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僕の小規模な退職 その15

最終出社日を迎え会社に出勤する必要がなくなった。
たっぷりある1日という時間をどう過ごそうか。
などと思っていたが、実際には1日はあっという間に過ぎていく。
気が付いたらお昼をまわっており、あれよあれよと夕方だ。
あれをやりたかった。これをやりたかった。と思っていても全てをやりきることは出来ずに夜になると眠くなる。

こんなにも1日が早いものとは。

とはいえ、やらなくてはいけないことはやる。
退職にあたって必要な手続きなどだ。
会社とのやり取りをしたメール等を確認する。
そうか退職を決めて1か月も経ったんだな。と気が付く。

こんなにも1か月が早いものとは。

自由になった時間でやりたかったことの一つが家の中の片づけだ。
別に我が家はゴミ屋敷では無い。
ただ日々の忙しさにかまけて放置していたものが増えている。
それらを定物定位するだけだ。
本棚にしまおうと手にした本。
あっこれ去年の今頃買ったやつ…。もう一年経ったのか。

こんなにも1年が早いものとは。

我が家では動画配信のサブスクに加入している。
自由な時間で映画鑑賞も楽しみたい。
昔観た映画でも観てみるかと再生ボタンを押す。
この映画の頃は34歳かぁ。とか、この映画の頃は24歳かぁ。
と映画と共に昔のことを思い出す。
たまたま偶然、ちょうど10年前と20年前の作品を見ていた事に気が付く。
10年前…。わりと最近のことのように感じるなぁ。
でも本当はすごく昔のこと。

こんなにも10年が早いものとは。

10年前にその10年前(今から20年前)は、とても昔のように感じていた。
いつからだろう。時間が進むのが早く感じるようになったのは。
年齢とともに時間が経つのが早く感じる。
「ジャネーの法則」とか言うんだっけ。
でも本当だろうか。

今の30代の人は10年前の20代の頃を昔のことと思うのだろうか?
「2014年」というと最近のように感じないだろうか?
「2004年」というと昔のように感じ、その10年前の「1994年」やさらに10年前の「1984年」くらいになると歴史レベルでの過去に感じないだろうか。

もしかしたら2010年代を境に時間の流れが早くなっているのかもしれない。
今の「1秒」は20年前の「1秒」に比べて早まっている。
たとえそうだとしても、誰もそれを調べる術は無い。
もしかしたらどこかの研究機関や頭の良い学者さんが調べているかもしれない。宇宙の物理法則的なものとか。太陽エネルギーの影響だとか。地球の公転速度の関係だとか。そんなものの影響で時間が早まっているのかも。
だとしたらどうだろう。

どうもしない。

このまま10年後、20年後へとあっという間に向かっていくだけ。
何もしなくてもどんどん時間は流れていくだろう。
であれば、今やりたいことはやっておくべき。
と思うのだが、あっという間に時間は流れ今日も終わる。

こんなにも1日が早いものとは。

44歳。推定無職。1日があっという間。


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