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WBCと少年野球に思うこと

#WBC    がおもしろい。
毎日、侍JAPANの活躍がすごすぎて
野球を見る習慣がない私も釘付けになってしまう。
大谷選手はカッコ良過ぎるし、近藤選手も出来る男すぎるし、ヌートバーもなんか漫画からでてきたヒーローみたいで、映画とかドラマを見てるみたいにドキドキする。
そして、村神様がでてくるたびに
あー、大丈夫かなー大丈夫だよーそんな顔しないでー
楽しんでーと母のような気持ちでハラハラしたり。

だけどこれがきっかけで野球少年が増えるでしょうね!と
明るく話すコメンテーターには
ん?と一瞬ひっかかるのをとめられなかった。

我が家も小学校に入ってから地元の少年野球団にはいり
数年はどっぷり野球漬けの日々を送ってきた。
だけど、高学年になる時、どうしてもどうしても
頑張りきれずに退団してしまった。
だから、野球を続けてきた少年たち、ひいては親達には
リスペクトしかない。
キラキラの野球少年に成長させるには
まず親が野球を続けさせられるかが大きな壁な気がする。

少年野球とは、野球を愛し、青春を野球に捧げてきたような人達のものなんだな、、
っていうのが野球をやらせた3年間の感想。
とにかく親も子供も大変。
でも、その親子や家族の関わりがほんとにいいんだよなぁとチームのパパやOBの方々が言っていた。

チームの中でも常にスタメンだったり
注目されてる子供であれば、自分でもそれを感じて
きっとさらに頑張り、親も全力でそれをサポートする
であろうと思う。
ただ、我が家のように、そんなんじゃなかった場合
毎週末、出れない試合の遠征や、長時間の応援
そういうものに耐えてこそ、なんだろうけど
これに耐えれるか?と親の私は思ってしまっていた。
私は、自分が運動部に所属したことがないので
あまりわからないけれど
自分が活躍できない場所で、くさらず最大限のパフォーマンスをするって、ちょっと無茶じゃないかと思う。

そして、お茶当番のような母親達の当番の仕事。
当番じゃなくても、自主的に当番をサポートしてくれる母達もいて、子供に代々野球をやらせてる
ベテラン母なんかが、その場を取り仕切っていたりする。
道具のしまい方とか、試合で出す旗みたいなやつとか
他の学校とか試合会場とかにいったら、トイレにトイレットペーパーのプレゼントとか、スコアを覚えて書くとか
放送できるようになるとか
そもそもメインの子供達の怪我や水筒のサポートだとか
コーチや監督のお茶やお弁当
それはかなりの仕事量で、平日フルで働いてる私は
土日に頭は完全にオフ。
でもテキパキ取り仕切る母達は存在するわけで
私は、はじめて自分が嫌になるという体験をした。

土日は練習なら朝8時からだから6時半には起こさないとで
試合なら早いと4時や5時に起こして遠征。
もちろん全ての試合に行く必要はないけど
行っている家が多く、これまた、すみません、、状態。

土日がすべて野球一色で、それが家族の行事と思って
楽しんでるよーとチームの人達は言っていたけど
私はそうは思えなかった。
これ、私が病気になるなと思い始めていた頃
野球にどうも夢中に慣れなかったらしい次男が
「バスケどうしてもやりたいからやめていいか?」と
もちかけてきたのをきっかけに、親子でも家族でも
まわりの第三者の人達にも相談して
キッパリやめることにした。
ここまで、費やしてきた時間と、野球を途中で辞めさせるという謎の罪悪感にしばらく苛まされだけど
結果、我が家の場合は辞めて正解だったと思う。
野球をやめる為の言い訳だろうと思っていたバスケは
彼に合っていたようで、ひたすら仲間と練習している
姿は私がかつて見たかった、キラキラ少年そのものだし
友達と映画を見に行ったり、どこか遊びに行ったり
わくわくしながら週末をおくる姿をみていると
あぁ、よかったなぁと思う。
そして、バスケの練習に向かった先で友達と
サッカーになったり、かけっこになったり。
私も自分の休息を楽しんで、おだやかに家で過ごせるようになった。

こうしてテレビを見ていると
やっぱり野球って面白いなと思う。
次男も、野球をやっていたから(プロスピも)
選手の名前やいろんなことを知っていて、一緒に見ていて
とても楽しい。
だけど、野球をやらせるということは、とても覚悟のいることだ。ドラえもんみたいに、みんなで野球やろーぜーと
集まる小学生なんて、子育て16年目にして私は見たことがない。
グローブやバットはある程度の金額がするし
ルールもわりと複雑だ。
何より練習時間も長く、野球をはじめたら
土日祝日は野球だけになってしまう。
バスケもやりたい
映画にもいきたい
英語も習いたい
友達とも遊びたい
旅行にも行きたい
そのささやかな願いをほとんどすてて
家族全員の大事な時間を費やす野球というものに
その価値を感じるのはやはり一握りの
野球人一家なのだろうと思う。

ここまで親や家族のサポートを前提に存在する
少年野球というものに、足を踏み入れようとするのは
踏み入れておいてなんだけど
一見さんじゃ無理があった。

月謝が高くてもいい。
野球のテクニックを的確に教えてくれるプロに
効率的に2時間とか教えてもらったりした方が私は楽だ。
スイミングスクールのように
野球に通わせるのがもっと簡単だったらよかったのに。
(もちろん野球スクールもあるだろうけど田舎にはないし、野球チームと併用してる子が多いと思う)
スクールに、プロがいて、事務の人がいて
子供を教えてくれる対価にお金を払うなら
それがいい。
チームがボランティアで成り立ってしまっているところに
なにか、野球少年の減少の理由がある気がする。
野球の試合は、ドキドキしたし
子供の活躍を見るのも楽しかった。
だけど、野球漬けに強制的にならざるをえない日々は
我が家には合わなかったなぁと思う。
友達とも遊んで、旅行にも行って、他のスポーツも
楽しんで、その中にちょうどいいバランスで
もしも野球が存在できたら。
それならきっと私も彼ももっと楽しく
あの白い球を追えたかもしれない。




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