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【2021年】第93回アカデミー賞作品賞ノミネート8作のあらすじとみどころをサクッと紹介

あと3日でアカデミー賞なので盛り上げるためにも、連続投稿しようと思います。授賞式は4月26日(日本時間)午前9時ごろスタートです。
今回は、作品賞にノミネートされた8作品をサクッと紹介してみます

『ファーザー』

フランスの戯曲が原作です。83歳になったアンソニー・ホプキンスが、認知症になってしまう男を演じます。すでにご覧になった方々から、「ホプキンスが素晴らしい!」という話を聞いているので、見過ごせないです。娘役は、『女王陛下のお気に入り』(2018)でアカデミー賞主演女優賞を獲得したオリヴィア・コールマン。【2021年5月14日公開】

【6部門ノミネート】作品賞、主演男優賞(アンソニー・ホプキンス)、助演女優賞(オリヴィア・コールマン)、脚色賞、美術賞、編集賞

『Judas and the Black Messiah(原題)』

Judasというのはユダという意味なんですが、これは実際に起きた事件を映画化したものです。1969年12月に起こった、ブラックパンサー党の有力者フレッド・ハンプトン暗殺事件です。
ハンプトンさんは、ものすごくスピーチが上手で、どんどん信奉者を増やしてしまうので、FBIが暗殺したんじゃなかいという…….。早く見たいのですが、日本公開日はまだ未定なのです。

【5部門6ノミネート】作品賞、助演男優賞(ダニエル・カルーヤ)(キース・スタンフィールド)、脚本賞、歌曲賞、撮影賞

『Mank/マンク』

Netflixで配信中の映画。ハリウッド創世記の雰囲気を出すためか、白黒映画になっています。
アメリカ人て、権力に対抗する話が好きだなぁと思うのですが、本作もそういう雰囲気。映画史に残る名作『市民ケーン』(1941)の制作・監督・主演を勤めたオーソン・ウェルズは、当時の権力の象徴でもある新聞王ハーストを主人公にした映画を作り、ハーストを敵に回します。
一方で、ハーマン・J・マンキーウィッツ(マンク)というアルコール依存症の脚本家が書いた脚本を、自分だけの名義にしようとするオーソン。
新聞王に対抗するオーソン、時代の寵児オーソンに対抗するマンク、という2重構造で権力に対抗する男を描くストーリーです。

【最多10部門ノミネート】作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞、作曲賞、音響編集賞、美術賞、撮影賞、メイクアップ&スタイリング賞、衣装デザイン賞


『ミナリ』

アメリカン・ドリームを夢見る韓国系移民一家の物語。父親のジェイコブを演じているスティーヴン・ユアンは、ドラマ『ウォーキング・デッド』でブレイクした俳優です。主演男優賞ノミネートされて嬉しすぎます(;_;)
助演女優賞には、祖母役のユン・ヨジョンが韓国人女優として初めてのノミネートとなりました。本命候補と言われています。【2021年3月19日公開】

【6部門ノミネート】作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞、脚本賞、作曲賞

『ノマドランド』

クロエ・ジャオ監督の長編3作目。ジェシカ・ブルーダーが出版したノンフィクションが原作。ヴェネツィア国際映画祭では金獅子賞、トロント国際映画祭では観客賞を受賞した注目作。

オスカーをすでに2度も受賞している稀有な存在の女優フランシス・マクドーマンドの「本物のノマドの人ですか?」と思ってしまうような素に見えてしまう演技も見事でした。働き方を考えさせられるという意味でもタイムリーな作品です。【2021年3月26日公開】

【6部門ノミネート】作品賞、監督賞、主演女優賞、脚色賞、撮影賞、編集賞


『プロミシング・ヤング・ウーマン』

期待の女性クリエイターエメラルド・フェネルの長編初監督作。自殺してしまった親友に変わって、事件に関わった者たちに復讐を遂げる女性(キャリー・マリガン)を描くサスペンス(予告編を見る限りちょっとコメディ要素もありそう)。
フェネル監督はドラマ『キリング・イヴ』シーズン2のショーランナー努めていたからなのか、出演者にドラマ界で活躍している俳優が多いのが特徴。
でも、個人的に大好きな映画『エイス・グレード』のボー・ボナム監督が俳優として出演していて、しかも重要な役どころっぽい。早く見たくてたまらない。【2021年7月16日日本公開予定】

【5部門ノミネート】作品賞、監督賞、主演女優賞、脚本賞、編集賞



『サウンド・オブ・メタル~聞こえるということ~』

ダリウス・マーダーの長編初監督作。パンクメタルバンドのドラマーが、聴力を失っていく過程を音響を使って表現していくのですが、臨場感があって引き込まれました。ヘッドフォンをつけて、パソコンで鑑賞すると、音響効果の手法に驚きます。配信映画だからこそできた挑戦ですよね。
主人公は、依存症でもあって、人に依存してしまう心理状態もよく理解できる映画になっていました。

主人公のリズ・アーメッドは、主演男優賞に、聴覚障害者のコミュニティを運営するジョーを演じたポール・レイシーは助演男優賞にノミネートされています。【Amazon Prime Videoで配信中】

『シカゴ7裁判』

『ファンタビ』シリーズのエディ・レッドメイン主演。登場人物がとにかく多いので、脚本をまとめるのが大変そうだなと想像しました。長年脚本家としても活躍してきたアーロン・ソーキンが監督です。
実際に1968年にシカゴで起きたデモが、暴動なのかどうかという裁判を映画化したものですが、細かい部分で事実とは違う描写があるようです。
そこを知った上で見ても、「人権を無視したひどい時代だ」と知ることは大事なんじゃないかなと思うし、オールスターキャストでエンタメとしてもおもしろいので、社会派だと嫌煙しないで見てもらいたい映画でした。【Netflixで配信中】

【6部門ノミネート】作品賞、助演男優賞、脚本賞、歌曲賞、撮影賞、編集賞の6部門にノミネート。

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