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【本】病んでる時に読みたい純文学3選

こんにちは!
メンタルブロック解除人の大和です。

「病中の趣味はなめざるべからず。
窮途の景界はへざるべからず」

こんな言葉が中国の古典、
『酔古堂剣掃』にあります。

この意味は、

「病の楽しみを想うべし、
苦境の景色を経験すべし」

と言うものです。


病気の時や苦しい時程、
ナイーブになってセンスが
鋭敏に研ぎ澄まされると
言うことがありまして、
そう言う時にちょっと敢えて
暗い感じの本を読んでみると、
色々と心が慰められたり、
新しい視野が開けたりすることがあり、
後々、それが何だかんだ
いい思い出になっていたり
することがあります。

なので、今日は鬱っぽい時に
読むことをオススメする
ちょっと暗くて怪しい
純文学作品についていくつか
ご紹介したいと思います。


先ず一つ目はこちら。

『歯車』(作:芥川龍之介)


こちらはネット上で、
青空文庫で無料で読めます。

文豪・芥川龍之介の遺稿の一つで、
自殺寸前の、迫り来る狂気や
ネガティブなイメージに対する
怯えを鮮明に書いた作品です。

物語としては成り立っていないの
かも知れませんが、ちょっとした
前衛的な作品と思って読めば、
大分楽しめます。

苦しい時ほど共感できる作品。

二つ目。

『壁-S・カルマ氏の犯罪』(作:安部公房)


これは芥川賞作であり、
割と人気が高いので、
読んだことがある人が
多いと思います。

本屋に行けば大抵並んでます。

内容は、日本版の、
ブラックでシュールなアリスみたいな
もので、簡単に内容を言いますと、
ある日突然、自分の名前を消失した
主人公が、現実世界から追放されて、
最終的に、自分の胸の中に出現した
壁と一体になって成長していく・・・
と言うお話です。

こうやって話すと暗そうですが、
安部公房特有のユーモアがあちこちに
散りばめられていて、どことなく
ほんわかしていて明るさがあります。

よく考えないで読んだ方が面白いので、
頭ん中がごちゃごちゃになってる時に
読むのがオススメ。


三つ目。

『夢十夜』(作:夏目漱石)


これも青空文庫で読めます。

十個の不思議な夢の世界について
語った作品で、一つ一つが短いので
サクサク読めます。


幻想的で寓意を含んだ作品で、
一つ一つの伝えたい意図が
そんなはっきりせずに
尻キレとんぼのような形で
終わっているのが却ってこちらの
想像力を掻き立てられて良いです。

全体的にどこか悲哀に富んでます。
悪夢を何度も見てる人にオススメ。

個人的には何となく第三夜と
第十夜が好きです。

どれも、ネガティブな時だからこそ、
却って楽しめる作品であるかと思います。

ネガティブもリソース(資源)として
活用できると言うのは、僕の学んだ、
実践心理学NLPの基本哲学です。

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