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「ありがとう」を歌う旅に出た

2022年4月22日に「ありがとう」という歌を生み出しました。

歌が生まれる時は泣いて仕方なかった。私はこれを本当に人前で歌えるのだろうか?と思っていた歌をようやく笑顔で歌えるようになってきた。そんな私の歌を、今までお世話になった人や会いたい人、大好きな人に聴いてもらいたい。たくさんの人に聴いてもらいたい訳ではなくて、聴いてほしい人に会いに行って、ただ聴いてもらうという旅をしようと思いついた。

最初の土地に選んだのは広島。実は私、広島出身なんです。広島市南区で生を受けました。3歳までしか居なかったので記憶はほとんどないのだけど、当時住んでいたアパートの2階に獅子舞が上って来て獅子舞に食べられる夢を見て、その夢の中でのアパートや周りの風景を何故か覚えている。

そして広島には本当のお姉さんのように慕っているまりあすさんという女性がいて、私が歌を歌い出した頃からずっと応援してくださっている。私がギターを買ったのは2010年1月3日。その日からギターの弾き語りを始めた。その翌年2011年の誕生日を広島で過ごしてみたくなり、まりあすさんに相談させてもらった。快くお家に泊まらせてくださり、宮島を案内していただいた。宮島にある厳州ギャラリーで歌う機会を作ってくれただけでなく、宮島の洋菓子屋さんのホールケーキで誕生日を祝ってくださった。その後も私の心が塞いでいた時には本を送ってくださったり、励ましの言葉をかけてくださり、ずっと私が歌うことや笑顔でいることを願っていてくれている。

まりあすさんは去年森のHrart Boxというスペースを設けられ「歌いに来てね」とお声をかけていただいていた。やっと念願叶って会いに行ける。そう思って、この旅の幕開け、皮切りは広島に決めていた。そして日程を考えた時に11月7日は天赦日・立冬・甲子の日、11月8日が皆既月食・惑星食が起こる特別な開運日だと知り、この日取りにしよう!と決めた。

私が訪れた日の広島は快晴で空がとても青く、森のHeart Box周辺の紅葉がとても美しかった。


森の中のもみじ

その光景を観た時に「何で広島にもみじ饅頭があるのかわかった! こんなにもみじが綺麗だからかー!」と車の中で叫んだほど。標高が高いこの場所では紅葉が終わりがけで、この美しさにギリギリ間に合ったそうで「めいちゃんを待ってたよー」とまりあすさんは笑った。

7日は森の中にあるログハウスで薪ストーブの火のつけ方を教わったり、ハンモックに揺られたり、近場にある名所の筒賀の大銀杏まで案内してもらったり、展望台に案内してもらったり。それなのに寝不足のせいで眠くなって、しばらく眠らせてもらって、夜はまりあすさんの手料理をいただいた。


薪ストーブかっこいい
筒賀の大銀杏は樹齢1100年以上
吉和展望台。前日まで草ボーボーだったのが刈られてたらしい


蕪のスープ美味
鶏肉も美味しかったー!
ストウブで炊いたご飯が美味しすぎてお代わりした

8日は朝の森の散歩をしたり、動画を撮ったり、ドライブしてランチを食べて、太田川の源流まで行ったり、ひとり1曲ずつ歌って交代する歌合戦をしたり、薪ストーブ葉の落ち葉拾いをしたり、温泉に行ったり、皆既月食を観た。


朝の森散歩
色とりどりの紅葉が美しい!
うっとり
ランチにスリランカカレーを食べた
太田市源流の美しい水
歌合戦中
温泉から出たら皆既月食始まってたー

9日はまりあすさんが制作しているお洋服を試着させてもらい、モデル気分で写真を撮ってもらったりして、森で過ごした3日間をめいっぱい遊んだ。


神戸に帰る前に森から宮島へ向かった。広島に来る度にまりあすさんに宮島へ案内してもらっている。厳島神社へ参拝後には厳州ギャラリーへ。


厳州ギャラリー

ギャラリーの主の藤井さんにお会いできて、お元気そうな顔を見られて嬉しかった。藤井さんは初めて私が訪れた際に歌ったどんとの「波」を気に入ってくださり、ずっと覚えてくださっている。実は7年前もまりあすさんの計らいで厳州ギャラリーで歌わせてもらい、その時の動画を藤井さんがアップしてくださっていた。

今観るとやっぱり若いなぁ(笑)。私が歌う「波」を気に入ってずっと覚えていてくださる藤井さんにも私から生まれた歌を聴いてほしくて、今回も歌わせてくださいとお願いしていた。

厳州ギャラリーでのライブはまりあすさんの提案でインスタライブ配信を行った。私からはそんな発想が生まれなかった。まりあすさんが配信して、私を共同投稿者にしてくれていたので私のフォロワーさんも観れる形にしてくれていた。

