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【読書の思い出】宮部みゆきと小学生

先日、息子が「次、何読もっかなー」と悩んでいたので、
ミステリー系が好きな息子に「宮部みゆきはどうか」と「ソロモンの偽証」を勧めたみた。
すると、面白かったようで、熱心に読んでいたのだが、
息子から漏れ聞く感想を聞いていると、
あれ?色々描写が残酷すぎた?小学生に勧める本じゃなかった?と
遅まきながらに戸惑う私。
私自身は、宮部みゆきは大人になってから出会った。
ベストセラー作家には変な嫌悪感を示す嫌な10代だったため、
「宮部みゆき?そういうのはいいよ」なんて斜に構えていた。
かといって、別に文学小説を読んでいたわけでもない。
そして、大人になってから読んでみたら、やはり面白いのだ。
ベストセラー作家。
面白くないわけがない。

「ソロモンの偽証」は中学生が主人公で、小学生にもいいかなあと安易に考えただけれど…記憶も細かい部分までは覚えておらず、正解だったのかどうかはわからない。ただ、面白かったそう。

そういえば、東野圭吾の時も葛藤してたな。
「これもまた本との出会い」かな。
「ソロモンの偽証」はある中学生が学校の屋上から飛び降り自殺をするところから始まる。その子が自殺したのがいじめが原因だという告発状が届き、それは一体どういうことか、真相を一向に解明しようとしない大人達に焦れて、一人の少女が「裁判」を行うことを決める…というもの。
宮部さんは圧倒的にストーリー展開が上手い。
一見して、学校内の一人の自殺で文庫にして五巻も!その5巻を一つも息をつく暇なく夢中になって読んでしまうのだ。人物の描写も、動きの描写も、全て映像として頭に浮かび、のめり込んで読んでしまう。
息子は息子なりに、キャラクターの誰それに感情移入して「この人は嫌だ」とか言っていたが、子供ってそのキャラクター一つ一つに全力で入り込んでしまうんだろうか、とそれはそれで危惧してしまう。
そんな片方だけの見方をしないで、まあ最後まで読んでみなよ、と思うのだが、
途中何度も、身近にいて嫌な思いでもしているように憤慨していた。

「ソロモンの偽証」は映画化もされたし、今もWOWOWでドラマを放送している。

次は「レベル7」を読んでいる。
これもまた、かなり前に読んだから「えっとーどんなやつだったかなー」と思いながら、個人的にはかなり殺戮シーンがあるとか、性的描写がひどくなければ「物語は物語として」と思って読ませているのだが…
正解はわからないままだ。
以前、「精霊の守り人」を読んでいた息子に「夜伽ってなに?」と聞かれた。
「えっとー女の人が男の人のそばに添い寝をすること、かな?」
「ああ、だからチャグムは怒ったのか」
ああ、納得してくれた?うん。そっか。
それから「JIN」を見ていたときに「吉原ってなに?」と聞かれた。
「えっとー男の人がお酒飲んだりする場所で、女の人がお酒をついだり話し相手をしたりするところ?」
「ふうん。」

正確ではないが、嘘もついていないと私は思っているのだが。
世のお母様たちはどう対応しているのだろうか。
できるだけ、フラットにフラットに隠さず、でもオブラートに…と
思っているのだけれど。
これもまた正解のわからない子育て。



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