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まちの未来に投資する。ふるさと納税で生まれる好循環なまちづくり<後編>

ふるさと納税を通じて地域をもっと元気にするために、地域で頑張るヒトの声を、ふるさとチョイススタッフとの対話を通してお伝えする、「みんなとチョイス」のnote。

このnoteは、「まちの未来に投資する。ふるさと納税で生まれる好循環なまちづくり<前編>」の続きです。

昨年、ふるさとチョイスが主催する「ふるさとチョイスAWARD2022※」において、茨城県境町は、「未来につながるまちづくり部門」「チョイス事業者部門」の大賞を、W受賞しました!

ふるさとチョイスAWARD」とは?
地域で頑張る「人」にスポットを当て、ふるさと納税の裏側で起きたストーリーや地域の人の熱い想いを表彰する年に一度のイベント。

*「未来につながるまちづくり部門」
ふるさと納税を活用し、未来につながるまちづくりを行っている取り組みに関する部門。

*「チョイス事業者部門」
ふるさとの納税の取り組みによって、地域産品の価値を高めたり、地域経済の活性化やまちの魅力づくりに貢献した事業者の取り組みに関する部門。

今回の後編では、このふるさとチョイスAWARD2022で大賞をとった、境町の取り組みを直接感じる、現地ツアーファンミーティングの当日を振り返ります。また、これから境町が目指していきたい “まちの未来” について話している様子も、お届けします。

石川 和彦(いしかわ かずひこ)さん
茨城県境町役場 まちづくり推進課 ふるさと納税推進室
茨城県境町出身。2013年4月に境町役場に入職し、2016年4月からふるさと納税担当者となる。現在は、ふるさと納税業務全般を担う。

齋藤 彩奈(さいとう あやな)
ふるさとチョイス事業部/マーケティング統括部/ ブランドコミュニケーション部
埼玉県鴻巣市出身。2016年にトラストバンクに入社。ふるさとチョイスAWARD2022の、コンテンツ編集・デザイン業務を担当。現在は、ふるさとチョイスのSNS運用も担う。

境町の取り組みを体感するファンミーティング

境町からの"おもてなし"が溢れる、盛りだくさんの1日

2023年6月17日(土)。
梅雨時期には珍しい、とびっきりの晴天で迎えた当日。

集合場所の、高速バスターミナルでは、「境町ファンミーティング参加者の皆さま ようこそ!茨城県境町へ」というお手製の横断幕を掲げて、橋本正裕町長、境町役場職員、地域商社『さかいまちづくり公社』のスタッフが笑顔でお出迎えをしてくれました。

さっそく、まちの公道を定常運行している「自動運転バス」に乗って、最先端の取り組みを体験。この全国初となる「自動運転バス」の定常運行の取り組みが、ふるさとチョイスAWARD2022「未来につながるまちづくり部門」で大賞を受賞しました。

ハンドルがないのに、一般車と混ざってバスが走っている…という、不思議な感覚のまま、時速19kmで走るバスは、目的地まで向かっていきます。

向かった先は、この「自動運転バス」を遠隔監視している、株式会社セネックの本社。普段は入ることのできない特別な空間で、全国の「自動運転バス」をどのように遠隔監視しているのか、実際にモニターを見ながら教えていただきました。

「自動運転バス」を楽しみに来ていた参加者も多く、北海道上士幌町、羽田空港など、全国で走る「自動運転バス」が安全に走行できるように、この境町の本社から監視しているという説明への、興味と関心が止まらない様子でした。

その後、「道の駅さかい」へ移動し、世界的に有名な建築家の、隈研吾(くまけんご)氏が設計したレストラン「茶蔵(ちゃぐら)」でランチタイム!境町の食材を使ったお弁当を食べながら、みんなと自己紹介。

「境町のふるさと納税でいただく、お米が好きです」「境町の最先端の取り組みを学びたくて参加しました」と、境町に訪れた理由は、さまざま。

ランチを食べてお腹がいっぱいになったあとは、ふるさとチョイスAWARD2022「チョイス事業者部門」で、大賞を受賞した『さかいまちづくり公社』が運営する、食品研究所「S-Lab」へ。この施設も、隈研吾氏の設計によるものです。

この研究所では、「干し芋」「ワイン」など、年間を通して販売できる、境町ならではの新しい特産品を生み出し、地元農産物の六次産業化を推進しています。

干し芋の製造工場で働くみなさんの作業を見学。「S-Lab」で開発した製品の商品化に伴い、地元の雇用が生まれ、地域の好循環サイクルが生まれていることも感じることができました。

