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東京外国語大が「あのちゃん」になる日

東京外国語大(TUFS)は、面白い人を学長に選びましたね。春名展生氏(2025/4就任予定)。プロフィールが実に興味深いです。

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東大理Ⅰ →工学部(都市工学)→東大院(国際政治・日本外交史) →2015年からTUFS講師・准教授・教授・副学長 →2025年学長(50歳)
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専門が「異言語・異文化・教育」というTUFSのコアではなく、今後、同大学のポテンシャル発揮が期待される「国際政治・日本外交史」


ってあたりを見ても、いろんな発想や運営が期待できそうです。


TUFSについては以前の記事(大学再編)で「社会でのプレゼンスが控えめなのが残念」というようなことを書きました。

大学再編の流れの中で異色の学長が登場したことで、ふと「言語アノテーションの拠点」という言葉が思い浮かびました。

アノテーションについては、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、テキストや画像、音声に情報タグをつける作業のことです。

ただ言語アノテーションの場合、いろんな意味合いや受け止め方が出てくるので、簡単にはいきません。

例えば、本音と建て前に皮肉をトッピングしたような「京都弁のいけず」は機械学習だけでは歯が立ちません。まして日本語以外の言語や文化における様々な表現の真意を、日本人はどう理解したらいいのでしょうか

(アノテーションについては、コチラ の説明が分かりやすかったです)



私の目の前の水晶玉に現れた『TUFSの次世代モデル』はこんな感じです。

TUFSが「日本人の視点を定点とした異言語・異文化アノテーション」(仮称 ”あのちゃん” )の研究やサービス開発、エンジニア育成の学府となる。

国民性や文化を背景とした言語表現を理解するには、それに精通した人材が必要になります。ここは正に「TUFSの出番」です。


TUFSの将来がどうなるのか。DX社会に向けてどのようなインターフェースを取っていくのか(最近ではAIX = AIトランスフォーメーションに変わりつつあるようですが)。

一足先にDX/AIX 対応に踏み出した一橋大と一緒になると、「社会科学・国際関係分野のデータサイエンス化」が厚みを増してきそうです。

今回の学長交代は、あまり大きな話題にはなっていないようですが、水晶玉に映った風景に発展すれば、はっちゃけ面白いことになりそうな気がします。



追記

最後にもう一つ。一橋大(SDS学部)の小町守教授が高校生に向けた言葉がとても分かりやすかったので、ご紹介しておきます。

言語のように一見文系の人が好きそうな対象であっても、数学的に定式化したりプログラミングで処理したりでき、データサイエンスが分かるとものすごく広い世界が開けてくる。

逆に言うと、文系で数学とプログラミングは分からないという人は、言語研究のおもしろさの9割を見逃している。

そう考えると、TUFSは文系がデータサイエンスに転生する超穴場かもしれませんね。

TUFSは2023年度入試から「数学2科目必須」になりました。これも何かの前兆でしょうか。。。


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