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「本当に賢い人は相手にわかるように説明できるはずだ」という賢くない人の主張について

まず最初に、私は「賢い人」の側になる事もあれば、「賢くない人」の側になる事もあります。
これは殆どの人が同じではないでしょうか?

私は、私の専門分野や、たまたま詳しい事柄の話題になった時であれば、「賢い人」の側に立って話す事があります。
一方で、他者が専門分野について語る時や、全然詳しくない話題については、「賢くない人」になります。
どちらかというと普段は後者の方が多いと感じています。

これを前提として書きますし、読まれる方は頭の片隅に入れておいてもらいたいです。

その上で、1つ不安があります。

こう書くと悪いですが、「『賢くない人』は、この文章をそもそも読まないのではないか?」というのが気がかりなのです。
また、「『賢くない人』が読んでも、理解してもらえないのではないか?」という点もあります。
はい、こう書いた時点で、この記事の本意が「賢い人」にはわかってしまいますね。

以上の382文字で、「十分」な「賢い人」にとっては、この先は蛇足になります。
そうでない人向けに記事を書かせていただくんですが...「賢い側」の立場で書くのに、「徒労だとわかっている」「賢くない」行為をするという矛盾が発生してしまう、なんともアレな感じに早くも陥りました。

OK、OK、わかる人がわかればいいじゃないか、というわけで進みましょう!!





まずなんでこんなネタで記事を書こうかと思ったか、なんですが、巷で散々ネタにされたり、「議論」のレベルにまで発展しているのに、今でもこれ系のtweetが「良い事言ってやった」風に扱われ、バズったりするんですね。
どんだけ「賢くない人」多いんだ、おまえらそれでいいのか、と思うほどです。

私は上記の埋め込みリンク先の投稿を全部読んで、色々と頭に入っているので、「まだそんな事言ってんのか」と思ってしまうのです。
そこで、これにまつわる様々な意見を、Twitterで1つ1つ拾って、順に解説いたします。



【Twitterからの例】



今回は、2022年9月3日に、10万以上のいいねを獲得した、このtweetから反応を拾います。



ー意味不明ー



まず、「ああさあQQEXqXVvjvibあああ」です。
あのtweetを最初に目にした時、私も「ああさあQQEXqXVvjvibあああ」と思いました。
これは非常に共感できる反応だと思います。

解説の必要は無いと思われますので、次に行きます。



ーおまえの方はどうなのよ?ー



「そうは言うけどさ、どんだけわかりやすく説明したところで、結局理解できないんじゃないの?」と、賢い人側は思ってますよ、というやつ。
今このtweetを見た時点で、日本語としての文意がわからない人には、どんなに丁寧な説明をしても無駄ですよね。
「相手のレベルに合わせて話せ」という意見はよく見ますけれど、「何かを理解するための基礎レベル」に達していない相手には、説明するだけ無駄なのです。

専門用語以前に、会話自体が無駄だと「賢い人」に見切られるケースは多くあります。



ー全力でお世辞ー



このtweetには、異議ばかりではなく、相当数の賛同意見もありました。
tweet主は、一言ずつ、これらのtweetにリプライを付けています。
もちろん、異議だったり、tweet主の意向とズレたものはスルーです。

凄まじい違和感がありますが、それは今回は置いときますね。
ただ、1つ言える事は、こういう人は「本当によくわかってない」。



ー真正面からの否定ー



どストレートな否定が入りました。

tweetって文字数制限がありますから、長々と説明なんかしてらんないんですよね。
「賢くない人」にでもわかるように文意を表すには、結論を一言だけで十分だと、そういう事です。



ー話題の種類に依るー



このリプライに書かれている意味、tweet主はたぶん理解してないと思います。
もちろん、反応なしです。

「構造的に難しい話」とはどんなものか?
この人はもしかしたら機械などの構造について言っているのかもしれませんが、本質に近付くために、会話(説明)の構造について私の理解する範囲で説明いたします。

Aについて話す必要があったとして、その結論はGだったとします。
順番に話すと、A→B→C→D→E→F→G、となります。
しかし、実際は、A→B≠C→D≠E≠F→Gだったりとか、Bの部分がB1とB2に分かれていたりし、完全に理解してもらうにはそれら全部を話す必要があります。

それを全部1度に理解できる相手ではないために、BとCをまとめて簡略化、DからFまでもまとめて簡略化し、Gという結論まで伝えるわけですね。
こうすれば、テーマから結論までの間のステップが2つになり、「賢くない人」がわかった気になるでしょう。
要は、Aのテーマに対してGという結論になるのを、納得させればいいわけで。

では、「技術的に難しい話」とはどういったものでしょうか?

