見出し画像

「食べること」と付き合う

ずっと前から薄々思っていたけど、私には摂食障害の気がある。極端な拒食・過食はしていない。吐いたり下剤を使うこともしていない。波があり、普通に食べられる日もある。私はこれを、「ゆる摂食困難」と呼んでいる。

ずっと、頭の中が「食べること」でいっぱいで苦しい。食べたら太る。太るのは嫌だ。できるだけ食べたくない。生命維持に必要な最低限のもの以外口にしたくない。そう思う一方で、今食べている物を食べ終わったら何食べようなどと、食べながらも次食べることを考えている。

食べることにはいつも不安と緊張が伴う。お通じが悪くなると不安で不安で仕方が無い。他の人が自分より多く食べていれば安心できる。家で食べるご飯は、お皿に盛った半分の量を残すことで心の安定を保っている。または、食べようと思った量の半分をお皿に盛ることで。残した分は、次回の食事に回している。


SLEだとわかったとき、私は14歳だった。体調は安定とはほど遠く、学校生活との両立は困難を極めた。薬にも大きな不安を抱えていた。どうにも思い通りにならない体調に精神をすり減らした。

高校生の時、膵炎で緊急入院した。絶食での治療、高熱や痛みで起き上がれないこともあり、体力はあっという間に落ちた。47キロほどあった体重は40キロを切った。快感というか、達成感があった。食べなければ、減る。体調はコントロールできなくても、体重はコントロールできる。歪んだ喜びだった。

だいぶマシになったけど、正直に言えば、今でもその思いはある。159㎝、40㎏。


しかし、歪んだ喜びと同時に、コンプレックスもある。肋や腰骨が浮き出た身体より、しなやかな筋肉がついた引き締まった身体に強すぎる憧れを抱いている。悪いことがあるのもわかっている。貧血、肌や髪がボロボロになる。低血糖でイライラする。何より、体力がなくて苦しい。わかってはいるけど、意識して食べるのも苦しい。お腹が弱く、胃腸炎を頻繁に起こしているのも理由のひとつである。

苦しいけど、誰かに相談したことはない。食べることを強要されたり、管理されたりするのはもっと苦しいから。

会食恐怖、嘔吐恐怖、お腹が痛い事への恐怖から来るパニック発作。お腹に関わることにはいつも不安がつきまとう。
いつか「食べること」と上手に付き合えるようになるだろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?