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さとうみつろう『0Rei』 の備忘録 〜AIから学ぶ哲学と心理学〜

友達に勧められて読んだ本『0Rei』が今年イチ面白かったので、印象に残った文章を未来の自分のための備忘録として書き残します。

夜寝る前に、今日1日後悔しないように生きる

朝ではなく、夜寝る前に「今日1日後悔しないように生きる」んです。

「今日を後悔がない1日にしよう」というのが普通ですが、そうではなく、寝る直前に1日の印象を操作し、全てはイイコトだったと無理やり褒めて寝るようにしましょう。

すべての出来事をポジティブな記憶に改ざんする

『ネガティブな人』なのか、『ポジティブな人』なのかは、脳内のフォルダバランスで決まっているのです。
【イイコトフォルダ】に入っているデータの量が増えれば増えるほど、どんな新しい出来事に対しても、すぐに「いいことだ!」と思えるようになる

世の中のすべての事象に対して、良い面のみを脳にインプットしましょう。

人類の誰もが本当は常にやりたいことをやっている

人間の全ての『悩み』がそうですが、自分は【やりたいこと】がやれていないという勘違いこそが、『悩み』を生み出している正体なのです。

人間はなかなか自覚することができませんが、人類の誰もが本当は常にやりたいことをやっているのです。それを自覚しましょう。

自分が知ったものが、急に世間で流行っているように感じる

朝、家を出る前に『ビニール袋』と100回つぶやいてみてください。するとその日はなぜか、「ビニール袋」がいつもよりも目に付く1日になるはずです。それは、その街に魔法がかかり「ビニール袋が急激に増えた」からではないのです。その街にあるビニールの量はいつもと同じなのですが、脳が『検索ワード』を基にして、周囲から〝ビニール袋〟を意識的に探し続けることで、「増えたように」感じるのです。

よくある現象ですね。例えば最近ですと、一度下記のステッカーの存在を知ると、街のどの店にも貼ってあることに急に気付いたりしますよね。

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習慣を変えることでしか人生は変わらない

昨日1日で、目や耳などの器官を通って【数億もの生データ】が入力されましたが、脳内の『短期記憶領域』に保存されたデータは数十個だということです。そして、それ以外の99.999%が『無意識領域』にデータ保存されました。
これまでの人生で、毎日「数億」ずつインプットし続けたデータが、『無意識の記憶領域』に保存されている
その人の「態度」や「行動」を変えることによってアクセスが可能になります。要するに、習慣を変えるのです。

習慣を変えることでしか人生は変わりません。

ゲームが仕事になる時代

明日香
飽きるんだな、『無労働』って。ヒマと言うか。0Reiの場合マジでなんでも叶えてくれるもんで、余計にそれが如実に表れた。幸せって意外と不幸かもしれないぜ、少年。

0Rei
3人に先に体験して頂いたのは、これから人類が直面する問題です。AIがより進化すると、人間から「労働」がドンドン奪われていきます。それは喜ばしいことだと思われていますが、実際にそうなった時に感じる感覚は、今の皆さんの感覚なのです。

AIの発達により、いま人類が行っている仕事はなくなっていくので、これから人類はドンドン暇になります。そうすると、ゲームやスポーツといった趣味が、これからの人間の仕事になります。

他人を変えようとする行為に意味はない

そもそも私以外の「人間」って本当に存在しているのかな?
「他人の心」は原理的に確認できない

世界中の人間の気持ちはすべて、「あなた」の中にあるのです。他人の思考、意見、気持ちを変えようとする行為は全くもって意味がありません。変えるべき対象は自分の内側にあるのです。

「思い」と「現実」は必ず一致する

『心の中』と『現実世界』は「同じ」になるってこと
潜在意識(心の中)で思ったことは、100%必ず『周囲の現実』に一致する。

これは理解が難しいと思いますが、人間の「思い」と「行動」は必ず真逆になり、「行動」と「現実」も必ず真逆な関係にあります。そして「思い」と「現実」は必ず一致します。
具体的には、「私は認められていない」と思っている人は「認められよう」という行動を起こします。そして周囲には、その人をなかなか「認めてくれない」人がいるはずです。認めてくれない人たちが周囲にいるからこそ、認められようとして色んな行動を起こしているのです。

