かなしいから休みたい
うつ病。
ときどきは、消えてしまいたくなるほど、
悲しくなるのが人間ではないかしら。
かなしさは、うつ病でしかないのか。
「眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといったことが続いている場合、うつ病の可能性があります。うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスが重なることなど、様々な理由から脳の機能障害が起きている状態です。」
(厚生労働省HPより)
「眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込んでいる」
恋人に振られると、たいてい、わたしはこうだ。
わたしは、うつ病なのか。
だけど、むしろ、振られた翌日に、笑顔で仕事してるやつのほうが、病気なような気もしてくる。そんなやつ、こわいと思う。
振られて笑顔でめちゃくちゃハッピーなのだとしたら、
もとから、その子のこと、好きじゃないんじゃないか。
あのときのかなしさは、うつ病だったのかしら。
でも、HPをよくみると、
「さまざまな理由から脳の機能障害が起きている状態です」と、書いてある。
脳の機能障害。
なんだろう。脳。
ときどき、意味もなく電車の中で叫びたくなる。
それは、脳の機能障害なのか。
ーーウオーッ!ウホッ!ウヒッ!ウヒヒヒーッ!!
ーーーご気分の悪いお客様がいらっしゃるので緊急停車します
ピカソの絵が、RGBの比率で語れないのとおなじように、
人を、脳で語ることは、むずかしいんじゃないか。
脳は、わたしたちのエンジンではないのだし。
うらやす駅では、きのう人が、死にました。
「なんか騒がしいな、って思って、救急車とかいっぱいきてて、なんだなんだ、とか思って、そしたら、ぜんぜんしらない人なんですけど、なんか、ツイッター調べたらうらやすって出てきて、あ、やべえ、これ俺だ、」
ほんとうは、意味もなく突然かなしくなって、
わたしたちは、あとから理由を探しているのかもしれない。
笑いたい日も、叫びたい日も、セックスしたい日も、飲みたい日も。とつぜん来るのだし。
かなしさをすくい出すのはむずかしい。