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映画・ドラマのレビュー

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映画・ドラマ・ドキュメンタリーなど鑑賞した映像のレビューと、作品から感じたことを綴ります。(ネタバレあります)
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#韓流ドラマ

『ユミの細胞たち2』 ユ・バビに完敗。彼に釘付けになる理由

「ユミの細胞たち」は今年出会ったドラマの中で上位に食い込む超お気に入りの作品。 待ちに待ったシーズン2が、先日AmazonPrime配信開始されたので、早速完走。 シーズン1では、ユミの彼氏だったク・ウンがあんなにも好きだったのに、シーズン2ではすっかりユ・バビに夢中。 ユ・バビはシーズン1では、ユミの同僚として、あるいはウンをモヤモヤさせる男としての役回りだった。でもシーズン2では魅力爆発。正直、主人公のユミよりもバビの気持ちに共感して視聴した感じ。 ということで、こ

韓国ドラマ『アンナ』の考察、そしてディレクターズカット版(全8話)とCoupangPlay版(全6話)を比べてみた

韓国ドラマ『アンナ』を完走。 AmazonPrimeではディレクターズカット版(全8話)とCoupangPlay版(全6話)が配信中。 私はディレクターズカット版(全8話)→ CoupangPlay版(全6話)の順でどちらも完走したけど、完全版であるディレクターズカット版の方が断然よかった。 ここでは、ディレクターズカット版の完走&考察に加え、ディレクターズカット版(全8話)と CoupangPlay版(全6話)違いについて、脚本の観点から考察してみたい。 1.「信じ

まるで清涼剤!癒しドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の感想&考察を綴る

2022年夏の癒しドラマ、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』を完走。 ここでは、ドラマの感想&考察を綴ってみたいと思う。 1.愛すべきウ・ヨンウの成長に癒されるウ・ヨンウ。 韓国初の自閉スペクトラム症弁護士であり、韓国の最高学府ソウル大ロースクールを主席で卒業した天才。 キンパをこよなく愛し、クジラを語らせたら右に出るものはいない。 ユニークの塊、それが彼女だ。 そして、そのユニークさゆえに様々な壁にぶち当たる。同調圧力が強い東アジア文化圏において、「人と違う」ことは生きづら

愛すべき女クク・ヨンスと『その年、私たちは』

『その年、私たちは』を完走。 がっつりチェ・ウンにハマった『その年、私たちは』。 その現象は、クク・ヨンスの存在なしには語れない。 なんと言っても、ヨンスがウンの魅力を引き出しているのは間違いないわけで。 ここでは、愛すべき「クク・ヨンス」を中心に、『その年、私たちは』について考察する。 1.高校時代のクク・ヨンスの愛おしさについてキム・ダミ演じるクク・ヨンスは有能な女。 仕事ができるチーム長として活躍している。 一方で、性格がキツくて人を寄せ付けない雰囲気が漂う。

韓ドラに始まり、韓ドラに終わるー2021年韓国ドラマの旅+αを振り返る

あと一週間で2021年が終わってしまう。 時の流れはなんと早いことか。 さて、一年のほとんどを巣ごもりで過ごした2021年。 昨年、「愛の不時着」で韓国ドラマ沼に目ハマった流れを引き継ぎ、韓ドラ三昧の一年だった。 と言うことで、今年のドラマ視聴総括をしておこうと思う。 1. 2021年ドラマの旅(50作品視聴、そしてほぼ韓ドラ)今年完走したドラマは、キリよく50作品。 昨年完走したドラマが26作品だったから、ほぼ倍のドラマを視聴したことになる。 我ながら、順調に韓ド

アラフォー女、仕事と恋と人生と 『恋愛ワードを入力してください』

「恋愛ワードを入力してください〜Search WWW〜」を完走。 「日本語タイトル、どうなのよ」とツッコミを入れてたくなるところはさておき、ドラマはめちゃめちゃ面白い。 38歳の非婚主義バリキャリ、ぺ・タミ(イム・スジョン)を中心とした、お仕事ドラマであると同時に、年下男とのロマンスにときめく。 個人的にはかなり共感性の高い作品だった。 ということで、ドラマの余韻を忘れないうちに「恋愛ワードを入力してください〜Search WWW〜」について感想を綴っておく。 1.ペ

意地っ張りへジンがカワイイ乙女に変わるまで『海街チャチャチャ』

Ep10での告白を経て、ついにカップルになったへジンとホン班長。 Ep11-12は間違いなく恋する二人を堪能するターム。いわばサービス回だった。 ホン班長のヨキ彼氏っぷりとへジンの可愛さが惜しげもなく描かれていて、視聴者にトキメキとシアワセを提供した。 でも、ふと考える。 このドラマが始まった時、へジンはこんなにカワイイ女だったけか? いやいや、ドラマ序盤では、どちらかといえば「感じ悪い女」な部分がクローズアップされていたはず。 しかし、恋は人を変えるもの。 ここで

