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内弁慶の繊細さんが”ひとり旅”に挑戦して得たもの

わたしはひとり旅をするなんて考えられないと思っていた側の人間でした。

おいしい食べ物を食べたときも
変わった銅像を見つけたときも
輝かしい景色を見たときも

誰かと喜怒哀楽を分かち合えないなんて、寂しいと思っていたのです。
そもそも、知らない土地にひとりで行くなんて、心細すぎて…。

もともと内弁慶で、繊細さんで、小心者。
居酒屋で店員さんに「すみません」と声をかけることすら緊張するし、電話が嫌だから、できるだけWeb予約ができる店を選ぶという人間です。

*

そんなわたしが、初めてひとり旅に行ったのは、
うつの急性期が明けて、少しエネルギーが戻ってきたころです。

このひとり旅を決めた最大の理由は「ひとりでも楽しめる自分になりたい」という思いからでした。

誰かに依存しがちなわたしは、何をするにも誰かと一緒のほうが楽しいと漠然と思っていました。それどころか、ひとりの時間はただただ寂しくて、そんな風に思う自分のことが好きではありませんでした。

また、年齢を重ねるにつれて、友達と予定を合わせることの難しさを感じていた時期でもあり、ひとりを楽しめないという状態で、今後の人生を過ごすことに危機感がありました。

変わりたい、ずっとそう思っていたはずなのに、
なかなか踏み出せずにいた一歩を、
ひとり旅という形で踏み出しました。

行先は福岡博多。1泊2日。

このひとり旅は内弁慶なわたし史上、一世一代のミッションでした

*

旅行サイトの「予約ボタン」を押す前は、緊張と不安だけがあり、何度も押すのを躊躇しました。

寂しくてどこにも行けず、ホテルでコンビニご飯を食べるしかないのでは…という最悪の想像しては、やっぱりやめようかな、とページを閉じる日々。

でも、いざ予約をしてみると、なにかが吹っ切れたように、「わくわく」がひょこっとでてきたのです。
行きたい場所をリストアップしている時間から楽しくて、そこで見るもの、食べるものを想像しては早く行きたいと思っていたほどです。

これは自分自身でも意外で、とてもうれしい誤算でした。

博多に到着後、最初のお店に入るときはかなり緊張していましたが、「この人たちに二度と会うことはない」という謎の自信?が湧いてきて、以降のお店からは、不思議と堂々としていました。

どこを歩くにも、見える景色が新鮮で楽しい。
初めて見る色合いの電車をかわいいと思ったり、方言の看板を見ては博多を感じたり、とにかくすべてがわたしをわくわくさせました。

わくわくすることに精一杯で、寂しいとか心細いとか思う暇もなくて、

次は何を食べようか?
わ!あのカフェかわいい!
あの地名読めないわー
気になる路地!行ってみよ!

とか、ずっと冒険してるような気分でした。

きっと友達と来ていたら、どこでもできるような他愛もない話をしたり、写真を撮ったりすることに夢中で、こんな些細なことに気がつけなかったと思うのです。

見知らぬ土地パワーがわたしを少し強くしてくれて、さらには楽しそうなことアンテナの感度を極限まで高めてくれていました。

足が疲れるまでたくさん動いて、疲れたらカフェでお休みして、自分の気の向くままに、みたいものを見て、おいしいものを食べました。

あれ、意外と楽しい。
っていうか、すごい楽しい。
ひとり旅、めちゃくちゃいいやん。

むしろ気を使う相手が誰もいないのは最高にいい。

*

結果:ミッション、大大大成功

内弁慶のわたしが出てきて、最悪のパターンもあり得ると思っていましたが、意外と堂々と楽しんでいるわたしがいて、自分でも驚きでした。 

むしろ、ひとり旅って繊細さんこそ楽しめるような気もしました。

また、心から満たされるという感覚にも出会いました。
寂しい、心細いとか、そういう他者を想像する暇すらなくて、ただ”幸せいっぱいで心がいっぱい”という感覚。
この感覚があれば、誰かに依存しない自分になれそうです。

ひとりでも楽しめる自分になりたい、という当初の目標は花丸で達成。
さらに、生きてるうちに海外ひとり旅もしてみたい、なんて
これまで思ってもいなかったことがWish Listに追加されました。

少しでも好きな自分で生きていきたい。
だからこそ挑戦したひとり旅でしたが、大きく価値観が変わって、自分を好きになれる最高の旅になりました。

太宰府の牛さん



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最後まで読んでいただきありがとうございます。
結構前の話ですが博多めっちゃよかったです~♡
旅行記として、後日博多旅の様子を公開するかもです。



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みなもとなこ | 休職から転職したアラサー
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