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僕の小規模な退職 その4

昨日で3月も終わり今日から4月がスタート。
会社によって決算月は異なれど世の中的には新年度の始まりである。
学生達は新しい学校、学年を迎え初登校の日を待ちわびている頃か。
新社会人達はフレッシュな気持ちで入社式に望んでいることだろう。

4月は新しいものが始まる時期である。
ということは必然的に3月は終わりを迎えるものがある。
テレビの中でも番組から「卒業」を迎えるキャスターやタレント、芸人コンビの解散など「終わり」を迎えたものを目にした。

その中でも自分が一番の関心を持ったものは横浜の動くガンダムである。



幼少期からガンダムが好きだった。
話の内容などわからない幼児の頃からモビルスーツの造形に興奮し、小学生の頃はガン消しとBB戦士を買い漁った。
暇を持て余した大学生の頃にはレンタルビデオ屋でVHSを借りシリーズをぶっ通しで見たものである。
難解で奥深いストーリーにドハマリし、再びガンプラに手を出し始めたのもこの頃。
当時はHGUCが出始めたばかり。手の届かない価格帯のPGや改造無しでもカッコよくなるMGの存在を知ったのもこの頃だ。
それから社会人になり、ずっとガンダムを追い続けてきた。

15年程前にお台場に実物大が立った時にも興奮した。
実際に目の前にした時には、その大きさにえらく感動したものである。
巨大なガンプラが目の前に!
少年の夢が具現化された感じを覚え、まるで現実とは思えない感覚になった。

それを経て横浜に「動く」実物大ガンダムが立つという情報を得た時には何が何でも必ず見たいと思った。
とはいえ当時はコロナ禍まっただ中。
日帰りで横浜に行ける距離に住んでいるわけでは無いので見に行くには飛行機での移動と、まとまった休みが必要だ。
何度も行われる緊急事態宣言の中、自粛ムードも相まってこのまま見に行くことは出来ないのだろうと辟易していた。

そして2022年3月。
コロナの影が薄れかけてきた頃合いを見計らい、ついに横浜ガンダムを直接この目で見に行くことができたのである。
春分の日が重なった連休を用いてGUNDAM FACTORY YOKOHAMAのチケットと航空券を予約。
来場前日、羽田に着いた時はあいにくの大雨でずぶ濡れになったが、当日は雨も上がり曇り空ではあったが実際に動く実物大のガンダムを見れたことは本当に良い経験だったと思う。
目の前で動く実物大ガンダム。
実際にそこに存在するにも関わらず、まるでCGか何かなんじゃないかと脳がバグったことを記憶する。

その動くガンダムの公開も昨日で終了した。
当初の公開期間から延期を重ね、昨日ついに役割を終えたのである。

昨日の公開最終日イベントはYouTubeでLive配信されたので正座で視聴した。(いや正座はしていないかもしれない。だが、前のめりで見たくらいの神聖な気持ちでは見たはずだ。)
いまでも公開日当日にNHK BSで放映された「生中継!ガンダム動く」は録画を残している。

昨日もイベントでプロジェクトチームの方々が登場されていたが、このプロジェクトを達成させたエンジニアの方々については本当に尊敬する。
みなさん子供の頃から本当にガンダムが大好きで、大人になってからガンダムを動かすという夢を実現したのだから。

子供の頃から好きだったものを大人になって実現させられる人のことは本当に尊敬する。

偶然ではあるが昨日もう一人子供の頃からの夢を叶えた人物をYouTubeで見たのである。
それは「メモ少年」。
ロバート秋山のSHAF(スーパーハードアキヤマファン)である。
子供の頃からロバート秋山を追いかけテレビ局のディレクターとして憧れの人と仕事をする立場になり「秋山歌謡祭」なる番組を2度も成功させたのである。そんな彼のことも本当に尊敬する。

自分はどうだろうか。
幼少期から好きだったものに今取り組んでいるだろうか。

3月での「卒業」とまではいかなかったが目前に最終出社日を控える身。
この春、新しい生活がスタートする。
再就職先もフリーになる決断も何も決まっていない。
まだ何者でもない。

44歳。推定無職。子供の頃に好きだったものを振り返る。

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