#I am Remarkable -Googleのワークショップを受けて

先日、ありがたいご縁をいただきまして、Googleが推奨している自己啓発ワークショップ[#I am Remarkable]に参加してきました。

I am Remarkableとは

米Googleが主導で広めている、女性をはじめコミュニティで正当に評価されない環境下にいる人が、自分自身の価値を自ら発信し周囲と認め合い、モチベートするための啓発ワークショップ。

ワークショップでは、自分自身が「ここが素晴らしい!」と思うことを紙に書き、それを【 I'm remarkable.なぜならば... 】というテンプレートで宣言します。仕事のことでもプライベートでも自由なテーマで「自分はこれを頑張っている!」と言えることを探します。
宣言する相手は、その日たまたま一緒になった初めて会うメンバー10名。全員が女性でした。知らない人を相手にするからこそ、意外と本音を出せたり、人の発言を聞いて「自分にもそれあった!」と共感したり、とても楽しく自分を見つめなおせる機会でした。

最近の日本人は世界基準から見て、自己肯定感が低いと言われています。自己肯定感は、自分の価値を具現化し、自らの未来をつくる生きる力とも言えます。
以下は、数年前に話題となった内閣府が発表した調査結果です。
(出典:内閣府「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査(平成25年度)」
調査対象: 日本を含めた7カ国の満13~29歳)

https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26gaiyou/tokushu.html

これを見ると、周辺の諸外国に比べ、日本人の若者は自分自身への自信や満足度が低いことがわかります。また、知識や経験がないことへの意欲や憂鬱な気持ちは高いです。私はこの調査の対象年齢はとっくにオーバーしてますが(笑)、「私なんて何もできない」「自信がない」という言動は、同年代の知人からも多く耳にします。

自己肯定感をつくる原体験

ちなみに、私も自己肯定感が低いうちの1人だと自覚しています。さすがに「自分は何もできない」とまでは思いませんが、新しいことをしようとするときはいつも自信より不安が上回ります。
そんな中でも「私ならできるかも?挑戦してみようかな」という感情は少しずつ育っていると実感があり、しかもそれは社会人(主に前職)になってから手に入れたものです。
特にかかわりが大きかった2つの事象があるので、以下にまとめます。

・「あなたはここが素晴らしい」を具体的に語る
他人から評価され続ける環境にいた私にとって、周りの人がくれる言葉は思考に非常に大きな影響を与えます。
前職のベンチャー時代、優秀なメンバーに囲まれる中で業界知識も経験値も低い自分が貢献できることは何もないと落ち込んでいた時がありました。当時は営業職だったのですが、業界や専門知識を語れないとサービスが売れないので、必死でメモを取り、社長の営業トークを録音して何度も聞き、自分用の台本を作って練習したりもしました。
そんな時に、当時の社長が会社のブログで私のことを名指しで褒めてくれたことがありました。ブログの内容は『正しいプロセスを踏んでいる人は必ず結果につながる、ポジティブな人は会社の宝である』というものでした。
ポジティブでいることは誰にでもできることと思っていましたし、「結果がすべて」という社風の中でプロセスを認めてもらえるとは思っておらずとても驚きました。同時に嬉しくて、「もっと頑張ろう!」と思ったのを覚えています。

・任せる、役割を与える
「人は、人の役に立ってこそ生きがいを感じられる」と私は思います。仕事をしている上でも、誰かに自分のしたことが喜ばれて初めて仕事の価値は生まれます。そして、その価値を他人との関係と繋げたものが「役割」だと思います。
前職では、半期に一度の人事査定で360度評価と役員との個別面談が必ず設定されていました。そこでは前期の振り返りはそこそこに、「今後はこうなってほしい」「来期はこの役割を担ってほしい」という展望の話をすることが多く、ベンチャーというのもあり毎度事業戦略が大きく変わる中で、常に新しい役割を与えてもらっていました。
見方によっては戦略がコロコロ変わっているように見えるかもしれませんが、私は毎回「また新しいことが知れる!楽しみ!」とワクワクしていたのを覚えています。そして、自分にも何か期待されていることがあるのだと思うと嬉しかったです。

ほかにもあるとは思いますが、学生時代の自分になくて、社会人になってから得たのは大きくは上記の2つです。
幼少期の体験もたしかに大きく影響はしますが、自己肯定感は大人になってからも育てることができます。
もしこれを読んでいる方が人を指導する立場で、周囲の自己肯定感を底上げしたいと思っているのであれば、相手に大いに期待し、それを明確な言葉で表現するべきです。期待されていないという状態は、思った以上に本人に伝わるものです。

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