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4月1日に考える広報企画

こんにちは。山下です。
ずいぶん久しぶりにnote を更新します。

新型コロナウイルス感染症の影響で、完全にテレワークになったり、様々なスケジュールが予定と変わったりするなど、通常とは違う状態になっている方が多くいらっしゃるかと思います。

そして、このような状況で「どのように広報活動をしていけば良いのか」、悩まれている広報ご担当者の方が多いのではないでしょうか。

クライアント様にも、PRの山場にしようと考えられていたイベントが中止になってしまった企業様や、発信しようと思っていた内容が状況を考慮した結果、発信できなくなってしまった企業様がいらっしゃいます。

このような状況だからこそ、広報としては、思考をストップせず、何を発信していけるのかを考えていくのが良いと思います。

さて、気がつけば今日から4月。

広報をご担当されているみなさまはご存知の方も多いかと思いますが、毎年4月1日は多くの法律やルールなどが変わります。

そして、こういった社会全体に関わる変化は、いわゆる「時流」になります。

去年は4月1日から働き方改革関連法(正式名称:働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)が施行され、それに伴い、メディアでは、働き方改革に関連した記事が増えました。

この流れに乗って、クライアント様でも、働き方改革に絡めて情報発信を行い、メディア露出を実現した企業様が多数いらっしゃいます!

広報活動において、時流を意識して情報を作っていくこと、発信していくことはとても大切です。

この働き方改革関連法は段階的に適用範囲が広がるので、今年の4月1日からスタートする項目もあります。

今日は、4月1日から変わったことの中から、今年もまだまだメディアの関心が高そうな働き方改革関連法について、どのように広報活動に繋げていくことが出来るのかを考えていきたいと思います。


残業時間の「罰則付き上限規制」が中小企業に適用

昨年の4月に施行された働き方関連法案は、企業の規模と項目別に段階的に適用される時期が定められています。

基本的に大企業の方が中小企業よりも適用される時期が早く、中小企業には猶予があります。

SmartHR Magに分かりやすくまとめてある図がありましたので、拝借しました。

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こちらの図からもわかるように、本日から中小企業向けに残業時間の「罰則付き上限規制」が適用されました。

このインパクトがどのくらいかというと、人数にして357.8万者に適用になります。これは、既に適用されていた大企業の対象者(1万1157者)の約320倍の人数です。(※)

つまり、社会に与えるインパクトは大きく、「働き方改革」は昨年に続き、メディアの関心を集める可能性が高いことが予想されます。

※人数の計算は中小企業・小規模事業者の数(2016年6月時点)に基づいて行っています。

メディアは読者が知りたいことを取り上げる

なぜ社会に大きなインパクトを与えると予想されることが、メディアの関心を集めるのかというと、記者の方々の仕事は、記事の読者に役立つ情報を発信することだからです。

そのため、社会の関心ごと・読者が知りたいこと=メディアが取り上げたいことという関係になります。

つまり、広報活動でメディアに取り上げてもらいたいと思ったら、発信する情報を社会の関心ごとに一致させていく必要があります。

ここで今回のテーマにもどります。

今回のテーマ
4月1日から変わったことの中から、今年もまだまだメディアの関心が高そうな働き方改革関連法について、どのように広報活動に繋げていくことが出来るのかを考えていきたいと思います。

先にご説明した内容を踏まえると、広報としては自社や自社のサービス・プロダクトの発信の仕方を、働き方改革に絡められないかと考えていくと良いことが分かります。

では、具体的にどのように絡めていけばよいのでしょうか。

1、自社のサービスやプロダクトが働き方改革をサポートするようなものである場合
2、自社のサービスやプロダクトが直接関係ない場合

この2つにケースを分けて考えてみます。

自社のサービスやプロダクトが働き方改革をサポートするようなものである場合

現在サポートさせていただいているクライアント様で、オフィスでなく現場で働く方の働き方改革を支援するサービスを手掛けている企業様がいらっしゃいます。

このように、ご提供しているサービスが直接的に働き方改革と関わっている場合は、ニュース発信毎に、しっかりと「働き方改革支援」という文脈を出すことがまずは基本となります。