干し芋製造工場の隣にあるのは、境町で新たに誕生した、「さかいまちワイナリー」の醸造所。

さかいまちワイナリー醸造責任者・光山久美子さん

「普段の日常の中で、もっと気軽に飲んでほしい」と語るのは、醸造責任者の光山久美子さん。さまざまなワインの紹介をしていただきながら、試飲会を楽しみました。

ふるさと納税を活用して地域を変えるという、『さかいまちづくり公社』の取り組みに触れ、ワインも飲み、参加者の気持ちも盛り上がってきたところで、ファンミーティングは後半へ。みんなと地域の未来を考えるワークショップをおこないました。

この先は、前編に引き続き、境町のふるさと納税担当職員と、ふるさとチョイススタッフが、ファンミーティングを振り返りながら、地域の未来についてお話ししている様子をお届けします。

みんなと地域の未来を考えるワークショップ

齋藤:今日の集合場所に着いた時、橋本町長と皆さんが横断幕を持って出迎えてくださったのが、すごく印象的でした!

石川:その熱量に引っ張られるかのように、参加者の皆さんが揃ってすぐだったのに、すでに一体感がありましたよね。

境町町長と参加者

齋藤:今日のような現地ツアーが、初めてとは思えないぐらいの盛り上がりでした!ファンミーティングの後半では、3つのグループに分かれて、「境町のふるさと納税をきっかけに、まちに訪れる人を増やすには」というテーマで意見交換をしましたね。

石川:境町をはじめて訪れた方がほとんどだったので、見学したり、食べたり飲んだり、境町に住む私たちと話すことを、純粋に楽しみながら、真剣にまちのことを考えてくれていましたよね。あの短時間で、たくさん意見を発してくれていて、皆さんの想いや気持ちが伝わり、担当者として嬉しかったです。

齋藤:うれしいですよね!具体的に印象に残った意見はありますか?

石川:やっぱり、ふるさと納税寄付者向けツアーのアイデアはたくさんありました。たとえば、今回は特別に、「自動運転バス」の遠隔監視をする、株式会社セネックの見学ができたというお話をしたら、「この施設に入れるツアーを、お礼の品にする」というアイデアがありました。確かに、子供連れの方も対象にして、「自動運転バス」に乗車したり、セネックにある大スクリーンで車が走っている様子を見るのは、興奮しますよね。

齋藤:私のグループでも、現地ツアーのアイデアはたくさんありました!境町の夏の風物詩でもある、利根川大花火大会に行き、境町の取り組みを見学する1泊2日のツアー。宿泊施設は、民泊や、空いている体育館の中に簡易施設を作る。通常時も運営するホテルを作ってしまうと、花火大会じゃない時に宿泊客を呼び込むことに苦戦してしまうかもしれないから、使っていない施設を活用するのはどうか?という意見が、すごく面白かったです。

石川:一時的なことではなく、長い目でまちの未来を考えてくださったんですね。皆さんと話していると、一瞬でまちの課題を見つけることができていて、感心してしまいました。

齋藤:外からの視点や意見を聞くことで、今まで見えていた景色がちがって見えるようになりますよね。

石川:いまの話を聞いていて思いついたのですが、花火大会を見に来てくださった方のために、学校の校庭にテントを張って、キャンプっぽくするのもいいですよね!

齋藤:フェスっぽくていいですね!あ、キャンプ場がほしいって意見もありましたよ。

石川:実は今度、境町内にグランピング施設ができる予定があります。今日のメンバーにまた集まってもらって、グランピング施設に泊まりながら、”1年後の境町ツアー”というのをやってみるのもいいかも。境町は、どんどん変わっていくので、その変化を楽しむのもいいかもしれません。

齋藤:いいですね!実際に、今日参加していた2組のご夫婦も「こんど花火大会で会いましょうね」と言いながらお別れしていました。そういう、何度も訪れたくなるコミュニケーションって大切ですよね。

石川:嬉しいです。何度も訪れるという意味では、「さつまいもの収穫体験ができるお礼の品」という意見もあって。ふるさと納税のお礼の品として人気の干し芋を、土の中からさつまいもを掘り起こすところから関わるというアイデアです。

齋藤:いいですね!さつまいもを掘り起こして、干し芋に加工して、パッケージに入れて、お礼の品になって届く。子供と参加したら、食育にもなりそう!

石川:はい。親子で参加することで、世の中の仕組みを知る体験にできるかなって。それも一つの子育て支援になると思います。

齋藤:このような、現地に何度も訪れる体験型のお礼の品や、現地ツアーは、まちの取り組みやヒトと触れ合って、まちのことを知れる。結果的に、まちのファンになることにつながると思うんです。ふるさと納税をきっかけに、そういう人との繋がりを大切にしていきたいですよね。

境町が考えるこれからの”まちの未来”

齋藤:境町は、7年前のふるさとチョイスAWARD2016でも、『全国の先駆けに!ふるさと納税代理受付で熊本支援』という内容で、「審査員特別賞」を受賞していますよね。

石川:はい。境町は、2015年9月に起きた関東・東北豪雨で被災し、大きな被害を受けました。その時に、全国の皆様から「ふるさと納税」によるご支援をいただいた経験があります。その恩返しの意味も含め、熊本地震被災地の皆さんの助けになりたいと思い、被災地に極力負担がかからない支援方法を考え、ふるさと納税を活用した支援金の代理受付を、本震発生の当日におこなったことに対して、賞をいただきました。

齋藤:ふるさと納税を活用して様々な取り組みにチャレンジし、何より、動き出しがとにかく早い。石川さん自身が、ふるさと納税担当者として、今後取り組んでいきたいことはありますか?

