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【短歌&小さな物語】「風、止まる」

くるくると
舞ってた風が
止まるよう
電話もLINEも
こない午前ひるまえ

「風、止まる」#今日の短歌(十九)

忙しい時というのは、いろいろなことが重なる。

電話がかかってきたり、返信しなきゃいけないメールがあったり、LINEが次々に飛んできたり……。

ところが、急にぱたっと静かになることがある。

こういう時なら、ちゃんと丁寧に返信したり、お返事したりできると思うのだが、こんな時に限ってどこからも通知がこない。着信音も鳴らない。

誰もわたしに用なんかないみたいだ。

ま、いいか。

午前中にぽっかり空いた無風の時間。

こんな時、わたしはきっと眠そうな猫みたいな顔をしているのだろう……。


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