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「行かないでー가지 마요(カジマヨ)」涙なしでは見られない禁断線の別れ『愛の不時着』

韓国ドラマ「スタートアップ 夢の扉」でハン・ジピョンにときめいたとしても、やっぱり「愛の不時着」リ・ジョンヒョクにはかなわない(自分比)。

今年最も私の心を揺さぶった「リ・ジョンヒョク」に久しぶりに会いたくなって、最終回を鑑賞。

さてこの最終回、テーマは「別れ」と「再会」なワケだが、観るたびに必ず涙してしまうのが禁断線(軍事境界線)での別れのシーン。

今回もモレなく号泣。


ところで、ちょっと前までTVで放送されていたNetflixのCMでもこの禁断線のシーンが登場していた。ユン・セリが「行かないで(가지 마요)」とリ・ジョンヒョクに涙目で訴えるカットがそれだ。


それにしても、この「가지 마요(カジマヨ)」は本当にせつなく耳に残る。
ドラマの山場だというのもあるけれど、ソン・イェジンの演技力の凄みを見せつけられる名シーンであることは間違いない。

一方のリ・ジョンヒョクはといえば、体調が回復していないにも関わらず自分に向かって全速力で走ってくるユン・セリを前に居ても立っても居られない。
危険を顧みず北朝鮮の軍人たちの手を振り払い彼女に駆け寄る。つまりは命がけ。

彼の頭にあるのはユン・セリの安全だけ。
いつもは冷静なリ・ジョンヒョクが見せるこの衝動的な行動には、彼女への一途さが溢れんばかりで胸熱になる。


そしてユン・セリ。
手錠をかけられたリ・ジョンヒョクを見て思わず出た言葉がこれだ。


行かないでー가지 마요(カジマヨ)



涙で顔がぐしゃぐしゃなユン・セリがリ・ジョンヒョクに訴える。

いつも遠慮なく言いたいことを言っているように見える彼女だが、少なくともリ・ジョンヒョクへの想いについてはその限りではなかった。いつか別れが訪れることがわかっているからこそ、そこはグッと抑えてきた。

が、このシーンでユン・セリの感情は爆発する。
実際、彼女がここまで素直に自分の気持ちをぶつけるの初めてのこと。


もう会えないの?

二度と会えない?

一生?
どうしよう 
会いたくてたまらなくなったら


そうユン・セリに言われ、思わず言葉を失うリ・ジョンヒョク。
彼女のド直球の想いを受けてリ・ジョンヒョクが目をつむるこの一瞬の演技に、彼の心情の全てが表現されている。


それにしても感情を抑えながらのヒョンビンの演技もソン・イェジンのそれと同じく本当に素晴らしき。
そして、これまで二人の経緯を見守ってきた視聴者は、二人の演技に引き込まれ&この別れの重さに想いを馳せ号泣…という流れ。

連行されながら何度もユン・セリを振り返るリ・ジョンヒョクの姿を含め、禁断線での別れのシーンでは、冷静沈着な彼のまったく別の一面が、すなわち彼の熱い一面、ユン・セリへの情熱がヒシヒシと伝わってきて泣けてくるのだ。



そして数年後、スイスでの再会。
ようやく、それぞれの場所で大切に育ててきたお互いへの想いが報われる。

禁断線の別れでは、自分の感情を抑えることもカッコつける余裕もなかった二人。
でも、時を経て二人の想いは深みを増し成長を遂げた。
お互いを想う気持ちは確固としたものとなり、「再び会える」と前向きに信じて生きてきた。


そんな二人の再会シーンでは、リ・ジョンヒョクはかつてと同じく冷静に、しかし優しくユン・セリを包み込む。

その瞬間は感動的で心底ホッとする。それはあの禁断線での別れがあったからこそ。

このシーンを観た視聴者の胸には、辛くせつなかった禁断線での別れの時とは別の感情が溢れ、今度は暖かい涙が流れる。



何回観ても涙涙の最終回。
久々に鑑賞しても心を揺さぶる「愛の不時着」の凄みと尊さよ。


何はともあれ、恋する二人の右葉曲折を目一杯堪能したのちに「ロマコメはかくあるべき」なスッキリとしたハッピーエンディングが「愛の不時着」が愛される理由であることは間違いない。


*ユン・セリの가지 마요(カジマヨ)」のカットが入ったNetflix CMがこちら。






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