朝活古典:言志四録
自分が言ったことが1人歩きして、全然違う意味で人に話が伝わることがありますよね。
例えば、「仕事手伝おうか?」と仲間に声をかけられたけど、自分の仕事だし、責任を果たすために協力を断った。
そうしたら、「あの人は冷たい」と周りから評価されるようになった。
このようなことは往々にして、あるように感じます。
私たちは、どうしても相手が行ったアクションに対して、そのまま受け取ってしまいがちです。
しかし、相手の本音や隠された実情があるかもしれません。
江戸時代に、大塩平八郎という人がいました。
教科書では、「~年に大塩平八郎の乱が起きた」程度くらいにしか書いておらず、「悪いことをした人なのかな?」と覚えた人がいるかもしれません。
実際はどうだったのでしょうか。
大塩平八郎は元警察官で、非常に正義感の強い人でした。
当時は、汚職や賄賂が流通し、自分1人では社会の悪を変えることはできないと大塩は考えました。
そして、世の中を変えてほしいという市民からの声に答えることで、やむにやまれず起きた社会革命運動が、大塩平八郎の乱なのです。
こう見てみると、乱を起こした悪人から、世直しの立役者として、良い評価ができそうですよね。
真実を知る大切さを、大塩平八郎の乱を引用させていただきました。
身近な所でも、大小問わず、想像と実情の乖離によって似たようなことが起きています。
相手の発信の実情を知ろうとする人が増えたら、世の中への解像度は、今より明確になってくるかもしれません。
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