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みんなが見ている世界はみんなの数だけある

 
 現実は、体験する人の数だけ存在します。私たちは周囲の人々と同じ現実を生きていると思っていますが、果たしてそれは完全に同じものだと言えるでしょうか。
たとえば同じ気温の場所にいても、Aさんにとっては「快適で心地いい環境」であり、Bさんにとっては「肌寒くて乾燥している不快な環境」と感じることもあります。
このように、人は物事を捉えるとき、自分なりの解釈をしています。
ありのままの現実を体験しているように思えても、それは「自分のフィルター」を通して、自分なりの意味づけをした、その人だけの現実でしかありません。
つまりすべては主観的な体験でしかないのです。

多角的な視点の重要性
 私の考えでは、常にいろんな角度から想像して考えることを取り入れています。
疑似体験であり、偽りの体験かもしれませんが、対人支援という仕事をする上では、多角的に物を見ること、考えることがクライアントのためになると思っています。
 たとえば、あるクライアントが職場での人間関係に悩んでいるとします。
このクライアントに対して、私は彼の視点だけでなく、職場の他の人々の視点からも状況を考えます。
上司や同僚の立場に立って物事を想像することで、クライアントにとって最善の解決策を見つける手助けができるのです。

クライアントの未来を見据える
 クライアントでも、相談した結果に満足する方、不満に思う方もいますが、私が常に見る世界は、クライアントの未来がクライアントの描く世界になっているかどうかです。
目先の「快・不快」には、正直それほど意味はないかもしれません。
本当にクライアントのために動くことは、彼らの将来を念頭に置いて行動することです。
 具体的には、あるクライアントが新しい仕事に挑戦しようとしている場合、その挑戦が短期的に困難であっても、長期的に彼のキャリアや自己実現に繋がるかを考えます。
目先の困難にフォーカスするのではなく、その先にある成長や成功を見据えることが大切だと考えています。

思いを込めた支援
私が心掛けているのは、クライアントの現在の状況を念い、未来を想像してクライアントに想いを持って動くことです。
これは単なる感情的なサポートに留まらず、具体的な行動を伴います。
例えば、クライアントが不安を感じている場合、その不安を和らげるための具体的なアクションプランを一緒に考え、実行するサポートをします。

このように、多角的な視点と未来志向を持ち、クライアントに対する深い思いを持って支援を行うことが、真に価値のある対人支援だと信じています。

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