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映画・ドラマのレビュー

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映画・ドラマ・ドキュメンタリーなど鑑賞した映像のレビューと、作品から感じたことを綴ります。(ネタバレあります)
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記事一覧

2022年心揺さぶられたドラマたち ー 韓ドラ、時々、日ドラとか

あっという間に2022年も終り。 今年はなんというか、不思議な一年だった。 今後の方向性が決まり、目的に向い地道に進んだ。シナリオコンクールやコンペに多数応募もしたし、シナリオ執筆で初めて報酬も得た。 そんな嬉しいことがあった反面、もがくことも多かった。悩み多きとでも言うか。。 そして年も迫り来る12月後半、人生初の入院を経験。 健康だけがとりえみたいな私としては青天の霹靂。昨日無事退院したけど、この経験もいつか落ち着いたら記録しよう。 何はともあれ、毎年恒例のドラマ

『ユミの細胞たち2』 ユ・バビに完敗。彼に釘付けになる理由

「ユミの細胞たち」は今年出会ったドラマの中で上位に食い込む超お気に入りの作品。 待ちに待ったシーズン2が、先日AmazonPrime配信開始されたので、早速完走。 シーズン1では、ユミの彼氏だったク・ウンがあんなにも好きだったのに、シーズン2ではすっかりユ・バビに夢中。 ユ・バビはシーズン1では、ユミの同僚として、あるいはウンをモヤモヤさせる男としての役回りだった。でもシーズン2では魅力爆発。正直、主人公のユミよりもバビの気持ちに共感して視聴した感じ。 ということで、こ

韓国ドラマ『アンナ』の考察、そしてディレクターズカット版(全8話)とCoupangPlay版(全6話)を比べてみた

韓国ドラマ『アンナ』を完走。 AmazonPrimeではディレクターズカット版(全8話)とCoupangPlay版(全6話)が配信中。 私はディレクターズカット版(全8話)→ CoupangPlay版(全6話)の順でどちらも完走したけど、完全版であるディレクターズカット版の方が断然よかった。 ここでは、ディレクターズカット版の完走&考察に加え、ディレクターズカット版(全8話)と CoupangPlay版(全6話)違いについて、脚本の観点から考察してみたい。 1.「信じ

まるで清涼剤!癒しドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の感想&考察を綴る

2022年夏の癒しドラマ、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』を完走。 ここでは、ドラマの感想&考察を綴ってみたいと思う。 1.愛すべきウ・ヨンウの成長に癒されるウ・ヨンウ。 韓国初の自閉スペクトラム症弁護士であり、韓国の最高学府ソウル大ロースクールを主席で卒業した天才。 キンパをこよなく愛し、クジラを語らせたら右に出るものはいない。 ユニークの塊、それが彼女だ。 そして、そのユニークさゆえに様々な壁にぶち当たる。同調圧力が強い東アジア文化圏において、「人と違う」ことは生きづら

イ・ジェフン主演_韓国映画「BLEAK NIGHT 番人」考察 -もつれた糸が切れた時-

イ・ジェフン主演映画、『BLEAK NIGHT 番人」の感想を綴りたい。 イ・ジェフンとパク・ジョンミンという今では贅沢なキャストが、2010年のインディーズ作品で見られるのは嬉しい限り。 この記事はネタバレありです。映画の見どころだけご覧になりたい場合は、以下の記事をご参照ください。 ギテの心の叫びとは 「ちょっとしたすれ違い」の積み重ねが人間関係を壊すことがある。 適切なタイミングで話し合えば解決できたことでも、誤解や言葉足らずによって修復不可能になってしまう。

心の柔らかいところを突くドラマ『私たちのブルース』を振り返る

今更だけど、Netflix配信ドラマ『私たちのブルース』について感想を。 このドラマの魅力は、なんといってもヒューマンドラマとしての質の高さにある。 舞台は済州島。人々の素朴な日常と、その延長上に起こる出来事が産む葛藤を、普遍的な感情と共に丁寧に描いている。 そして、キャストが豪華! イ・ビョンホンをはじめ、イ・ジョンウン、ハン・ジミン、シン・ミナ、キム・ウビンなど錚々たる面々がキャスティングされている。 彼らの演技力こそが、この物語を上質なものにしているのは間違いない。

『私たちのブルース』-ハンスとウニの場合-青春とほろ苦さと

Netflixで2022年4月9日配信より配信開始の『私たちのブルース』がイイ! このドラマは、済州島を舞台に繰り広げられるオムニバス。 心の柔らかいところを突くような、ちょっとほろ苦い大人の物語だ。 そしてなんと言ってもキャストが豪華。 イ・ビョンホン、イ・ジョンウン、チャ・スンウォン、シン・ミナ、キム・ウビン、ハン・ジミンなどなど、錚々たる面々が登場する。 ここでは、Ep1-Ep3で描かれた、チャ・スンウォン演じるハンスと、イ・ジョンウン演じるウニの物語について感