「海街チャチャチャ」のホン班長に癒される-キム・ソノの魅力について-

最近、「海風チャチャチャ」に癒されている。 正確には、キム・ソノに癒されている。 私にとっての「海街チャチャチャ」は、最強癒しドラマだった「賢い医師生活」のロス」を埋めてくれるありがたい作品でもある。 週末2日にわたって配信されるので、早くも半分(8話)配信済み。 毎週このドラマに癒されている私としては、もう少しゆっくり進んでほしいのだけど。 ともあれ、ここでは「海街チャチャチャ」からみる癒しの救世主「キム・ソノ」の魅力について綴りたい。 1.キム・ソノ演じる「ホン班長

『賢い医師生活2』Ep10 - 相手を思い気遣う、やさしい日常がそこにある

いよいよ「賢い医師生活2」の終わりが近いことを感じさせる展開となったエピソード10。 今回の主なポイントは2つ。 ひとつはギョウルが抱える事情(=父親がDV)が明かされる。 そして、もうひとつはジェハクの妻の妊娠だ。 今回はこの辺りを掘り下げつつ、エピソード10の感想を書いてみたい。 1.自分を優先することは悪ではない家族の事情をどうしてもジェンウォン言い出せなかったギョウル。 だが、弟の結婚が破談になったことをキッカケに、ついに事実を伝える決意をする。 その内容は深

韓国ドラマ『わかっていても』のどこがモヤるのかを考えてみた

ソン・ガン、ハン・ソヒ主演のNetflix配信ドラマ「わかっていても」が最終回を迎えた。 前半はともかく、後半はジェオンとナビのグダグダな関係にモヤモヤすることも多く、その結果としてドラマの評価は様々。 でも、このドラマは嫌いじゃない。 見れば見るほど味が出るタイプの物語だとも思う。 それはそれとして、モヤモヤしたのは事実。 このモヤり感がどこからくるのか考えてみると、たぶんそれは、ヒロイン、ナビの心情があまりにリアルだったからなのだと思う。 リアル=現実は、ドラマの

『賢い医師生活2』Ep7-医師の日常と患者の非日常。そして99sにも変化の兆し

一週スキップを経て、エピソード7が配信された。 エピソード7がフォーカスしているのは、いつもの「医師の日常」ではなく、「患者やその家族の非日常」。そう言う意味で、いつもより患者寄りのお話だった。 1.「医師の日常」と「患者の非日常」について病院でのあれこれは、医師にとっては日常でも、病院に訪れる患者やその家族からすると人生の一大事。 イクジュンが言うとおり、患者にとって「最後の砦」なのが病院なワケで。 よって、患者と医療関係者たちとの間に温度差があるのはしかたがないこ

『賢い医師生活2』Ep6ー泣いたっていい。医者だって人だもの

インターンがやってくる3月。 ソンファのスプリングコートの色も軽やかに、季節は春を迎える。 さて、Ep6のテーマは二つ。 ■「新人」と失敗。そして成長について ■医師が感情を表現すること これらについて感想を。 1.「新人」と失敗。そして成長についてEp6ではインターン、ホンドとユンボク、フェローになったギョウルのちょっとした失敗談が描かれる。 インターンたちの失敗はそれこそかわいいミスで、将来笑い話になる類のもの。でも本人たちにとって、それは恥ずかしいだけでなく自

韓国ドラマ『mine』から見る価値観の変化-「女の敵は女」はもう古い

かつての韓国ドラマといえば、財閥もの、記憶喪失、不治の病などなど、「これでもか!」と言いたくなるようなわかりやすい障害や葛藤が盛り込まれた、劇的展開がお家芸だった。 しかし韓国ドラマは進化した。 劇的な展開の物語は多数あれど、ありきたりな障害や葛藤が安易に使われること滅多になくなった。素晴らしきクオリティの作品が数多く配信され、韓国ドラマは、今やグローバルコンテンツとして確固たる地位を築いてる。 のはずなのだが、最近完走した「mine」はかつての韓国ドラマを彷彿とさせる内

ツンデレなのに「ツン」が弱い、愛すべき男ジュンワンー『賢い医師生活2』Ep4

今週、「賢い医師生活シリーズ」とキャストが被る「刑務所のルールブック」を完走した。 この「刑務所のルールブック」ではチョン・ギョンホが重要な役どころで出演している。加えて「賢い医師生活2(Ep4)」がジュンワンにフォーカスした内容だったことも相まり、チョン・ギョンホを堪能した一週間となった。 ということで、今週の「賢い医師生活2」はジュンワンのエピソードを中心に、思うところを綴ってみたい。 1. ジュンワンの気持ちになりきり、かなり切ないEp4Ep3のラストでジュンワン