循環する愛
ある日、私の母からLINEが届いた。
「そうやって巡るのです」と。
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里帰り出産だった私は、娘が生後1ヶ月を過ぎた頃、実家から自宅に戻った。
産前から約3ヶ月世話になっていたので、ただバイバイも悪いと思って、実はその何日か前に、両親に手紙を書いていた。
嘘だと思われるかもしれないけれど、書きながら泣いた。
いま娘に向けている愛情が、自分にも注がれてきたと思うと、今までとても世話になったなぁという感謝と、今まで親にしてきた申し訳ない行動の数々に対する後悔とが溢れてきたのだ…どちらかというと、後者のほうが大きかった。
帰宅の日、夫の運転する車に乗り、チャイルドシート横の後部座席から、母に手紙を手渡した。「お父さんと一緒に読んでね。きっと泣いちゃうよ(笑)」と言って。その時の母は泣いていなかったし、読んだときに泣いたかも知らない。だけど、冒頭の言葉をLINEでもらった。
「そうやって巡るのです」
きっと母も、自分の両親からの愛情に気づいた日があったのだろう。
娘もいつか母になったとき、今の私達の気持ちに気づくのだろうか。
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後日、父からもショートメールが届いた。
私の手紙に対する感謝が綴られ、結びにこうあった。
「あなたに親にしてもらった父より」
また泣いた。
若かりし頃、父に対して放ってきた、親に言っちゃいけないような言葉の数々が、思い出された。
無口で、口を開けば仕事の話ばかりの父だけれど、三十年前は今の娘に対する夫のようにはしゃいでいたのかと思うと、やはり涙が出てくるのだ。
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私は恵まれている。
両親には本当に感謝している。
両親以外にも、祖父母はじめ多くの人に感謝している。
この幸せが、娘にも伝わりますように。
娘の周りのひとにも伝わりますように。
この記事を目にした誰かにも伝わりますように。
応援してくださるそのお気持ちだけで、十分ありがたいのです^_^