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僕の小規模な退職 その74

根拠の無い自信が欲しい。
全能感で満たされたい。

自分の本質はウジウジする人間なのだろうか。
ふと気を緩めるとマイナス思考になってしまう。

「自分は何でも出来る。」
そう思う時もある。
「なんとかなる。」
そう考える時だってある。

するとすぐに声が聞こえる。
頭の中で鬼がその考えを否定してくるのだ。
「楽観的すぎ。」
「ちゃんと考えろ。」
「地に足がついていない。」

その声が聞こえると途端にネガティブな思考になる。
「何やってもうまくいかないだろう」
「自分には無理かもしれない」
「失敗ばかりだな…」

すぐにウジウジした考えに陥ってしまう。
手に負えない。
根拠の無い自信が欲しい。
全能感で満たされたい。

自分は石橋を叩いて渡るタイプだ。
だから楽観的な思考を自分でストップするのだろう。
慎重に動こう。
安定を目指そう。

くだらない。
自分で可能性を閉じてしまっているだけだ。
どうせ今までだってまともじゃなかったじゃないか。
普通になりたくても普通に出来なかったことばかりじゃないか。
何を今更まともな人生を目指す。
普通の人生を希望する。
もう無理だよ。

それでも、良かった事だってたくさんあるじゃないか。
上手くできた事だってたくさんあるじゃないか。
楽しかった事だってたくさんあるじゃないか。
何だって出来るはずなんだ。
他の人と比べる必要は無い。
自分の人生は自分だけのものなのだ。

それはわかるのだが、それを否定してくる鬼。
原因はわかりきっている。

肯定される事が少なかったからだ。
否定ばかりされてきたからだ。
他人と比較ばかりされてきたからだ。
それがイヤで無難な選択ばかりしてきた。
そのせいで主体性が身に付いていないのだ。

両親のせいでは無いが肯定された経験が少ない事が尾を引いている。
退職した事を伝えたら何を言われるか分からない。
それを恐怖に感じている。
だから今になっても無難な道を選ぼうとしている自分がいる。

情けない事だ。
44歳なのに。
主体性が無い。

自覚はあるのだ。
対峙する時なのだろう。
この頭の中の鬼と。

時間はかかるだろうが。
時間をかけてでも解消したい。
それでやっと自分を手に入れられるのだろう。

44歳。推定無職。月曜日だからネガティブなのかもしれない。

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