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「東京」に染まって

少し前に実家に帰省した際、最寄駅から実家に向かう道のりを歩いていてふとこう思いました。

あれ?道路、こんなに広かったっけ?

そうして以前とほとんど変わらない地元の昔何度も歩いてきた道を歩きながら、なぜだかずっとモヤモヤしていました。

…なんでこんなに違和感があるのだろう?

何かが足りない気がする。

ゴチャゴチャ感とか、道の狭さとか、人も少ないし何だか物足りないなと。

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そこでやっと気がついたのです。

私は知らない内に東京に染まっていたのだと。

知らない内に、東京にいることが私の「普通」になっていたということ。

それは私にとって、本当に衝撃的な事でした。

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それまでの私にとって「帰省する」ということは、やっと自分の居場所に帰ってきたなと思いホッと安心することに他なりませんでした。

変わらない場所。変わらない人。

そういった昔の記憶通りの変わらない光景に出会う度に、私は胸を撫で下ろして安心していたのでした。

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けど、今回帰省した時に気がついてしまったのです。

帰省しても気持ちが全然ホッと出来ていないことに。地元に帰ってきても穏やかな気持ちになれていないどころか、何らかの違和感すら抱き始めてしまっていることに。

上京してから早数年。

地元の街並みも、いつの間にか昔よく行っていたお店が無くなっていたり、近所の方が知らないうちに引っ越していたりと、帰省する度に少しずつ何かが変わっていました。

そうして年を重ねるごとに、地元の景色は段々と着実に私の「知らない街」になってきています。

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そして私自身の内面も知らない内に変わってきているのでしょう。それは良いことでもあり、悪いことでもあるかもしれません。

例えば地元の友達と話す際、確かに懐かしくて楽しい気分になるけど、その反面少しだけどうしても「言語化できない違和感」を感じてしまうことが増えました。

そういった些細なことからも、私が地元を離れてから何年もの時が経ったことに否応なしに気づかされるのです。

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私が東京にいることの方が当たり前と考えるような日が来るなんて、思いもよりませんでした。

思えばニュースやドラマの中でしか聞いたことのなかった渋谷や新宿も、気がつけばいつもよく通る駅の一つになりました。

ちなみに上京してから良いことも悪いことも色々あったけど、私は東京に来たことは全く後悔していないです。それどころか、来て本当に良かったと思っています。

周囲に否定されても自分の意思で上京して、そういう強い想いがあったからこそ自分を成長することが出来たし、これからもまだまだ成長できると感じています。

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人は皆変わっていきます。

これからもきっと私は変わっていくし、皆だって同じように変わっていくのでしょう。

この先東京にいるかも、いずれは私の地元の札幌に帰るのか、はたまた全く知らない場所に住むのか。全く分かりません。(でも老後に北海道かどこかの田舎で穏やかに暮らしてみたい夢は未だにあるなぁ。笑)

変わってしまうことはいつだってちょっぴり切ないことですが、でも成長することは何より喜ばしいことなんだといつだって思えるような人でいたいです。

だからこの先も明るく、前を向いていこう!

そんなことを思った今日この頃でした。


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