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大統領と握手したニート

ブログ第二回目ですね。書き留めておきたいという思いが溢れているのか、書くのが楽しいです。

でも友達にこれ見られたら本人って絶対バレる。もしこれ読んだリア友がいたら念のため報告ください笑

内定取り消しという事件は、今の私を手に入れるための経験の序章に過ぎませんでした。就職するまで話が長いんですが、おつきあいいただけたら幸いです。

トルコ語の大会に出ることが決まった私は、バイトを見つけて、とりあえずフリーターに昇格し、新橋で宝くじを売っていました笑。

宝くじでのバイトの話もまた書きたいな。結構エキサイティングだった笑

宝くじをたくさん売って稼いだ分のささやかなお金をもってトルコ語大会に向けてトルコへ飛びました!

飛んでイスタンブール!(一回言ってみたかった笑)

トルコ語大会ってのはですね、、、、

トルコにはギュレン派と呼ばれるイスラム市民運動をしている一派がありまして、熱心なイスラム教徒がたくさんいます。

その一派は、トルコの現与党であるAKPと非常に友好関係にある時期が続きまして、国である種のパワーを持っていました。

その関係は汚職事件やらなんやらが取り沙汰されて、結局今は逆に取り締まりを受けていている側になっています。この場で私がこの一連の流れに対して思っていることを言うだけで、そのどちらかのグループに属する人たちが、こぞって何か言ってくるかもしれないので、何もコメントしませんが、ともかくその両者の関係は悪化しています。

とりあえずギュレン氏のWIKIを貼っときます。彼に対してはいろんな意見があるので、とにかく中立的な目でご自分で判断してください。それらのグループに対する中傷も礼賛も私は聞きたくありませんし、エルドアン氏に対する賞賛も批判も聞きたくありませんので、ご了承下さい。こういうのはもうどっちが良いとか悪いとかじゃないから。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/フェトフッラー・ギュレン

ともかく、AKPとギュレン派が仲が良かった時にトルコ語オリンピックというものが開催されてまして、それは世界中から参加者が募るほどの大きなイベントでした。ギュレン派のグループの学校は、世界各地にあるので、そこから生徒が派遣されていたということもあります。

彼らについてはまた別途書きたい思いがありますが、、、それもまた別の機会にしよう。

その大会を通して、世界中のトルコ語話者と出会いました。タイ人、ハンガリー人、アメリカ人、ルーマニア人、南アフリカ人、コンゴ人、イラン人、、、等々。かなり大規模です。トルコ語そんなにメジャーじゃないのに、こんなに広まるのはもちろんギュレン氏のおかげです。大半が中学生や高校生でした笑。私のようなニートはいませんでした。残念!

その当時ね、参加者のモンゴル人の男の子(14)に言われた言葉は胸に突き刺さりましたね〜。

「その年齢だったら結婚して子供産んでるべきじゃない?おれのお姉ちゃんは20歳でとっくに結婚してるけど」

一瞬殺意が湧いたけど、笑ってごまかした(弱虫だから)。

今だったら「ごめんあそばせ、私はモダンガールですの」とか言ってやったのに。

トルコ語の大会の論文部門に出てなんのメダルも獲得できなかったけど、一つだけ思い出深いことがあります。

それは大統領と謁見したこと。当時の大統領は穏健派のAbdullah Gul氏。

大会参加者の中から数十人選ばれて大統領からスピーチを直に貰える機会が与えられました。その際に代表3名だったかな、各国からのお土産を渡す役が選ばれました。私は単なる出席者だったんだけど、なぜかSPの人が日本人が代表で大統領にお土産を贈るものだと勘違いし、その大役に本番でいきなりやることに。

もともと想定外の物事に超弱いので、ものすごく緊張したのだけど、日本からのお土産を渡しつつ一言お伝えしました。

「日本の地震の時に(募金等)支援をいただいてありがとうございました」

(Deprem oldugunda bize yardim ettiginiz icin cok tesekkur ederiz)。

そしたらギュル大統領は

「これは私たちの責務だから」

(Bu bizim gorevimizdir)

って答えてくれて感動しました。

トルコと日本の友好関係にジーンときた😭

政治家として色々な評価はあると思うけど、ギュル氏 はとても温かい雰囲気のある人でした。私はこの人は好きです。

ギュル大統領に会った日本人のニートは私一人でしょう、きっと。

熱狂的なイスラム教徒の人々とたくさん会って結構長い時間を過ごしたんだけど、みんなとても親切だった。多分Sadakat(喜捨)の精神と、もともと旅行客とかを親切に迎え入れる風習からか、よくご飯をごちそうになり、またお土産をもらったりしました。

トルコ人の中でも、彼らに対して口々に悪くちを言う人もいる。でも人なんてみんな同じ人間だからね。

いい人もいれば悪い人もいる。いい時もあれば悪い時もある。

この団体をビジネスに利用するために熱心な信者ってことをアピールしている人もいたり、本当に心底アッラーを信じている親切な人もたくさんいる。

この団体が少し前までトルコでも多数派だったのに、あっという間に国内で弾圧される存在になってしまったように、善も悪もその時の見方によって変わるんだなって思った。一面をみただけで善悪で判断することは危険だと思ったよ。

あんなにも栄えていたギュレン一派。そんな彼らが今やトルコで生きていくことは大変に厳しい。祇園精舎の鐘の音が聞こえた。

2週間くらいこのイベントに参加して、いろんなことを教わったり、いろんな人に出会えて、忘れられない思い出ができた。未だにその時の友達と交流があったりして、人生って本当おもしろいよね。

その大会を終えるときに私は知恵熱(?)がでたのか、ものすごい風邪をひき、人生最大に痩せました笑。

そして大会の後、滞在出来るギリギリの日数までトルコで長い休暇を取ることになりました。

トルコでの貧乏だけど心が豊かなニート生活の幕開け。

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