僕の小規模な退職 その3
朝の連続テレビ小説が最終回を迎えた。
「ブギウギ」。
毎日楽しく見させていただいた。
でも今回は「ブギウギ」のことではない。
BSで再放送していた「まんぷく」である。
昔からスピリチュアル的なものは好きなのであるが、今回「まんぷく」の最終回を迎えて何か因果のようなものを感じた。
「まんぷく」が本放送されていたのは2018年10月〜2019年3月。
奇しくもその2019年は自分の中に退職の波が訪れていた時期だ。
転勤で現在の土地に訪れ、知り合いもいない仕事もうまくいかない中、毎日録画して帰宅後に見ていたのだ。
初見の時は松坂慶子演じる「ぶしむす」にイライラしたものだが、2周目となると初登場時から穏やかな気持ちで見ることができた。
むしろ「ぶしむす」の一挙手一投足にズキズキワクワクした。
「まんぷく」の主人公は福子であるがここはやはり発明家の萬平に注目したい。
劇中で萬平は何度も辛い体験をする。
しかし最終的には、まんぷくラーメンの発明。
さらにまんぷくヌードルの開発も成功に収める。
そんなドラマの流れとは異なり自分は辛いことばかり。
鬱々とした日々を過ごし退職しようか悩んでいたのだ。
(この頃は動悸がひどく毎日救心を飲んで出社した)
そんな「まんぷく」本放送時に揺らいでいた気持ちが再放送をしている今、一気に暴発したのである。
後回しにしていたもの、見て見ぬ振りをしていたものの帳尻を合わせるかのように「まんぷく」と同時に『退職』が訪れたのである。
※「まんぷく」には何の落ち度もございませんのであしからず。
あの頃からだろう。
会社の運営方針や価値観、社風が肌に合わないと感じ始めたのは。
そんな気持ちを誤魔化していてもどこかでお鉢が回ってくる。
運命が自分の気持ちを見逃してくれないようにとうとう辞めるべき時が来ただけだった。
大好きなアニメ「物語シリーズ」で主人公の阿良々木くんの前に現れる「くらやみ」や「忍野扇」のように自分の気持ちを罰しにきたのだ。
そんなことを考え妻に伝えたがスピリチュアルな妄想話には満腹を通り越して胸やけしている様子だった。
44歳、推定無職の中2病的日記。
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