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酔おてて覚えてへん

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音楽ライターの活動から離れた、日々のよもやま話をお送りします。
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酔おてて覚えてへんVol.9 ‐ natsumeyan

酔おてて覚えてへんVol.9 ‐ natsumeyan

スーパーで夜ご飯の食材を買って透明シートの向こうの店員さんにレジしてもらう。合計788円。財布を探って、きりのいい小銭がなかったので千円札を出した。今振り返ると、お札を出した瞬間からその千円に違和感はあったのかもしれない。なんかちょっと血色が良くなくて青白い感じがした。

しっくりこないままに、レジのトレイに体調が悪そうな千円を乗せた。店員さんはトレイの上で裏返した。そら野口英世がおるわい。髪の毛

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酔おてて覚えてへんVol.7 ‐ 「幸いで死にそうです」

酔おてて覚えてへんVol.7 ‐ 「幸いで死にそうです」

自分が関わっているプロジェクトに、メールで問い合わせが来て、対応方法のすり合わせのために内容がメンバーから転送された。

対応したメンバーが言うには「大学生とか若い人だと思います。文章が若いです…」とのこと。確かにビジネスメールとしての体裁はとられていない。そして言葉選びの端々にひときわ高い熱量を感じる。なんか希望に溢れている。

そのメールは次の言葉で締めくくられていた。

ぜひ見ていただけると

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酔おてて覚えてへんVol.8 ‐ 捨てマネキン

酔おてて覚えてへんVol.8 ‐ 捨てマネキン

2週間ほど前、買い物に駅前まで向かって歩いている時の話。

通りがかったある一軒家のガレージ前に目立つようにマネキンが置かれていたのだ。その後ろのガレージのシャッターにはメモが貼られていた。

「欲しい方さし上げます ご自由にお持ちください。↓↓↓」

「珍しいな。捨てマネキンか」と思いながら通り過ぎた。ただ「捨てマネキン」という言葉が自分の中になさすぎて、しばらく反芻して「それ何やねーん」と自分

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