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淡い期待

少し前まで元カノを忘れることができなかった。
理由はわからない、でも僕にとって初恋の人だった。
何かで初恋は特別だ。とか、一番好きな人とは結婚できない。二番目に好きな人と結婚した方がいい。というのを見たことがある。
当時はその意味が全くわからなかった。でも。ようやく吹っ切れた今だからわかる。

あれは二ヶ月くらい前のことだ、、、、

自分には現在付き合って2年経つ彼女がいる。遠距離だが、お互いいい距離感でいい関係を築いていると思う。元カノと別れ連絡を取り合わなくなり1年ほどで今の彼女と出会いお付き合いをしている。でも、当初から自分は元カノを完全に断ち切れずにいた。なるべく思い出さないように、今の彼女だけを考えるようにしていた。でもふと一人になれば考える時間が増え、今何しているのかとかモヤモヤしている気持ちをぶつけてしまいたい。そう自分自身と葛藤する日々が続いていた。LINEで文章を作っては消して、また作っては消してそうこうするうち月日が経ち
ある時指が滑ったように送信を押してしまった。
あれだけ送りたかった言葉が、いざ送ったとなるととても後悔した。でも同時に、もしも返信が来て会話ができたら、、、という淡い期待をしている自分もいた。
自分は最低だ。自分のことを一番好きでいる彼女がいるのに、自分のことをもう考えているわけがない彼女に少しでもと期待をしているんだから。

その日はなかなか眠れなかった。いや、もしかしたら寝たすぐに返信が来るんじゃないかと考えれば考えるほど寝付けなかった。
真っ暗の部屋、スマホの画面が光った。元カノからだ。自分自身が送った素直な気持ちに対して、素直に「ありがとう。そんな風に思ってくれてたなんて全然知らなかった』と。そらそうだろう、忘れようとして送るのをどんだけ我慢したか、、
そんな気持ちより正直、嬉しかった。本当に嬉しかった。なんか会いたくなった。
そんなのは無理に決まっている。わかっている。

それから1週間ほどやり取りが続きある夜、またなかなか寝付けない日が来た。だから思い切って電話に誘った。あっさりとOKをもらい電話をした。「もしもし」懐かしい声だった。こんな声だっけ?と思う自分もいたが、話せるだけで良かった。別れてから今まで、どんなことをしたのか、変わったこととかたくさん話した。でも、話すにつれて元カノが成長したのか、雰囲気が変わったのかで自分の知っている人でなくなったような感覚がして、すごく違和感で寂しくて同時に、元カノが変わったように自分も元カノを心の奥にしまって、今の彼女を大切にしよう、そう思った。

だから今ならあの言葉の意味がわかる。元カノは好きだ、一回も嫌いになれなかったし、今でも好き。でも今の彼女は自分の力になろうとすごく救われるし、気を使わないし、やってもらってるからこそそれ以上のお返しをしないとなと思う。

だからもしこれを読んでくれる人がいたら伝えたい。自分が好きな人より自分のことを誰よりも好きでいてくれる人と一緒にいてください。

彼女へいつもありがとう。

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