韓国ドラマ『社内お見合い』にハマる理由を考える

韓国ドラマ『社内お見合い』を完走。 ドタバタな格差恋愛を、笑いあり、ときめきありで描いた爽快なラブコメディだった。 ちなみに私、ドタバタ系ラブコメはあまり観ることがない。 大抵の場合、数話観ればどういう展開になるのかが予想できるので、好きな俳優が出演しているなどのプラスαがなければ、ほぼスルー。 でも、『社内お見合い』の評判があまりに良いので気になって開封。 期待値低で見始めたけど、これがめちゃくちゃ面白かった。 ということで、ここでは、『社内お見合い』にハマる理由

大人のための青春ドラマ『二十五二十一』のド直球が心に刺さる

Netflixで配信中の『二十五二十一』は、本日(2022年3月16日)時点で10話まで配信済み。 いよいよ後半の山場に向かって物語が展開する。 ここでは、ド直球な青春&スポコンが心に刺さる『二十五二十一』について綴ります。 1.「あざとさ」なしのド直球な展開が心に刺さるこのドラマのすごいところは、ド直球なところ。 それゆえに、涙する場面も少なくない。 たとえば、アジア大会でコ・ユリムと対戦し優勝したナ・ヒドが、世間の批判に晒された時。 ユリムの主張によって誤審疑惑

愛すべき女クク・ヨンスと『その年、私たちは』

『その年、私たちは』を完走。 がっつりチェ・ウンにハマった『その年、私たちは』。 その現象は、クク・ヨンスの存在なしには語れない。 なんと言っても、ヨンスがウンの魅力を引き出しているのは間違いないわけで。 ここでは、愛すべき「クク・ヨンス」を中心に、『その年、私たちは』について考察する。 1.高校時代のクク・ヨンスの愛おしさについてキム・ダミ演じるクク・ヨンスは有能な女。 仕事ができるチーム長として活躍している。 一方で、性格がキツくて人を寄せ付けない雰囲気が漂う。

『その年、私たちは』 Ep11-12 - ビギンアゲインにときめかないワケがない

『その年、私たちは』Ep11-12を視聴。 「シアワセな時間をありがとう!」と言いたくなる満足度。 もしかすると『その年、私たちは』は、『賢い医師生活シリーズ』以来の癒しドラマかもしれない。 これといった悪役が登場しない平和さもだけど、物語全体に優しい空気が流れている。新緑の季節を思わせる美しい映像も、癒し度がググ〜ンと上がる理由のひとつ。 ということで、「癒し」と「ときめき」が心を満たす、『その年、私たちは』Ep11-12について綴りたい。 1. チェ・ウンの言葉

『その年、私たちは』 チェ・ウンにズブズブとハマっていく理由

2022年、年明けから韓ドラ&韓国映画三昧で過ごす日々。 その中でも毎週の配信を楽しみにしているのが、1月9日現在10話まで配信している『その年、私たちは』。 チェ・ウシク、キム・ダミのラブストーリーとくれば期待も高まる。 そして、物語も後半戦の今、チェ・ウシク演じる、チェ・ウンに見事にハマっている。ここでは、チェ・ウンにハマる理由について綴りたい。 1.じわじわと心に入り込んでくる男、チェ・ウンさて、チェ・ウンとはいったいどんな男なのか。 表向きのキャラ設定は、”

心揺さぶられた映画で振り返る2021

2021年、心揺さぶられる作品にたくさん出会った。 劇場で観た作品はそれほど多くはないけれど、去年に比べたら映画館に足を運べたと思う。 さて、12月29日の時点で、動画配信サービス+劇場で98作品鑑賞。 せっかくなので、年末までにあと2作品、合計100作品まで観るつもり。 そして2021年も残りわずか。 総括として、今年鑑賞した映画のうち、特に心揺さぶられた作品について記録しておこうと思う。 *以降、紹介するすべての過去記事はネタバレ含みます。これからこれらの映画をご

韓ドラに始まり、韓ドラに終わるー2021年韓国ドラマの旅+αを振り返る

あと一週間で2021年が終わってしまう。 時の流れはなんと早いことか。 さて、一年のほとんどを巣ごもりで過ごした2021年。 昨年、「愛の不時着」で韓国ドラマ沼に目ハマった流れを引き継ぎ、韓ドラ三昧の一年だった。 と言うことで、今年のドラマ視聴総括をしておこうと思う。 1. 2021年ドラマの旅(50作品視聴、そしてほぼ韓ドラ)今年完走したドラマは、キリよく50作品。 昨年完走したドラマが26作品だったから、ほぼ倍のドラマを視聴したことになる。 我ながら、順調に韓ド