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2022年上半期の振り返り【映画編】1月〜3月

今回は、2022年上半期、1月から3月公開に鑑賞した映画の中から、印象に残った作品について語っていきます。

『ロスト・ドーター』Netflix


年末に公開・配信される映画を「今年鑑賞した映画」にいれていいのかと、いつも迷います。
2021年12月31日にNetflixで配信された『ロスト・ドーター』が、良かったなぁ。オリヴィア・コールマンが、おひとりさまで、海辺にバカンスに訪れた女性を演じているのですが、彼女の素晴らしさが止まらないですよね。
最近の彼女の出演作にハズレ無しという感じです。


オリヴィアって、外見は普通の人に見えなくもないのですが、中身の異常さというか、それは演技なんでしょうが、異質な存在感のようなものが体から溢れ出ている感じがあって、こういう人のことを名優と呼ぶのだろうなぁと思い知らされます。

日本でいうと、市原悦子さんみたいな感じです。穏やかそうな方に見えて、実はプロフェッショナルな感じが似ています。

『スパイダーマン ノーウェイ・ホーム』

1月に公開された『スパイダーマン ノーウェイ・ホーム』には、心底感動しました。
過去作を踏まえたクリエイションをする手法は、最近増えていますが、最高峰の成功例だと思います。


スパイダーマンに関するアツい思いはこちらの記事に書いてます↓

『コーダ あいのうた』

アカデミー作品賞を獲得した『コーダ あいのうた』には泣かされました。
リメイク作なのですが、オリジナルのストーリーの根幹を残しつつ、新たに肉付けした部分がしっかりストーリーのアクセントになっていました。
オリジナルのフランス版より、キャラクターがわかりやすく作られていたのが、「家族」という世界共通のテーマをより多くの人の心に届ける結果になったのだと思っています。


わかりやすい設定というのは、逆につまらなさを生む場合もあるので、このさじ加減が難しいと思うのですが、バランスが良かったですよね。
主演のエミリア・ジョーンズも良かったですが、なんといってもお父さん役のトロイ・コッツァーの個性にノックアウトされました。


『私ときどきレッサーパンダ』

3月にDisney+で配信されたアニメーション作品です。
これ、かなり好きです。もしかしたら、今年のベスト10に入るかもというくらい好き。

ストレスが溜まるとレッサーパンダに変身してしまう13歳の少女の話なのですが、変身するのがパンダではなく「レッサーパンダ」という発想が面白くて、それだけで私のツボにハマりました。

レッサーパンダ大好きなんですよ。
あのひとたち、なんか面白いですよね。
もこもこしてて、たぬきなのか、なんなのか分からない動物だし、パンダに似てないのにパンダって。


映画の中で変身したレッサーの可愛さにもドはまりしたのですが、一番心に響いたのは、こんなにもキュートなキャラクターを登場させつつ、母と娘の関係性をキッチリと、しかもかなり辛辣に描いているんです。

いわゆる毒親と呼ばれている、キツイ母親が登場します。
でも、娘は、自分の意志に反しても母親の期待に答えようとする。
娘が、母親を愛する気持ちというのは、生まれ持って備わっていているようなもので、たとえ毒親であっても、なるべくは嫌いになりたくないものなのです。

娘の気持ちにとても共感してしまい、ちょっと辛くもあるのですが、そういった芯のあるストーリーを、レッサーパンダのもこもこでくるみ、笑いを交えつつ紹介するという手法が高度すぎて、この脚本書いた人、ただものではないと思いました。
監督&脚本は、ピクサー所属のクリエイタードミー・シーさん。
彼女の作る映画は、今後も見ていきたいです。

※次回は、4月から7月に公開された映画について振り返ります。


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