車の運転で例えてみましょう。

「エンジンかけてアクセル踏めば動くよ」
「減速したり停まりたい時はブレーキだよ」
「ハンドルを回せば横に曲がるよ」

という簡略な説明を何も知らない「賢くない人」にし、「わかった」と言われたとします。

まず、エンジンのかけ方がわからなくて困るでしょうね。
そこをクリアしたとして、アクセルを一気に踏んで、急発進する恐れがあります。
当然、急ブレーキもかけます。
ビビッて急ハンドルし、横にある何かにぶつけます。

「賢さではなく危うさ」ですよね。



ーどうせ聞かねぇだろー



はい、これ。

世の中で「バカ」と呼ばれる人が、何故「バカ」で居られるかという1つの理由がこれ。
どんなにわかりやすい説明をしたとして、聞きやしねえんだから意味ねえんですよ。



ー賢い人側の姿勢も重要ー



これはtweet主の意見に賛成よりなリプライです。
そもそも、「賢い人」側が、わからせようとしていない、自己満足で空気に向けて言葉を放っているだけのパターンもありえます。
それは論外です。

相手が「賢くない人」かどうか以前に、話す側の姿勢の問題です。



ーこのケースはどちらも賢くないー



専門用語が理解できなかっただけで「マウント取られた」と感じる人は、普段から「俺とお前」という間柄に上下関係を意識していると言えます。

それを感じさせるのは機嫌を損ねるだけ悪手ですから、やる方も「賢くない人」だし、この程度で機嫌損ねる方も「程度が低い」と見られる「賢くない
人」だというわけですね。

ただ...

↑こういうケースもあります。



ー事実が曲がる危険性ー



「賢くない人」に理解してもらおうとするあまり、本来伝えるべき事実を歪曲した表現にしてしまうケースがありえますよね。
仮にそのような表現じゃなかったとしても、「賢くない人」が受け取る際に歪曲するケースもありえます。

そういう誤解を生じさせないために、専門用語を使うのが適切だったりします。
で、使ったら使ったで、「マウント取られた」と言い出すようなら、会話を諦めた方が良いという判断になります。



ー専門用語という認識の隔たりー



普段自分が使う言葉が専門用語に属するかどうか、いちいち判定して話す必要が生じるのはやや面倒。
だって普段から使っている言葉なんだもの。
それは、聞き手の「賢くない人」も同じはず。

そんな「賢くない人」は、自分の分からなかった言葉を、「専門用語だ!!マウンティングだ!!」としているだけの可能性もあります。
分からないけど理解したいなら、質問するのは基本ですし、聞く側の人間にあるべき姿勢です。



ー専門知識と説明能力は別ー



「賢くない人」は、賢くないから、「賢い人はこうあるべきだ」と、自分の願望を乱暴に投げ付けます。
専門的知識がある事と説明能力は別だよ、という、至極真っ当な意見ですね。
もちろん、これについてtweet主はリプライしておりません。

物事の分別が付かないほど「賢くない人」に対して、どのような会話が成立するかをまず考えないといけないので、「賢い人」は「賢くない人」の数倍大変ですね。
その点、「賢くない人」は、とりあえず頭に浮かんだ事を好きなタイミングで表に出すだけですから、楽なもんです。




【私見】


ここからは私個人の意見になります。



最近いろんな場所で見かけるこの画像。


ー賢くない人は正しさを追求しないー


「鵜呑みにする」という言葉があります。
鵜という鳥が、食べ物である魚を丸呑みにする様子が語源で、与えられた情報を吟味する事無くそのまま受け入れてしまう事を指した表現です。

「賢くない人」は、上の画像のように、「自分にとって受け入れやすい情報」を「鵜呑み」にしてアクションを起こします。
情報の正確性の追求は、まずしません。
理由は「めんどくさいから」。

食べやすい形に情報が加工されていれば、出所が多少怪しかろうとも食べてしまう。
怠惰で与えられるのを待ち続ける性根があるからこそ、「賢くない人」のままで居続けられるわけです。

「本当に賢い人は相手にわかるように説明できるはずだ」と言い放ってしまうそれには、「自分は理解する努力をしないけど、おまえが私にわかるように努力して説明しろ」という、とんでもない怠惰さと傲慢さが潜んでいます。




ー賢い人は無駄を嫌うー


今まで述べて来た様々な理由から、「賢い人」側は、「賢くない人」に重ねて説明するのを避けたいと思うでしょう。
「本当に賢い人は相手にわかるように説明できるはずだ」などと言い放つような相手ならば、上手くあしらってそれ以後なるべく関わりを避けるようになります。
関われば、こちらの意向などまるで無視して、無駄な労力を使わされますからね。

上記の一連の画像も、最後に「w」とだけ返信して流しています。
こんなの相手に丁寧に解説しようとも無駄なのがわかるからです。


ーコミュニケーションの前提は双方向ー



「教える」「教わる」、どちらの側に立つにせよ、「理解してもらおう」「理解しよう」という、お互いの姿勢が無ければコミュニケーションは成り立ちません。

「こんなレベルの低い奴に丁寧に説明してもわからないだろう」と、最初から傲慢な態度では、聞く側が「賢い人」だろうが「賢くない人」だろうが関係無く、良いコミュニケーションは生まれません。
聞く側も、質問すらせず、「本当に賢い人は相手にわかるように説明できるはずだ」などと言うのは、ただの煽りになります。

「本当に賢い人は相手にわかるように説明できるはずだ」という言葉が放たれたなら、それを口にする人間こそ「賢くない人」であり、「賢くない行動」をした結果、コミュニケーションを破綻させた事実を自白したも同然です。


はい、というわけで、ここまで読んだなら、私が「賢い人」だという事を皆様に理解していただけましたね!!!!
いいんですよ、私にいっぱいサポート機能でお金を注ぎ込んでくれたらいいんですよ!!!!

ここまで読んでくださったそこのアナタ、素敵なあなたに最後に感謝の言葉を届けて、この記事の締めと致します。










ああさあQQEXqXVvjvibあああ


昔から投げ銭機能に興味がありました。サポート(投げ銭)いただくと、モチベーションが高揚し、ノリノリで執筆できます。