳が言った。「第一王妃プリヤ様です。プリヤとは愛された人を意味します。」

「ナマステ、プリヤ」

次に第二王妃が挨拶をした。

「ナマステハツコさん。リタです。」
 
通訳が言った。
「ハツコさん第二王妃のリタ様です。真珠を意味します。」

「リタさん、ナマステ。」



そして、マハラジャは言った。

「ハツコさんリラックスして。ゆっくりくつろぎたまえ。君はガネーシャのように愛らしい。ハツコさん君の名の由来は?」

「私の名前は初めてという意味です。」

「まあ、すばらしいお名前。」

みんなは歓声を上げた。

スバラシイ🩷



「ハツコさんは素晴らしい女性だ。
はるばる日本からやってきた。およそ半年だけど、僕たちの仲間だ。大切に扱ってくれたまえ。」

「 ジー・サマジュ・ガヤー(かしこまりました。)」

インドの召使たちは一斉に
挨拶をした。


「 まあ、恐れ多いわ。ありがとうございます。」
初子は初々しく挨拶をした。



君はガネーシャのように美しい。

ハーチンは沢山褒められて恥ずかしかった。

やくまるは彼女を
ちっとも女性としてみてくれなかったからだ。


しかし、マハラジャはいつでも、豊かな微笑みをうかべ
ハーチンにやさしい言葉をかけて女性として接してくれた。

✨✨✨✨✨✨✨🧡🩷

豊かさは美の象徴


ここでは王族たちがやさしく初子を出迎えてくれた。
初子と同じく豊さを表した体形の人が多かった。


だれも、初子を非難するものはいなかった。
ところ変われば
価値観も変わることを彼女は知った。



実はハーチンはやくまるのいうことを聞いて

半年だけの第三夫人

「半年間だけなら第三夫人をします。」
とマハラジャに言ったのだった。

するとマハラジャは言った。



「あなたの旦那さんは素晴らしい人だ😊🌟。
あなたのような心優しき美女を私に半年間も差し出してくれた。




あなたの旦那さんにもうすぐできる近未来のグーグルカプセル☄️👩‍🚀をさしあげよう。これはAIの世界を作り出すとってもいいカプセルだよ。それでどうかな。」

「わあ。すごい。うちの旦那様も喜びます。」
🩵☄️🩵
ハーチンは喜んだ。
それはこれから開発される近未来のカプセルだったからだ。夢にあふれていた。

ハーチンは言った。
「マハラジャ様。主人のためにありがとうございます。とてもうれしいです😆🩷。」



マハラジャは思った。



(ほう、この日本人の美女はなんと心が優しいのだ😚。


自分を差し出してもなおのこと夫のことを考えるとは。


素晴らしい😙✨)

それからハーチンは第一王妃と第二王妃と通訳の女性とともに奥の間のお風呂に案内された。

🛁🛁🛁🛁🛁🛁🛁

金色のお風呂で

🌛🌛🌛🌛🌛🌛

そこは金色に輝く場所だった。

金のお風呂でございます。

30メートルはあろうかと思われる壮大な
金色のプールに乳白色のお湯がたまり
バラが沢山用意されていた。

可愛い子供の召使たちが
花びらをちぎり
ハーチン達が入ったお風呂に花びらをまいていく。

フレッシュなバラの花の匂いがした。
🌹🌹🌹🌹🌹🌹🌹🌹🥀

第一婦人プリヤが言った。その言葉を通訳が訳した。

「初子、あなたはガネーシャに似ていてとてもキュートね。あなたは今日マハラジャ様と初めて添い寝します。
でも心配しないで。あなたは大丈夫です。私たちがついてるから。」

続いて、リタが言った。
「あとは私たちに任せてください。あなたは日本にいつか帰るでしょ。だからマハラジャのこと本気じゃないでしょ? 」
💘💘💘👀💞🟣🟣🟣🟣
「も、もちろんです。私は夫にたのまれてここに来ました。マハラジャ様のことはとてもいい人だと思います。おかげでこんな世界を味わえております。感謝しております。ただ、私、マハラジャ様より、やはり自分の夫が一番なんです。」

プリヤもリタもほっとしたのか。二人とも笑った。
😊😊🩷🩷
「よかったわ。私たちは本当にあなたを歓迎します。」
二人は彼女の気持ちを喜んだ。
2人は本当にマハラジャを愛しているようだった。

「初子。嬉しいわ。ねえ、初子?あなたの夫のお写真持ってる?見せてくださる?」


「あら、私にも見せてくださる!」
「ええ!」
ハーチンは得意になってやくまるの写真を見せた。

すると彼女たちはクスクスと笑った。
「痩せてる。痩せすぎよ。インドではね。男はこう、胸毛いっぱいでたっぷりマッチョなのがセクシーなのよ。フフフ。あなたの夫はずいぶん痩せすぎね。」


はーちんは
「まあ・・・そうかしら。でも私にとっては彼がベストなの。」
と言って一緒になって笑った。
(価値観って全然違う。私は毛むくじゃらでマッチョな男より断然やっくんなんだけど・・・)

本当にそう思ったのであった。


私が好きな人はやっくん・・!