ライブの後、藤井さんとまりあすさんとゆっくりお話しして、とてもいい時間を過ごせた。そうそう私はこんなことがしたかったんだと思った。ライブをして飲んで騒ぐ…とかではなく、聴いてほしい人に聴いてもらって、ゆっくり語り合えるようなこと。私にとっては歌がコミュニケーションなのかもしれない。


藤井さんお手製のタルトタタンをご馳走になりました
ライブ後に記念写真

今回の旅は、ゆるんでリラックスして、私がただの私であるだけですべてが完璧だった。一生懸命に考えなくても、頑張らなくても、必死にならなくても大丈夫。そういう確信が持てた旅だった。

ただの私はだいぶダメな部分がある。今回の旅も、行きの新幹線で発車1分前に駆け込み乗車したり、その後の高速バスもぎりぎりセーフで乗ったり、温泉に化粧道具を持って行った癖に閉館ぎりぎりまでお風呂に入ってたり、水筒の蓋をしっかり閉めてなくてカバンがびしょ濡れにしたり、せっかく広島まで来で歓迎してもらってるのにしばらく眠っちゃったり…。そんな風にどうなんだ? という部分がたくさんある。でも、それでも大丈夫で、私は私でよくて、安心してこの世界に身を委ねて、私が本当にやりたいこと、心地よいこと、自分にとっての最高の願いを望んでいいんだと思えた。叶うとか叶わないとか関係なく、ただ自分にとっての最高を安心して望んでいい。そう思えた。

森のHeart Boxで歌った「ありがとう」をまりあすさんがYouTubeにアップしてくれた。

作ってくれた動画を観ていたら、いろいろ思い出した。自己肯定感が低かった私はどんなに褒められても素直に受け取れなかった。海で歌って遊んでいた時に友人がたくさん写真を撮ってくれて、それを写真集にしてくれた。「こんなに美しいんだよ」と差し出してくれた気持ちに応えられなかった。他にも「峰子さんのアーティスト写真を撮ろう!」とたくさん写真を撮ってくれた友人もいた。母の入院でお金に困っていた時は「峰子は歌う人なんだから歌ったらいいんだよ!」と、どうやったら私が歌ってお金をもらう需要を得られるか?を考えて色々提案してくれた人もいた。でも、いつも「私なんて…」と受け取ることができなかった。怖かった。そんな誉め言葉を私は受け取っていいんだろうか? 私には相応しくないんじゃないか? そんな過小評価しかできなかった。「こんなに美しいよ」と差し出してくれた人を疑うような気持ちになって、怖くて、ちょっとひどいことを言ったりした。そういうことは一度ではなくて、何度も繰り返していた。だけど、この動画を観て、私は私を「美しい」と思ってよくて、まずは私が満たされて幸せで、そんな私が歌うことで、やっと人のいろんな気持ちを素直に受け取れるようになれたんだと思った。

そんな風にしみじみ思った時に、まりあすさんに初めて会った時に教えてもらった本を思い出した。「数霊に秘められた宇宙の叡智」という本。

ふと旅の始まりの11月7日の日にちの数字を引いて見た。117で。

117はイザナギと共に、多くの神を誕生させた女神・イザナミの御心を表す数霊です。ありがとう・感謝しますはイザナミの心。そうしてあらゆるものを創世したにもかかわらず、感謝の心が足りず、恩知らずな生き方をしてしまっているのです。純粋な気持ちですべてのものを慈しみ感謝と共にある生活を心がけましょう。

「数霊に秘められた宇宙の叡智」より

何か知らんけど、すべてが出来上がっていた。「ありがとう」を歌う旅のスタートの日が「ありがとう」の数霊を持つ日であり、自己肯定感が低すぎてむしろ傲慢になって感謝の心が足りずにいた私が心を込めて「ありがとう」を歌うことを始めた日。これは人智を超えてるなー。そう思いながら、facebookをふと見ると、私のプロフィールにこんなことが書かれていた。


「宇宙の真ん中で新しい仕事をスタート 2010年1月3日」

これ、ギター買った日やん。私はいつこんなプロフィール入れたんやろう?

まったく覚えていない。でもきっと歌うことは私にとってだけでなく、どこかの誰かの光になるのかも知れないなってやっと思えた。不思議なことに「ありがとう」を歌えば歌うほど、むしろ私の中から感謝の気持ちが溢れていく。そしてその感謝の気持ちをもって、心を込めて歌えば歌うほど、感謝や歓喜や祝福の循環が生まれていくみたい。

この旅で色々感じるものが多すぎて、なかなか言葉にできなくて、ずっと旅の余韻を味わっていた。今やっと言葉にできた。でも、まだまだこの言葉という範囲の中では納まらないし伝えきれない旅の道中に感じた幸せな気持ち、満たされた気持ち。その気持ちを噛みしめて、味わって、喜んで、感謝して、また旅に出よう。


7年前のまりあすさんと私


今のまりあすさんと私。服の色味が7年前と一緒。

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