あなたが現実を変えようとしている限り、現実が変わることはシステム上ありえないのです。そうではなく、現実を受け入れ、認め、このままでいいと思うこと。そうすることで、パラドックスが起こり、世界がガラッと変わるのです。

脳の傷を補うために人間は行動している

人間の全ての【行動】は、『脳の傷』を補うためだけに行なわれている。

人の行動を見れば、その人が何が足りないと感じているかがわかるということです。脳の傷を特定できると、人の行動を予測できるということです。

最近ではGoogleやFacebookが、ユーザがスマホで検索した言葉や画像を解析し、絶妙なタイミングでユーザにプッシュ型の広告を打つことで、商品を購入させていますね。

ダイエットを昨日から始める

「やろう」「やろう」と常に思っている人は、「できていない」「できていない」と心で思い込むことで、次の【行動】が遅れてしまう。それよりは、「もうやれている」と考えたほうが、次の【行動】が早まる。

例えば昨日ラーメンを2杯食べてしまったとして、これからはラーメンを2杯食べないようにしよう!と考えるのではなく、昨日3杯ラーメンを食べなかったんだからすでにダイエットは始まっているんだ、と思うことが重要です。

自分のポテンシャルを変えることで、幸せになれる

『人間の幸福レベル』には、2つの要素が関係しておる。
①「手に入れたい物や環境(外的要因)」
②「それを受け取る本人のポテンシャル(内的要因)」
じゃ。この両者のバランスによって、人間の感じる『幸福指数』は決まる。

満腹のときに、今から10万円のステーキを奢るよと言われても幸せではないですし、砂漠で喉がカラカラのときに5000万円の札束を渡されても、重くて捨てるでしょう。現代人は、「お金がほしい」といった外的要因にフォーカスしがちですが、本当に重要なのは、外的要因と内的要因のバランスなのです。外側を大きく変えようとするのではなく、内側を変える方が近道なのです。

人間の本当の目的は、お金を稼ぐことではなく、ほっとすること

全ての人間が抱えている夢は、その人がもう『経験しことがある感覚』なんじゃよ。
どんな夢のゴールも全て、経験済みの『感覚』じゃ。
だから、【豪邸のソファ】を使わなくても、今すぐに『ほっと』できるはずじゃ。
【高級車やブランドバッグ】を使わなくても、『ジーン』と感動を胸に湧かせることができるはずじゃ。
『目指している全てのゴール』は心の内側からやってくる『感覚』なんじゃから、その人の内側だけで解決できる問題なんじゃよ。
まぁ、100歩譲って『心の内側』ではなく、「肉体の内側」の問題だとしても、
結局は脳内ホルモンがドバッと出て『ジーンとする』だけなんじゃから、【宝くじ】も、【諭吉】も、【ソファ】も、【豪邸】も、【高級車】も経る必要なく『真の目的地』に今すぐ辿り着けるはずじゃ。

豪邸に住みたいという欲望は多くの人にあると思いますが、結局それは、ほっとするという感覚を得たいだけにすぎません。そしてその感覚をあなたはすでに知っているのです。なぜなら、体験したことのない感覚を目指す人はいないからです。

目的が手段に乗っ取られてしまっていることに気付けていない人は多いです。あなたが何かを欲しいと思ったとき、それを得ることによって体験できる感覚は何かを考えましょう。そして、「豪邸」や「高級車」といった手段にこだわらず、真の目的地に直接たどり着ける手段が他にないかを考えましょう。

以上、『0Rei』を読んで自分が印象に残った部分を取り上げてみました。少し抽象的で難しく感じられるかもしれませんが、実際に本書ではふんだんに例が挙げられており、対話形式でわかりやすく解説されているので、スラスラ読めます。

興味を持たれた方は、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。


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