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土砂災害は3種類をチェック!【ハザードマップを理解するコツ:豪雨災害編5/5】

豪雨によって発生する災害は、河川氾濫や内水氾濫だけではなく、「土砂災害」も発生します。
土砂災害は主に山間地域で起こります。例え居住地が平野部であっても、日本には山間地域が多いため、旅行やレジャーで立ち入る機会は多いので、決して他人事ではありません。いざという時のために、最低限の知識は身につけておきましょう。
今回は3種類の土砂災害のそれぞれの特徴について簡単に紹介します。

1.   地すべりとは?

ある一定範囲の斜面がジワジワとずれ動く現象です。動くスピードは年間で数mmから数mですので、人間が体感できる速度ではありません。
しかし道路や家屋等を破損させたり、他の土砂災害の要因になったりと、人間社会に大きな被害をもたらします。
身近なところでは、里山地域が実は地すべり地帯だという事例が多く、みなさんが普段目にしないだけで、日本中のあちこちで地すべりの調査や対策工事が公共事業として実施されています。

地すべりのイメージ図:国土交通省より


2.がけ崩れ

がけ崩れ、もしくは斜面崩壊とも呼ばれます。急傾斜の斜面(主に30度以上)の一部が崩れる現象です。地すべりと違って突発的に崩れ落ちるので注意が必要です。
よくテレビ報道等で「前兆現象」についての説明があったりしますが、前兆現象の確認はお勧めできません。なぜなら、その現象が見られた直後にドサッと来ることが多いからです。
特に専門知識を持たない一般の人が見分けられるような現象は、崩れる直前に発生します。
危険な地域にお住いの方々は、天気予報の段階で避難しておくのが一番確実です。

がけ崩れのイメージ図:国土交通省より


3.土石流

河川や渓流の土砂が水と混じり合って一気に流れ下る現象です。時速20~40kmの早さですので、人間の足では逃げられません。突破力が強いので家ごと流されたりします。
土石流の主な原因は、河川や渓流沿いの斜面の地すべりやがけ崩れです。崩れてすぐに土石流になる場合と、土砂が一時的に河川をせき止めて天然ダムをつくり、それが決壊して土石流になる場合があります。
そのため、大雨の数日後に発生する場合もあるので注意が必要です。

土石流のイメージ図:国土交通省より


以上のように、ひとことで「土砂災害」と言っても種類があり、それぞれ発生場所や特徴が違います。
まず自分が住んでいる場所で起こりやすい土砂災害の種類が何か?を確認するところから始めましょう。

お読みいただき、ありがとうございました。

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