【短歌&小さな物語】「ショーロンポー外し」
「鼎泰豐」は、日本で一番有名な台湾のレストランかもしれない。
そして、「鼎泰豐」と言えば、「小籠包」。「小籠包」と言えば、「鼎泰豐」だ。
「鼎泰豐」は確かにおいしいけれど、有名店だけあっていつも込んでいるし、もちろん値段もそれなりにする。
「鼎泰豐」の本店は台北市大安區の信義路にあるのだが、わたしはふだんは、同じ大安區の永康街にある「金雞園」というお店を利用することにしている。こちらのお店の方が庶民的な値段設定になっているのに加え、味だって決して「鼎泰豐」に負けてはいないと思うのだ。
ただ、「金雞園」はウーバーイーツが使えないので、店に行く時間がない時にはあきらめるしかない。
今日は、ひさしぶりにデリバリーで「鼎泰豐」を頼んでみた。
ただ、「小籠包」はあえて外した。
もっとあっさりしたものを食べたい気分だったからだ。
それが、これ。
――「油豆腐細粉」。
蓋を開けると、中はこう。
このまま食べるのはさすがにものぐさ過ぎるので、器に入れ直す。
あっさりしたスープの中に、「細粉」(春雨)や「油豆腐」(日本の「油揚げ」に近い)、ひき肉を「豆皮」で包んだもの――などが入っている。
「油豆腐細粉」は、日本人の口に合う台湾料理の一つと言っていいと思う。
台湾旅行に来て、脂っこい料理に食傷ぎみになったような時でも、この料理は消化がいいのでお勧め。