夜になるとマハラジャははーちんのおでこにキスをして
頭をゆっくりと撫でた。

「君との夜がはじまるね。」

彼は静かに言った。
「・・・
そ、そうですね。
・・・
(😓💦)」


「安心したまえ。私はいい夢を君に与えてあげよう。フフフ。」



さあ、寝る前にみんなでこの甘いジュースを飲もう。


ジュースはとても甘くておいしかった。


そしてみんなで口をすすいだ。



暗がりの中マハラジャの姿がよく見えなかった。


ハーチンは目が悪かったからだ。コンタクトレンズもとってたし、メガネも外していたからだ。

しかし、薄暗い部屋の中で翠色にランランと輝いてこちらを見ている人の視線を感じた。それはマハラジャの部屋の置物の像の目だった。


マハラジャの野望と引き換えに



ハーチンは緊張した。
(マハラジャ様、お願い、それ以上何もしないでほしいのマハラジャ様・・・・😓💦汗)

彼女は人としてマハラジャは好きだが、異性としてはタイプではなかった。

だから正直言ってただのマハラジャの普通の料理人になるのはよかったのだが、3号さんになるのドキドキして正直あまり気乗りがしなかった。


しかし、
インドという国にいけること。
プレゼントがもらえるとのこと。
そして大好きなやくまるが望んだ

のでこうして彼女は日本からはるばるインドに来たのだ。
(だってやっくんは大富豪だから沢山プレゼントがあるぞ。っていうんだもん。すごい乗る気。でも私まはらじゃに私のこの体は差し出せないわ・・・・。)

ハーチンとマハラジャは二人きりになることはなかったのが幸いだった。
夜になったらみんな金色の絹でできたパジャマを着た。
ゆったりとしたパジャマは気持ちよかった。
第一婦人と第二夫人は一緒にマハラジャの布団の中に潜って
マハラジャの足に抱き着いて寝ていた。





はーちんもこれにはびっくりした。
(あたし、別にマハラジャ取らないけど、この二人本当に愛してるのね。)
初子は思った。
マハラジャもそれ以上は何もしてこないようだった。




ハーチンは疲れて寝息を立てて安心して寝た。
いびきを立てて眠るころ。

ハーチンは不思議な夢を見た。

不思議な夢


レースのカーテンの隙間から
二人の婦人が入ってきた。


二人の婦人がハーチンにリボンで目隠しをした。



そこにやくまるが現れて
ハーチンにキスをした。

ハーチン💕

とても幸せな気分だった。

そのあとはなんだか絹の服に着替えさせられ
また脱がされて・・・・もしや。。。

グーグーグー

ハーチンはとてもいい夢を見たと思った。
やくまるがやってきてハーチンと抱き合っている夢をみたからだ。
(あれ、やくまるちょっとぽにぽにしてるわ。太ったのかしら。
私の料理たべすぎちゃったのかな。)
そんなハーチンをかわいいよ。
とやくまるは言って抱きしめるのだった。

朝になった。

やくまるはそこにいなかった。

マハラジャはおはよう。
昨日は素晴らしかったかな。
と言って
口笛を吹きながら出ていった。

第一婦人と第二夫人も

おはようと言った。
「さあ、初子さん、マハラジャ様と一緒に朝食をとりましょう。あなたもりっぱにお役目をはたしたわ。私たちにも新しい日本の料理も教えてほしいの。」

「どういうこと・・・まさか・・・」


そのころ日本ではやくまるは

そう、一人になって、まりちんのことも忘れていた。

ハーチンは夢の中ではいつもやくまるとラブラブだった。

大富豪とご婦人たちと寝る。
幸せな夢を見る。


ハーチンはおかげで身も心も幸せだった。
インドの踊りも覚えて楽しく暮らしていた。
そしておまけに心が満たされたのかどんどん綺麗になっていくのだった。

そして美しくなっていた。

やくまるは毎日出来合いの総菜を食べてしのいだ。

「はーちん、楽しくやってるのかな。」
少し寂しく思った。たまに電話がかかってきた。


「やっくん💕元気にしてる。あたし、楽しくやってるわ。
でもやっぱりはやくやっくんに会いたいな。ほんと。」


そうこうしてるうちに6月6日が近づいてきた。
やくまるは貯金を下ろした。
そして55万を握りしめ、

やくまるは競艇場に向かった。

3階までエレベーターで向かうと
そこには・・・


=続き=


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