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第20回「2023年のはじめに」

 一年ぶりに書いてみました。自分で記したものを読み返して思わず苦笑します。自分は何も変わっていないということを実感するのです。1年という期間、様々なことがありました。小さな成功もあれば、大きな失敗もあります。得たものがあれば、失ったものも。取り巻く環境が変わり、好むと好まざるにかかわらず歳を重ね、心に残るのはただ反省のみです。
 不思議なくらい自分は変わっておらず、進化がないわけです。身近にある美しさや親から授かった丈夫な身体や環境、いまここにある当たり前に感謝…昨年の年始に誓ったことは何一つ…。

 誰かが言っていました。「存在するなら進化しろ」と。振り返ると、存在しなかったかのような日々です。悲観するわけではないのですが、回顧すると停滞感ばかりが頭を過ります。
 そして確実に老けていくわけで、これは実感せざるを得ません。まず目が見えなくなってきました。いわゆる老眼が、50歳をむかえた途端急激にやってきました。検眼し、老眼鏡をつくり、いまでは肌身離さず持ち歩きます。メニューすら見えないわけですから。
 老害という言葉を耳にすることも多いですが、身体が衰えてくれば、判断力も鈍ります。若い頃は「若気の至り」でも、この年になれば「老害」になるのかもしれません。胸に手を当てると他人事ではない気がします。

 なるほど、人は生物であるから衰えるわけです。刻一刻と細胞が死んでいくわけです。ただ、成長と老化は同じ一連のプロセスであることもまた事実でしょう。走る速度は遅くなっても、その方法やゴールの設定は工夫できます。徹夜ができなくなっても、無駄を省くことはいくらでもできます。自らできなくなっても人に任せることはできます。自覚し、知恵を使うことが肝要なのでしょう。停滞する自分を振り返り、気づかされるのは、無理が効かなくなったということと、工夫が足りないこと、そして工夫を面倒に思っていたことです。

 幸い、現在ヘルスケアの事業に関与しており、健康を意識する機会が増えています。健康を維持するということは、下り坂をうまく下ることだと再認識させられます。年寄りの冷や水はやめ、転がらないように、意識や意欲を成長させられたら本望です。
 アルコールをお茶に変え、よく休息をとり、勢いのみに身を任せるのをやめて、日々大切に歩めれば本望です。来年の年始に、この記載を笑顔で読み返せたら、この一年が充実していたという証になるかもしれません。少しやる気が出てきました。

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