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「愛の不時着ロス」から立ち直るための韓国映画5選

「愛の不時着」ロスがかなり重症。

週末も全話再鑑賞してしまったし、特に主役のヒョンビンに心を奪われてしまっていてダラダラと彼の動画をYoutubeで探してしまう。

さすがにこのままでは生活が崩壊するのでロスから立ち直るべく、主役の二人が出演している映画をがっつり見納めることにした。
明日からは心を強くもって「ロス」を封印しようと思う(たぶん)。

ということで「愛の不時着」ロスからの、Prime Videoで鑑賞した韓国映画5作にをご紹介します。

1. スウィンダラーズ

2017年/韓国
原題:The Swindlers
監督:チャン・チャンウォン


「愛の不時着」でリ・ジョンヒョクを演じたヒョンビン主演の映画。

実際に韓国で起こった事件をモデルに、詐欺師しか騙さない詐欺師ジソン(ヒョンビン)と事件の担当検事パク・ヒス(ユ・ジテ)の騙し合いがスリリングに描かれる。誰が味方で誰が敵かわからない。登場人物たちがどんな風に相手を出し抜くのかを考えながら観るのもあり。

ところで、茶髪でいかにも軽い男風な詐欺師ジソン(ヒョンビン)が、社長になりすましてスーツを着るとやっぱりカッコよく、劇中でその変化を楽しめるのもこの映画の良いところ。

リ・ジョンヒョク役とのギャップがすごいが、これはこれで魅力的。
でもこの映画で一番印象的だったのは、実はユ・ジテの凄みのある演技。
最後の大どんでん返しでスキッとします。


2. 私の頭の中の消しゴム

2004年製作/117分/韓国
原題:A Moment to Remember
監督:イ・ジェハン


「愛の不時着」でユン・セリを演じたソン・イェジン主演の映画。
2004年の作品ということはソン・イェジンが20代前半の頃の作品。
これがもう、めちゃ可愛い。まだ少し顔がふっくらしていて少女の面影が残っている。

不倫の恋に傷ついた建設会社社長の娘スジン(ソン・イェジン)は、建築家志望のチョルス(チョン・ウソン)と出会って恋に落ち結婚する。
しかし、幸せな生活もつかの間、スジンがアルツハイマーを罹っていることがわかる。
帰り道がわからなくなったり、夫のチョルスをかつての不倫相手と思い込んだり。

最終的には誰のこともわからなくなってしまうのだが、チョルスは彼女が壊れていく姿に傷つきならがらも見守り続ける。

余計な説明やセリフもなく、スジンが記憶を無くしていく悲しい過程とチョルスの苦しみを淡々と描いている。

この映画のタイトルだけは知っていたけど、お涙頂戴のメロドラマと思い敬遠していた。実際は想像と違って、静かな、そして悲しいラブストーリーでした。


3. コンフィデンシャル  共助

2017年製作/124分/G/韓国
原題:Confidential Assignment
監督:キム・ソンフ


こちらもヒョンビン主演の映画。

5作品の中で最も気持ちよくヒョンビンを堪能できるアクションムービー。

北朝鮮から逃げた犯罪者を逮捕するため南北共助捜査が極秘に行われることになる。北朝鮮の刑事イム・チョルリョン(ヒョンビン)と、韓国の刑事カン・ジンテ(ユ・へジン)が組むことになるのだが、この二人のキャラクターがあまりに対局にあって面白い。

チョルリョンはアクションスターの如く、動きは機敏で強い。とにかくクールでいい男。犯人に妻を殺され復讐心に燃えている。

一方のジンテは冴えない40代の薄給刑事。犯人は取り逃がすわ、妻の尻に敷かれるわで家庭においても威厳はゼロ。熱血漢だがルックスは残念。

この全くタイプの違う二人が犯罪者を追い詰めていくわけだけど、とにかくヒョンビンのアクションがすごい。

南北のそれぞれの社会的背景が主演の二人から透けて見えるところもこの作品の面白さ。この南北ギャップは「愛の不時着」でも大切な要素だったけど、この設定に敵うものはないと改めて思う。

そしてヒョンビンがいちいち本当にカッコいい。ど真ん中の2枚目役。
逆説的だけど、ユ・ヘンジの「カッコよくなさ」がこの作品の質をあげているのだと思う。


4.レイトオータム 

2010年/韓国・香港・アメリカ合作
原題:Late Autumn
監督:キム・テヨン


5つの映画のうち、この映画だけは先週鑑賞。
ヒョンビン主演の映画。

中国の女優タン・ウェイと共演し全編シアトルで撮影された作品。
シアトルの街並みと、淡々と描かれる二人の時間が静かに心に響く映画だ

夫を殺したことで刑務所に入っているアンナ(タン・ウェイ)が母親の葬式で一時外出を許可され、韓国人のジゴロ、フン(ヒョンビン)と出会う。

心に傷を負った女と客の夫に追われる男が束の間心を通わせる様子を描いている。
セリフも少なく哀しみが漂う映画だけど、後からしっとり&ずっしりと余韻が残る。

ここでもヒョンビンは調子のいい軽い男を演じているけど、そこに見え隠れする「影」的なものに女子はやられてしまうのだ。

個人的には、5作品の中でこれがイチオシ。


5. ザ・ネゴシエーション

2018年/韓国
原題:The Negotiation
監督:イ・ジョンソク


「愛の不時着」主演の二人が共演したもう一つの作品がこれ。

国際的犯罪組織のリーダーであるミン・テグ(ヒョンビン)は、危機交渉班のチーム長と韓国人記者を拉致し、交渉相手に危機交渉班の警部補ハ・チェユン(ソン・イェジン)を指名する。二人は心理戦を繰り広げ、事件の背景がミンの誘導によって徐々に明かされていく。

この映画でヒョンビンは犯罪者。悪役です。
「悪い男再び」のヒョンビンですが、イイ男は何をしてもイイ男。
ただここには私の理想の男「リ・ジョンヒョク」は一欠片も感じられず。

当たり前だけどソン・イェジン演じるハ警部補も「ユン・セリ」度はゼロ。
一度の笑顔も、恋愛ストーリーで見せる甘い表情もなく、キリリと別の人格を演じていた。

この映画は俳優の魅力もさることながら構成が興味深い。
犯人と交渉人の対決場面が多いのでビデオ画面越しに物語が進む。これがなかなか新鮮な映像で、韓国映画は様々なチャレンジをしているなぁと思うのであった。


6. 最後に

「愛の不時着」を含めて6作品、ヒョンビンとソン・イェジンが出演する映画を鑑賞して思ったことは、「俳優ってすごい!」ということ。

作品が変わるたびに違う人物になりきり違う魅力を表現するってどんだけプロフェッショナルなんだと思う。

もちろん作品は俳優だけで成立するものではないけれど、視聴者や鑑賞者がロスになるほど作品に引き込まれるのは、俳優の魅力(役の魅力)に依存するところは大きい。

余談ですが、「コンフィデンシャル」と「ザ・ネゴシエーション」では「愛の不時着」の俳優陣が出演していてちょっと嬉しかった。

リ・ジョンヒョクの父上が「コンフィデンシャル」で北朝鮮の上官役で登場し、ユン・セリの兄(悪役の次男)は「コンフィデンシャル」と「ザ・ネゴシエーション」で、どちらも国家情報院の職員の役で登場。また、ソ・ダンを乗せた北朝鮮のタクシー運転手(カメオ出演:パク・ソンウン)が「スゥインダラーズ」で登場します。

連日韓国映画を観ていたおかげで耳が韓国語に慣れ、言葉も少し覚えました。




(day29)


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