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失敗をプチ・トラウマにさせない方法

みなさんこんにちは!
マインドカフェ研究所のかんだです。今回は、ユーザーさんの悩み事で多いプチ・トラウマをピックアップ!
みなさんの悩みに向き合ってくれるマインドカフェの専門家、内田朋加さんにお話を伺ってみました。


内田さんのプロフィール

臨床心理士や公認心理師の資格も持っている、カウンセリング歴12年のベテランカウンセラー。教育機関、精神科、心療内科で子どもから大人まで幅広くカウンセリングを実施してきました。子育ての相談など様々なカウンセリングを行っています。マインドカフェでは、専門家コメントでも活躍されている専門家さんです。


インタビュー

💥プチ・トラウマを抱えやすい人の特徴

かんだ:失敗は、深刻化すると小さな傷つき体験、いわゆるプチ・トラウマになると聞いたことがあります。内田先生はプチ・トラウマをどう思いますか?

内田:
失敗は誰にでもあることです。その失敗や傷つきが消化されないと、悩みになってしまい、次に一歩踏み出したい時に障壁になってしまいます。そもそもプチ・トラウマは、プチとついてもその人にとっては、重たい悩みに分類できると思います。

かんだ:
プチ・トラウマを抱えている方の特徴はありますか?

内田先生:
そうですね…「自分なんて」と自分に対して自信が持てない状態が多いです。
他にも自分に厳しい人、過去に似たような傷ついた体験をしたことがある人、真面目な人、ストレスを抱え込んでしまう人等によくみられます。傷を自分でどんどん深くしてしまう傾向があるんですよね。

🤱人間関係のベースは家族関係

かんだ:
具体的にどのような内容がプチ・トラウマの相談で多いですか?

内田先生:
対人関係の問題が多いですね。職場の関係、友達との関係、パートナーとの関係など様々ですが、話をお聞きしていくと、幼少期の家庭の影響は大きいように思います。
 人間関係の根本は、幼少期に家庭の中でどのような成功体験、失敗体験をしてきたかで決まります。人は、幼少期の経験を基に社会の中で人間関係を広げていきます。

かんだ:
幼少期の家族関係に何かしら問題を抱えている大人は、どうすればいいでしょうか?

内田先生:
幼少期に抱えた問題は、傷になり、自己肯定感を下げたり、社会に出てから何かしら問題や悩みとして現れてきます。
まずは、傷ついている感覚や、違和感がとても重要になります。過去はやり直すことができません。カウンセリングでは来談者さんをまず受け止めることから始まります。「その違和感は間違っていないよ」「あなたの感覚は大切だよ」と誰かに受け止めてもらえる経験はとても重要です。

かんだ:
受け止めてもらえるだけで、安心する感覚があります。

内田先生:
受け止めてもらえる経験は、自分の存在価値を認めてもらうのと同じこと。そして人に認めてもらう経験の先に、自分で自分を認められるようになれると良いですね。
人って自分に厳しくなることが多いと言われているんです。例えば、友達が失敗しても「大丈夫。挽回していこう」と優しく声をかけられても、自分が同じ失敗をした時は「最低だな。何やってるんだろう」と自分で自分を傷つけてしまう。
なので、人に認めてもらえる経験を増やすことや、ありのままの自分を受け止めるマインドフルネスや、自分への優しさや思いやりを持つこと、すなわちセルフコンパッションを使っていくことが大切です。

⏰過去は変えられないが、今は変えられる

かんだ:
カウンセリングでは、過去と今の関係を大切にするんですね。

内田先生:
そうですね。今の自分は、過去の自分の体験が関係していると言われています。例えば、常に自然と笑顔でいる人は、笑顔に囲まれた環境で育ってきていることが多いと言われます。その逆もあります。過去と今は切り離せないんですよね。

かんだ:
カウンセリングでは、過去に焦点を当てるのと、今に焦点を当てるのどちらが効果的ですか?

内田先生:
過去に焦点を当てる方法も、今に焦点を当てる方法も両方あります。
例えば今に焦点を当てる時、過去の話はもちろん丁寧にお聞きします。でも、当時感じた思い、考えは時間と共に変わっていっている可能性が十分あります。過去に感じたことだけでなく、「いまどう感じているのか」「いまどう思うのか」「いまどうしたいのか」様々な角度から聞くことで問題の整理できることもたくさんあります。

👀小さな失敗をプチ・トラウマにさせないために

かんだ:
失敗を深刻化させない、プチ・トラウマに繋げないためのお勧めの方法はありますか?

内田先生:
1つめは、日頃から自分のストレスコーピングを身につけることです。ストレスコーピングとは、ストレスに対処するための方法です。ストレスを感じても軽減させることができれば、失敗が深刻化する可能性も低くなります。
例えば、仕事でミスをしてモヤモヤしている自分を、帰りに励ます。自分を励ますのは、小さい行動でいいんです。アイスを買う、お風呂に5分長く入る、気持ちを書き出すなど。人によって違うと思いますが、そういう術を持っていると良いです。自分の気持ちが楽になるための行動をリストにするのもお勧めだと言われています。

かんだ:
なるほど。疲れている時ほど自分にご褒美という感覚ですね。

内田先生:
その通りです。
2つめは、自分を労うこと。自分に厳しくなっていたり否定的になっていることに気が付いたら、一度ネガティブ思考はストップするようにしましょう。

かんだ:
否定的な感情を持たないのではなく、否定的な感情を持った後の行動が重要なんですね?

内田先生:
そうなんです。人は意識的に考えないようにしようとすればするほど、考えてしまうものなんです。不思議ですよね。そもそも否定的な感情もその人の大切な感情です。
少しずつ自分に優しくなれるといいですよね。そうすると、今よりも失敗に関して寛容になれるかと思います。

かんだ:
内田先生のお話をお聞きして、改めて自分を大切に思うことがとても重要だと感じました。今回、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

内田先生:
こちらこそ、ありがとうございます。
マインドカフェユーザーの皆さんに少しでもお役に立てれば嬉しいです。陰ながら見守っています。

(取材:かんだ なおこ)

今回インタビューを受けてくださった内田さんの詳しいプロフィールはこちらをチェック!

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