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小さな何か、は大きな力

〇〇さんがいるから、

学校に行く / 
今の職場を辞めないでいる / 
あの店に通う 。

そういう方は少なくないと思う。

―――

「おつかれさま、ありがとう」
の言葉がうれしくて、
帰りに寄ったスーパーに置いてある募金箱に、ふと心が動く。
普段はその前で袋詰めして、素通りしているのに。
がま口を開け、小銭を入れる。
そのお金で、ワクチンを受けられたこどもがいるかもしれない。
栄養剤を食べられて、つながった命があるかもしれない。

―――

時間が積み重なって、人生になる。
そのときそのときの出来事、出逢い、心の動き…
それらが絡み合って、
ひとりの人生を編んでいる
ともいえるかもしれない。

取り入れようとしたものだけではなく、
たまたま目にしたもの、
耳にしたもの。

言葉だけでなく、
手ざわり、雰囲気も受け取っている。

意図して発しられたものだけでなく、
空気のように気が付かず身体に入ってくる、
入ってきてしまうものもあるだろう。


ひとりひとりが、
だれかの人生に関わっている。
だれかの人生を、
大きくも小さくも変えている。

===

私が今までに書いた記事の中で、ひとつ、
投稿してから1ヶ月たっても、読んでいただけているものがあります。

『あらしのよるに』という木村裕一さんの作品を通して、弱さについて考えている記事。
社会的弱者、マイノリティー(これらはあまり使いたくないけれど)の方が複雑な想いを抱いていらっしゃることが、数字からも分かります。
受け取っていただける嬉しさに、
どこか切なさが混ざります。

ただ、開いていただけたきっかけは、
悩めるヤギさんのお写真のおかげ、
で間違えないと思っています。
考え中の表情がかわいすぎて、この記事を目に止めてくださる方がほとんどじゃないかな。


撮影されたのは、りょうこさん。一緒に暮らしているヤギさんたちに寄り添う、やわらかい言葉を綴られています。
やさしい視線が目に浮かぶようです。
今回のトップのお写真も、りょうこさん撮影のもの。ありがとうございます。


数年前、友人に「いのちの電話」のことを伝えた。
私じゃ受け止めきれないと思ったから。
その数日あと、
「いのちの電話は繋がらない」と一言、連絡が来た。

悲しかった。

電話をかけるほど、この瞬間苦しいんだ、ということ、
そういう人がたくさんいるんだ、ということに。

助けを求めている人がたくさんいる。
きっと、今までにはないくらいの勇気を振り絞って、電話をかけている。

求めている手の数に、
助けたい手の数が、追いついていない。

―――

吉野弘さんの『夕焼け』という詩をご存知でしょうか。

あなたに寄り添ってくれる何かが見つかりますように。
となりに寝転んで、
あなたと同じ視線になってくれる何か、が。

2024.3.9


『夕焼け』は、詩の全文を載せることが著作権上OKか不安なので、
ご興味ある方は、調べてくださいね。





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