続けることの大切さ、私も知っています
トラウマワークは続けることが大事。
ということ、
身をもって知っています。
私もクライアントとして、SEのセッションを10回以上受けた経験があるからです。
Somatic Experiencing®のプラクティショナーに認定されるためには、セラピスト自身がクライアントとして、決められた回数以上の個人セッションを受けなければなりません。
これは「練習としてクライアント役を経験する」ということではありません。ちゃんと料金を払い、ひとりの個人としてSEセッションを受けるように求められています。
自分がセッションを受けたいと思うSEのセラピストに連絡し、日時を予約し、当日ZOOMか対面でセッションを受けます。セッションで取り組む内容も「練習用に用意した仮の話題」ではなく、自分が抱えているトラウマです。
ふだんは専門職としてクライアントを援助する立場であっても、ただのひとりのクライアントとして、何度も個人的にセッションを受けます。個人セッションを受けていなければ、SEのプラクティショナーとして認定されることはありません。
だから、私もよーく知っています。
予約をとるまでも、まず腰が重いこと。ただ「セッション希望します」とメールするだけなのに、なかなか思い切れないこと。
やっと連絡して日時を決めても、その日までなんとなく気が重いこと。セッションの日が近づいてくると「キャンセルしようかな」という思いがふとよぎること。
どこかで半信半疑なこと。
いざ話そうとすると言葉が出てこないこと。言葉を重ねるほど、ほんとうのこととは離れていくような気がすること。
カウンセラーやセラピストの共感的でやさしげな態度に、なぜか警戒してしまうこと。「この人になら」と信頼できるまで時間がかかること。
涙が溢れてしまいそうな話は無意識に避けてしまうこと。核心に迫るような話も避けてしまうこと。秘密は秘密のまま隠し持ってセッションを終えてしまうこと。
泣いてしまったセッションの後では、後悔や恥ずかしさのような気持ちもあること。何が変わったのかイマイチよくわからないままセッションが終わること。そのあとしばらくセッションを受けることが億劫になること。
私もひとりのクライアントとして、いろんな気持ちや感情を経験しました。
継続してセッションを受けることの難しさ、めんどくささ、億劫さもよくわかります。
でも、
だからこそ、
自信をもってお伝えできることがあります。
トラウマによる傷は、どんなに古いものでも必ず癒せること。
少しずつ進めることで確実に変わること。そのほうが良いこと。
トラウマに取り組み続けることの大切さ。
深く大きなトラウマを解放したあとの、どんとくる好転反応。
見える景色が全然ちがうこと。感覚があざやかになること。心がひらくこと。それに気づいたときの晴ればれとしたよろこび。
私自身もいちクライアントとしてセッションを何度も受け、自分のトラウマに取り組み、癒やしを経験したからこそ、
今クライアントさんに
「大丈夫ですよ」と言うことができます。
子どもの頃のトラウマによって身につけてきた殻がはずれるときには、ラクになるよりもまず戸惑いを感じます。うすることで傷つかないようにしてきた、鎧や武器を手放すことには抵抗があるものだからです。
でも
大丈夫。
少しずつなじんで、生きやすくなります。
生きやすいあなたで生きていけます。
トラウマがなくなる日なんてほんとうに来るのだろうかと思うこともあります。何度も何度も期待して、そのたびに失望してきたから、信じることが難しいのです。
でも
大丈夫。
どんな人にも、トラウマを癒すための「からだの叡智」があります。その力を引き出すサポートをする方法が、ちゃんとあります。
身を守ってきた殻がはずれて「ほんとうの自分」と対面するとき、つまらない自分だったらどうしようと不安になります。トラウマの傷を負うたびに「私が悪いんだ」とどこかで思い込んできたからです。
でも
大丈夫。
あなたは悪くない。どんなときも、最初から、あなたは悪くなかった。今もあなたは悪くない。
大丈夫。
「ほんとうの自分」は素晴らしい存在です。どんな人の中にもそれはあります。ただトラウマから身を守る殻によって、何重にも覆われていただけ。ちゃんと必ず、素晴らしいあなたに出会えるときがきます。
そのためには、続けることが大切です。
続けた人にだけ見える景色があります。
私もその景色を見たから、知っています。
継続してセッションを受けているときには、いろんな気持ちや感情が湧いてきます。
抵抗感、不安、不信感、億劫さ、めんどくささ、疑問。
からだのしんどさや不調もときにはあるでしょう。
それらはすべて、癒やしのプロセスです。
ほんの些細なことでも、どんなことでも、関係ないように思えるようなことも、すべては癒やしに必要なプロセスです。
トラウマワークを続けるということは、癒やしのプロセスが進むということ。
大丈夫。
私も経験して知っています。
だから安心して、お越しくださいね。