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ストリートはランウェイ

こんにちは。白塗りアーティストのminoriです。
今回は表題にある「ストリートはランウェイ」というお話です。

白塗りアーティストとして写真作品を制作する傍ら、私はminoriの姿で普通に外出します。

私が白塗りの姿で活動し始めたのは、2009年からで、当時私がフィジカルで自分自身を発表できる場所は、ストリートしかありませんでした。


私にとってストリートはランウェイであり、そこは誰にでも平等なステージだ。
その感覚は、とても必然的に、自分が完璧な存在であると同時に常に寄り添う。
もちろん、ここの完璧な存在というのは、自分的に、であって決して他人から評価されたものではない。

ただ道を歩くという行為が、こんなにも自分の形を感じられるものだとは思っていなくて、初めて白塗りの姿で外出した時はもの凄く緊張した。
同時に人の視線によって自分のエネルギーが揺めき、より自分と他人は違う容れ物に入った魂だと感じられて、これは本当に便利だと思った。
と言うのも、よく聞かれる質問に「今まで、言われた事で傷付いた事や嫌だった事はありますか?」という内容のものがある。私は上記の体験から意識的に“他人とは違う魂であるから、別の魂から発せられた言葉を自分に入れるかどうかを自分で選んで良い”という感覚を持った為、思い出に残っているのはどれも素敵な言葉達だ。

私見た人々の反応は様々で、見ないふりをする人、驚く人、隠し撮りしようとする人、悪態を付く人、感嘆とする人、一緒に写真を撮らせて欲しいという人、拝む人などなど。人の数だけ反応がある。そこにある言葉や仕草はその人の生き方や環境が反映されていてそれはそれはとても面白い。

中でも、ドイツでは上品なマダムに「あなたみたいな人は天使が舞い降りたみたいって言うのよ」と声をかけてもらい、スウェーデンでは「妖精を見つけた!」ととても小さな男の子に指をさされたり、すべてストリートでおこったリアクションで、私の思い出にはそれらが深く残っているし、今でも当時の様に思い出せる。

私はまた新しい素敵な言葉と発表の場を求めてストリートをランウェイのように闊歩したい。次はいつの日になるかわからないけれど、それを楽しみにしながらまた新作を作っている。


お読み頂きありがとうございます。

minori

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