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東京を離れて気づいた東京のこと

この連載は、しんいちさんが、会社員として働きながらも、物を減らしリュック1つを背負って、旅するように暮らす日々を綴ります。
▼前回までの記事ピックアップ
vol.1:会社員が多拠点生活を始めたら、旅・仕事・生活が融合して「これ最高かも」と思っている話。
vol2:会社員生活と多拠点生活は両立できる?!僕がADDressを選んだ理由。

今回は12月初旬に2日間東京に滞在した時の事を書いてみる。

ランニングをして東京を感じる

大阪に2年半前に転勤してからというもの、東京には仕事で行くことが多かったのだが、今回は友人と早めの忘年会をしようとプライベートで訪れた。

久しぶりに東京の街を散策できる絶好の機会だったので、早朝の渋谷スクランブル交差点を起点にしてランニングをしてみた。

早朝の渋谷は夜明けまで飲み続けた若者と、スーツを着たサラリーマンが交差していて、この街は24時間いつも誰かが活動していることを感じさせてくれる。場所は変わって、表参道、外苑前、国立競技場付近を走ると、人が少なくてとても静かだ。視界に木が増え、東京の街は意外と緑が多い街だったことを思い出す。走って巡った風景はどれも懐かしく、自然と笑みがこぼれた。

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▲朝6時頃の渋谷スクランブル交差点。家路につく人と、これから活動する人が交差している。


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▲国立競技場。朝陽を浴びて競技場が輝いてみえた。


変化した街と46階からの東京の眺め


久々に渋谷に来たので、観光もしようと思い転勤後にできた観光スポットを巡ることにした。

まずは、「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」

僕の学生時代、1990年代の宮下公園は治安が悪いイメージがあったが、今回訪れてみたら、装いをガラッと変えおしゃれで居心地の良い空間になっていた。

公園の下に、ハイブランド。
ハイブランドの横に、飲み屋横丁。
ホテルも珈琲屋もレコードショップもギャラリーも、
混ざってくっついたらどうなるんだろう。
ごちゃっと自由に、ここは公園のASHITA。
その全部があたらしくなった、MIYASHITA PARK。

(出典:MIYASHITA PARK公式HP)
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「VALLEY PARK STAND(ヴァリー・パーク・スタンド)」sequence MIYASHITA PARK(シークエンスミヤシタパーク)にあるホテル併設のカフェ。開放的でミヤシタパークにつながっている。


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▲ミヤシタパークの屋上。開放的で気持ちよかった。


次に訪れた場所は「SHIBUYA SKY(シブヤスカイ)」だ。

14階~45階の移行空間「SKY GATE 」
屋外展望空間「SKY STAGE」
46階の屋内展望回廊「SKY GALLERY」
の3つのゾーンで構成されています。
渋谷上空229mから広がる360度の景色を眺めるにとどまらず、
一連の体験を通じて知的好奇心を刺激し、想像力を育む展望装置です。

出典:SHIBUYA SKY公式HP

45階の屋外展望空間から見下ろすと、高層ビルやマンションがぎゅうぎゅうに詰め込まれた街に息継ぎするように、明治神宮や外苑前、新宿御苑、青山霊園などの公園があり俯瞰で見ると街と緑が混在している様子がよく分かる。
走りながら眺めた街の景色も、視点を変えると見え方が変わるんだなと新鮮な気持ちになった。

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▲展望台からみた風景。東京の街の大きさを感じることが出来た。


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▲屋外展望台からみたスクランブル交差点。いつも見慣れた交差点とは全く違う。右側の奥にあるのが明治神宮。大都会でありながら緑もある。

SHIBUYA SKYでみた景色の素晴らしさを、東京に住む別の友人に伝えたら

「確かにすごい景色なんだろうけど、行こうとはあまり思わないなあ」

という言葉が返ってきた。

確かに、東京に住んでいた頃に出来たスカイツリーには行かなかったし、大阪転勤後、あべのハルカスの展望台に行く発想がなかった。
あまりに身近だと「わざわざ」訪れることはしない。

東京は「訪れる街」に変わった。それもいいな。

友人のこの発言で、これまで薄々感じていたことが確信に変わった。東京を離れて2年半という時間の経過により僕にとっての東京は「住む街」から「訪れる街」になったのだ。だからこそ僕は東京に住む友人が行かない場所に行ってみたのかもしれない。

寝て起きて電車に乗って仕事をしてランニングして、日々を生きてきた東京がすっかり「観光地」になった。

生活していた場所が「観光地」になることで東京という街との距離感が生まれたようで寂しさを感じたが、それもまたいいな、と受け入れている自分もいる。
住んでいた時は、当たり前すぎて気が付かなかった東京の街の魅力に客観的に気づくことが出来たからだ。

街の大きさや、流行やカルチャーが生まれる情報の発信地であること。
東京時代一緒に過ごした友人や、仲間が住んでいる街だということを。
魅力や思い出が展望台で見たビル群のようにぎゅっと詰まっていて、たった二日間ではとても時間が足りなかった。

東京はどこにいてもアクセスできる便利な場所だ。街と人の魅力を堪能しに時間をつくって訪れようではないか。

旅路は続く。

しんいち : プロフィール


しんいち:石井慎一
埼玉県入間市出身。社会人から16年を東京で過ごし、離婚や大阪転勤を機に自分の暮らし方を考えるようになる。現在は会社員として人事系サービス企業で大阪支店長の職を担いつつ、全国に拠点のあるADDressを利用し、「旅するように働く、暮らす」を実現している。
・まなびやアカデミー認定マインドフルネストレーナー
・産業カウンセラー
Instagram:https://www.instagram.com/ishii_shinichi/

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しんいちさんの多拠点ミニマルライフ・ヒストリー
2018年10月
38歳でバツイチ確定後、シェアハウスに転居。当初持っていたのは、掃除機と電気ケトルと服だけ。
2019年6月
大阪転勤を期に、一人暮らしをスタート。家具・家電などが増える。
2020年4月
緊急事態宣言で在宅勤務になり、快適さを追求したくなり、高城剛氏の「LIFE PACKING」から物を減らすことに興味を持ち、「スーツケース一つで生活する」を目指し始める。
2021年1月
一人暮らしのマンションを手放しCoリビングサービス「Address」を契約。多拠点生活を開始。Addressを利用していない時は、間借りしている大阪のスペースで生活している。現在の所持品はスーツケース2つ分。

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