見出し画像

快眠をサポートする食事~タイミング編~

こんにちは。睡眠研究家みんたつです。

早速ですが、睡眠改善のポイントってどんなものがあると思いますか?
これは、大きく分けると、こころ・からだ・環境という3つの大きなポイントがあり、その3つに関わるさまざまな要素を整えていくということになります。

その中で、今回は”からだ”というポイントから、睡眠の質を高めてくれる食事について前編・後編として2回に渡って紹介していきたいと思います。

では、皆さん、食事というと何を食べるのか?と言うことについつい関心がいくのではないかと思います。

しかし、どんなにいい食事や食材でも、食べるタイミングを間違えると、眠りを妨げることになってしまいます。また、日中のパフォーマンスを高めるうえでも食事をとるタイミングはとても大切です。

その為、今回は何を食べるかを考える前に”食べるタイミング”についてお伝えしていきたいと思います。

どうして私たちは眠くなるの?

さて、食事のタイミングが何故大切なのかをお伝えしていく上で、ぜひ知っておいて欲しいことは、そもそも私たちはどうして眠くなるのか?というメカニズムについてです。

大きく分けると下の図のように二つの理由に分けられます。

どうして私たちは眠くなるの? (1)

恒常性維持機能とは、簡単に言うと体のバランスを保つ仕組みです。

バランスを保つために、起きている時間の長さによって、睡眠の質と量とが決定されるもので、時刻には関係のない調節方式です。これをホメオスタシスとも言います。

つまり、長時間起きていて、活動量が多い(疲労している)と、その分だけ体を休めようと沢山・深く眠ろうとするというものになります。

概日調節系とは、体内リズムとも呼ばれるものです。

睡眠は1日を単位とするリズム現象であって、脳内に存在する体内時計に管理されています。これをサーカディアン(概日)性の調節方式あるいは時刻依存性の調節方式と呼ばれています。

夜になると眠くなる = 体内時計機構
⇒ 疲れていなくても、いつもの就寝時刻になると眠くなる

食事はこの眠りのメカニズムそれぞれに作用するものであり、特に概日調節系(体内リズム)の調節に関わっています。

1日3食キチンと食べるか食べないか

あなたは朝、昼、晩と日々規則正しく食事をとれているでしょうか?

一般的には、朝食はきちんと食べましょうというのが推奨されていますし、私も子供のころから言われ続けてきました。

まずはそんな朝食を食べるタイミングについて

起床後1時間以内という意見や下記のように2時間以内というものがあります。まとめると起床後2時間以内にできるだけ早く食べるというのが良さそうです。

朝食を取るのに最適な時間は、起床後2時間以内だ。ラーソンは「起床後、朝食を取るのが早ければ早いほど代謝には良い」と述べる。引用元:朝食はいつ食べるのがベスト? 栄養士に聞いてみた

朝食を食べると言うことにこだわらず、1日3食キチンと食べるという習慣自体にも様々な説があります。

まず、この1日3食がそもそも言われだしたのは江戸時代以降からです。意外と最近なんですよね。

理由とされているのは、①大工仕事の増加による肉体労働者の増加、②照明の進化による1日の活動時間の増加、という二つです。

このことからすると、消費するエネルギーが増えたのでそれを補うために3食食べる必要が出てきたということなんだろうなと私は思いました。

そこで、消費エネルギーの多いアスリートの場合はどうでしょうか。

運動量が多いアスリートは、消費するエネルギーも通常の人に比べると著しく多いです。その為、一日5食、6食ととにかく食べることも仕事とばかりにしっかり食べる必要があります。

例えば、テニスの錦織選手は毎日8食食べているそうです。

「実は錦織選手は見た目の割に、基本的に食が細いタイプなんです。だから1回の食事であまり量を食べることができません。そのため苦肉の策として『1日8食』にしているそうです。朝昼夜は主食に主菜3品、副菜3品、汁物1杯、果物1品を食べ、さらに5回ほど間食で補っていました」(在米テレビ局関係者)錦織圭 強さを支える驚きの食生活「1日8食で4500kcal摂取」

アスリートのように、消費エネルギーが多くてたくさん食べる必要があるのは納得できると思います。それでは、私たちは果たして3食食べる必要があるのでしょうか?