石川:やっぱり自分たちの強みは、地域商社の『さかいまちづくり公社』と一緒に、まちの未来に向かって進んでいけることだと思っています。『さかいまちづくり公社』の皆さんには、ふるさと納税業務の委託もしています。その分、自分には考える時間も増えました。だから、その時間の中で、寄付者さんに喜んでもらえることを考えていきたい!と、今日の参加者の皆さんの笑顔を見て思いました。

齋藤:今日の、境町全体からの"おもてなし"は、みなさん本当にうれしかったと思います。何か具体的に、浮かんでいるものはありますか?

石川:境町では、東京2020五輪で注目された「BMXフリースタイルパーク」など、「アーバンスポーツ世界大会の誘致および世界的な選手の育成に関する事業」の活用に、ふるさと納税の使い道を選択できます。このような具体的な使い道を選択してくれた寄付者さんは、境町の取り組みに興味を持ってくれていると思うんですよね。なので、その使い道を選択した寄付者さんを呼んで、世界大会のボランティアスタッフになってもらうとか、境町の取り組みに、積極的に携わってくれる方を増やしたいなと思っています。

齋藤:ふるさと納税がきっかけとなって、境町に協力的なパートナーを創っていくというのは、まちを盛り上げていくためにも、すごくいい取り組みだと思います。

石川:はい。今日を振り返って、外からの意見はとても参考になると感じました。まちで困っていることを、みんなと考えて、形にするまで一緒におこなう。境町を知ってファンになり、さらにもっと関係性を深化していけるような取り組みをしていきたいです。

齋藤:あ。実はわたし、ふるさとチョイススタッフになって、今年で7年目を迎えるんです。

石川:そうなんですね!僕も、ふるさと納税担当歴7年です。

齋藤:この7年の間で、「ふるさと納税」という制度の変化や、様々な地域の取り組みを見てきたからこそ、感じることがあります。ふるさと納税は、お礼の品との接点がメインになりがちですが、使い道の部分にも目を向けてほしい。私は、ふるさとチョイスのSNSを担当していますが、寄付者やそうじゃない方にも、まちの取り組みや、ふるさと納税の使い道が届くようなコンテンツを、もっと発信していきたいです。

石川:SNSなら、様々な人に取り組みを知っていただけますもんね。同じ年月を過ごしてきた同志として、ふるさと納税の可能性を広げていく活動を、一緒に頑張りましょう!

齋藤:はい、よろしくおねがいします!


境町の職員と、ふるさとチョイスAWARD担当者がお話しした様子を、前編・後編と分けてお届けしました。

境町では、全国の皆さんからの寄付金を活用し、まちの未来に投資し、新たな特産品や雇用を生み、好循環なまちづくりを推進しています。

ふるさと納税による寄付金の使い道の先には、「ここから始まる」と意気込み、新しい価値が生まれているまちの現状。そして、「まだまだこれから」と挑戦していく、まちの未来がありました。

お礼の品だけに注目されがちな、ふるさと納税。ですが、そこには、地域が好きで、もっと盛り上げたいと頑張る、”ヒト”の存在があります。

ふるさとチョイスAWARD」は、そんな地域で頑張る”ヒト”にスポットを当てるイベントとして、大切に開催し続けてきました。

このnoteを通じて、ふるさと納税に関わる”ヒト”の想いや存在を、知っていただけたなら、嬉しいです。


茨城県境町をふるさと納税で応援

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▼ふるさとチョイスAWARD2022大賞受賞取り組み内容紹介


「みんなとチョイス」とは?

私たちは、ふるさと納税ポータルサイトを運営している「ふるさとチョイス」です。私たちは、寄付者の想いを地域に届け、地域の変化を寄付者に発信しています。
その活動の一つである「みんなとチョイス」では、地域で活動するヒトの想いに触れ、地域の魅力や課題についてみんなと一緒に考えるファンミーティングなどを行いながら、持続可能な地域の未来をいっしょに考える場をつくっています。
そして、ふるさと納税を通じて地域をもっと元気にするために頑張るヒトの声を、もっとたくさんの方と共有したいと思い、このnoteで、ふるさとチョイススタッフとの対話を通してお伝えしています。

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