その上で、どのような記事で露出が出来るのかを具体的に考えるところから始めると良いと思います。

「具体的に考える」というのは、ふんわりと「働き方改革関連の記事に露出したい」というところから一歩進んで、記事の内容まで想像するということです。

例えば、
-働き方改革支援サービス特集
-働き方改革が上手くいっている企業インタビュー
-どうやれば働き方改革ができるの?というナレッジ提供の記事

など、考えるといくつか浮かんできます。

理想のメディア露出が頭に浮かんだら、もう1歩思考を進めてみてください。メディアはなぜその記事を書いたのでしょうか?メディアはなぜあなたの企業を取材したのでしょうか?

メディアが記事を書くにも、取材をするにもしっかりとした理由があります。その理由まで想像できると、どのような情報を提供すれば良いのかが明確になってきます。

そして、現在用意している情報にプラスしてどのような情報や材料があれば、より取材先として魅力的になるのかを具体的に考えていきます。

たとえば、ざっとこのような感じで考えられます。

-働き方改革支援サービス特集
 →他サービスとの比較図
 →導入実績
 →効果(数字)

-働き方改革が上手くいっている企業インタビュー
 →インタビューに応じてくれるクライアント
 →効果(数字)

-どうやれば働き方改革ができるの?というナレッジ提供の記事 
 →サービスやプロダクト関連にとどまらず、働き方改革全般の発信
 →サービスやプロダクトの開発ストーリー

このように、具体的な記事を想像し、逆算した上でしっかり必要な情報を集め・整えて、プレスリリースなどの情報発信を継続的に行いながら、メディアアプローチを進めていくと効果が断然に変わります。


自社のサービスやプロダクトが直接関係ない場合

一見、自社のサービスやプロダクトが、働き方改革と直接関係ないと思われても、もう1段思考を進めてみてください。そうすると、意外とつながりが見えてくることがあります。

たとえば、あなたがラーメン屋さんを経営されていたとします。
ラーメン屋さんと働き方改革。一見全く関係なく思えますよね。

しかし、工夫により関連付けることは可能です。

(例えば働き方改革を支援するために)いつも残飯(※)に1人でラーメンを食べて会社に戻るお父さんが、No残業で帰宅して家族にお夕飯を作るためのラーメンキットを販売する
※残飯:残業中、腹ごしらえに食べる食事

などの企画をすれば、働き方改革を応援するラーメン店という位置づけになります。

イメージとしては夕方のニュース番組の中で、「中小企業の残業時間制限が始まって、実際はどうなったか」というような企画。
中小企業勤務のパパに密着し、馴染みのラーメン屋さんでラーメンキットを購入し帰宅。パパがこどもたちにラーメンをふるまっている映像が流れて、そのあと、こどもとパパにインタビューなどでしょうか。

このように、一見関係なく思えても、想像と工夫により関連付けることができます。

その際に、ご自身がどのメディアに、どのように露出したいのかを明確にしておくと、狙った文脈での露出に近づきます。

働き方改革関連法以外にも、本日から変わったことはたくさんあります。
まとめサイトなども出ていますので、ぜひ調べていただき、ご自身の会社と結び付けられるようなものはないか探してみてください。

■ご参考
https://manetatsu.com/2020/03/245755/
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020033000805&g=eco

PS.「通常と違う状況の中、どう発信したら良いか悩んでいる」「展示会がなくなり直接営業が難しくなっているので、広報に力を入れてみたい」など、発信やブランディングに関するご相談がありましたら、お気軽にご相談ください。期間限定で無料でご相談に乗らせていただいています。ご希望の場合は「クリエイターへのお問い合わせ」ボタンからメッセージをお願いします。




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