そこで、最近、私自身気になっているのがプチ断食や16時間断食法と言われるものです。「空腹こそ最強のクスリ」や「パレオダイエットの教科書」でも紹介されていたり、海外では「リーンゲインズ」なんて言われたりしています。

16時間の「ものを食べない時間」を作って、胃腸や肝臓を休ませてあげましょう。参考:空腹こそ最強のクスリ

気になっていたので、今年2月に入ってから現在試しています。ところが、正直できたりできなかったり、16時間の空腹時間を確保する前に、つい何かしら食べてしまったりと、なかなか習慣化できておりません。

それでもトライする中で、一つ言えることは、早めの夕食によって確実に目覚めや寝入りが良くなったというのは感じています。逆に、食べ過ぎてしまった時の目覚めの悪さもまた痛感しています。

他にもいろいろな食事法は提唱されていますが、結局、万人にとって絶対に正しい食事法というのは無いと私は思っています。人によって働き方や生活習慣も違うので、消費するエネルギーが違います。

その為、日中の自分の消費エネルギーとのバランスを見極めて、朝食も摂るか摂らないかを選んでいくと良いと思います。

最も大事なポイントは、食べるなら食べる、食べないなら食べないと決めることです。

これはコロラド大学 が肥満の女性35名を対象にして食事習慣を4つのパターンに分類して行った、朝食のあり無しを比較した実験結果からも示されています。参考:朝食抜きでカラダを壊す人と壊さない人の違いとは?

概日リズムの調節は食べるタイミングによっても行われています。睡眠習慣の為にも食べるタイミングを決めたら守るようにしましょう。

お昼ご飯を食べるタイミング

昼ごはんの後には眠くなるという経験をした方はきっと多いのではないでしょうか?

この理由は2つ考えられます。

一つは、アフタヌーンディップとも言われる生理現象です。昼過ぎ(14時~16時)は、体内リズムによって眠くなってしまう時間なのです。

下記のグラフは体温の変化を示しています。人は体温が下がるときに眠気が発生します。日中お昼頃に一度体温が下がるタイミングがあり、それが14時頃で眠気が襲ってくる時間です。

画像2

二つ目が、食べ過ぎによる【気だるさ】や満腹状態によって分泌されるレプチンの影響です。

お腹いっぱいになると眠くなるのは事実だ。満腹状態になると、「満腹ホルモン」と呼ばれるレプチンが分泌される。レプチンには催眠効果があり、お腹がいっぱいになると眠くなるのはこの作用によるものだ。しかし、レプチンの主な仕事は、睡眠に誘導することではない。レプチンの本業は、食べたものを消化するために胃腸を忙しく働かせること。引用元:なぜ、寝る前の食事は睡眠の「質」を極端に落とすのか?

以上の二つの理由から

ランチはいつ食べたとしても眠気がくるものと理解した上で、食べる量に気をつけるのが大事です

どうしても眠くなったら是非、30分未満のパワーナップ(仮眠)を取るようにしましょう。

夕ご飯を食べるタイミング

16時間断食をすると言うことで、話しましたが寝る前の夕食を取る時間によって、眠りの質が大きく改善されました

夕食と就寝時間の間隔は最低2時間、できれば4時間ほど取るのが良いです。

食事をしてから消化が落ち着くまで、最低でも3時間程度は必要とされていいます。 つまり、睡眠の質を下げないためには寝る3時間前までには夕食を済ませておきましょう。

仕事で帰りが遅くなって、寝る直前だけどお腹が空いたという場合もありますよね。そんな時は、素うどんやおかゆやスープなど消化の良いものを食べるようにしましょう。

私のおすすめは「かちゅ~湯」と言われるかつお節のスープです。

画像3

「かちゅー湯」という言葉、初めて耳にした方も多いはず。「かちゅー」とは、沖縄の言葉で「かつお」のこと。つまり「かちゅー湯」とは「かつお節のスープ」のことなんです。引用元:次はこれが流行るかも!?「かちゅ~湯」って知ってる?

用意するのは、最低限、味噌とかつお節があればOKです。

作り方は、材料をお椀に入れてお湯を注ぎ入れるだけです。
簡単すぎますね。

これなら疲れて帰ってからでも、何とか作ることができるのではないでしょうか。

リンク先には梅干を入れたりなどアレンジレシピが色々載っていますので、味噌とかつお節だけに飽きたらお試しください。

まとめ

今回は快眠をサポートする食事についてタイミングという点から紹介させて頂きました。

朝食:働き方・消費エネルギーに合わせて、食べるか食べないかを決める。決めた食べるタイミングは守りましょう。

昼食:食べるタイミングに関わらず、アフタヌーンディップという眠気はやってきます。しかし、満腹状態によって催眠効果のあるレプチンというホルモンがでるので、満腹にならないように気を付けましょう。

夕食:2時間~4時間前に済ませるようにしましょう。

毎日100%守れなくてもあまり気にせず、一つの目安として取り入れて見てください。次回は何を食べるのかをお伝えいたします。

睡眠は食事も含めて日々の習慣が大きく影響しています。睡眠を良くするアドバイスをオンラインで行っています。今よりもっとアクティブな毎日にしたい、何となく眠りに対しても満足してないという方は、はじめての睡眠相談からお気軽にご相談ください。

はじめての睡眠相談




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?