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#27.呼吸を深くするには?(2024年3月号)


普段は意識をせずとも自然としている呼吸。

ヨガをしている方々にとっては、少し身近なものに感じるかもしれません。それほど、ヨガと呼吸は切っても切り離せないもの。

呼吸に意識を向けることで、だんだんと気持ちが穏やかになってきたり、身体がエネルギーで満たされる感じがしてきたりといった効果を感じている方もいらっしゃると思いますが、それはなぜでしょうか。


呼吸で自律神経をコントロールできる?!

呼吸と密接に関わっているのが、「自律神経」です。

自律神経は、例えば暑いときに汗をかいて体の外に熱を逃がしたり、寒いときに血管を縮めて体の深部に血液を集めることで体温を保つ体温調節の働きや、食べ物が入ってきたら内蔵を動かし消化・栄養を吸収するなど、私たち人間が生きるために必要な働きをいつも自動的に担ってくれています。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、交感神経は体を活発に動かしたり、興奮や緊張、不安なときにも働く、体の中の“アクセル”のイメージ。

逆に副交感神経は、体が休息しゆったりとした気持ちの時、食後や寝ているときに働く“ブレーキ”のイメージ。いつも互いにバランスを取りながら働いています。この自律神経のバランスが乱れてくると、心身ともに様々な不調を感じるようになります。

私たちは、自分の力で汗をかいたり内蔵を動かすことはできませんが、呼吸によって自律神経に働きかけ、身体の自然な働きを助けることができるんです。


現代人はゆったり吐く息で心身のバランスをとろう

呼吸と自律神経の関係はとってもシンプル。

吸う息が「交感神経」(アクセルの方)を、吐く息が「副交感神経」(ブレーキの方)を支配しています。特に現代は、私たちを取り巻く環境やストレスによって交感神経が優位な時間が長く、なかなかリラックスしにくい時代。

そのため、吐く息をゆ〜ったりとするような、副交感神経を優位にする呼吸を日々意識的に行うと、心と体のバランスを整えることができます。


深い呼吸には、正しい姿勢が不可欠

そして、この呼吸と深く関わるのが「姿勢」です。

特に猫背や巻き肩(肩が前に丸まった姿勢)は深い呼吸に欠かせない胸やお腹の大きな筋肉(肋間筋や横隔膜)を縮め固くしてしまいます。せっかくゆったりとした呼吸を意識しようとしても、姿勢が悪いままだと深い呼吸はむずかしいので、まずは体(特に肋骨まわり)をほぐすことから始めていきます。

最後に、深い呼吸を味わえるようになるためのストレッチやヨガのポーズを朝・昼・夜別でご紹介します。毎日ちょっとずつ継続するのがポイント。ぜひ取り組んでみてくださいね☺

(1)のび猫のポーズ


  • 朝起きたベッドの上でもOK!

  • 両手を前に歩かせながら、胸を床に近づける。

  • おでこ又はあごを床に下ろす。

  • 背骨の伸び・胸の開きを感じながら、3〜5回深呼吸。

  • ポーズの後はチャイルドポーズで背中をゆるめましょう。


(2)肩甲骨はがし

  • 座ったまま、立ったままでOK!

  • 吐きながら肘どうしを胸の前で引き寄せ背中を丸める

  • この時、肩甲骨は左右に離れていくイメージ。

  •  吸いながら胸を開いて肩甲骨を背中の真ん中に寄せる。

  • 5回ほど繰り返す。


(3)ワニのねじりのポーズ

・体の右側を下にして、両膝をくの字に曲げる。
・両腕をゆっくり横に開き背骨をゆるやかにねじる。
・ 脚はくの字のままでも、下の足を伸ばしてもOK。
・気持ちいい場所が見つかったら3〜5呼吸。
・反対側も行い、最後は両膝を胸に抱えて背中をゆるめる。


今月のちょこっとコラム

2月10日、秋田でひとり暮らしを始めてから念願だった、男鹿の「柴灯まつり」に初めて行ってきました。祭りの会場となる男鹿の真山神社、当日は雨雪に降られ、人混みのなか寒さを堪えてなまはげを待ちました。

これは文字ではなかなか上手く伝えられないのですが、いよいよ松明(たいまつ)をもって山からぞろぞろと降りてくるなまはげの姿は圧巻!とにかくカッコ良く、神聖で、感動しました。

村によって特徴があるお面。推しなまはげもできました☺


今月も最後まで読んでくださりありがとうございます!
次回のヨガ通信もお楽しみに!


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