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Neuromatch Academy 2021(US時間)の体験談(参加登録編)

みなさんこんにちは!私は、この秋(2021年秋)から、アメリカにあるカーネギーメロン大学のNeural Computation PhDプログラムに進学を予定しています。そんな中で、現在、Neuromatch Academy2021のComputational Neuroscienceに関する3週間の集中講座に、進学前の準備という意味合いも含め参加をしています。

このプログラムは、全世界から学生や、研究者、また企業の方が参加されており、今年は全参加者を含めると数千人に及ぶそうです。実際の講義内容も非常に充実しており、また各分野の第一線で研究を進められている先生方も講義資料の作成に多く携わられています。しかし、まだまだ新しい講座であり、なおかつ英語でのコミュニケーションが中心なので、日本での認知度が非常に低いように感じています。

そのため、私が参加していく中での体験談をまとめることで、今後参加を検討される方が増えてくれると嬉しいなと思い、記事を書くことにしました!

Neuromatch Academyとは?

神経科学の研究者コミュニティであるNeuromatchによって立ち上げられた、研究者向けの夏期集中講座です。

現在は、Computational Neuroscience(計算論的神経科学)とDeep Learningの二種類が設けられています。それぞれのシラバスは以下のリンクから確認を頂けますが、全部英語での記載になっているので、少し抵抗があるかもしれません。両コース共に、3週間の集中講座となっており、平日の日中にずっと授業があるような形になっています。

Interactive studentsとObserversの違い

Neuromatch Academyの特徴的な点の一つとして、参加するスタイルが大きくInteractive studentsとObserversの二種類に分けられることが挙げられます。

Interactive studentsは、毎日決まった時間にオンラインに集まり、講座を一緒に受けます。講座は、約10人程度のpodと呼ばれる小グループで受けることになるので、そのメンバーと毎日顔を合わせることになります。各podにはTeaching assistant(TA)がついており、授業の進行や、Neuromatch Academy全体に関する質問等に対応をしてくれます。また、Interactive studentsは、三週間を通じて、グループプロジェクトにも取り組みます。私はこのInteractive students枠で参加をしましたが、私のグループでは、10人のメンバーが、4人と6人の2つのプロジェクトチームに分かれるような形になりました。

一方で、Observersは、決まった時間に授業を受ける必要も、グループプロジェクトに参加をすることもありません。自身の都合の良い時間帯で、好きなペースで授業のコンテンツを自習していくような形になります。時間に対する自由度はある一方で、参加者とのネットワーキングの機会は少ない形になるのが、Observersです。

また、二つの参加分類の大きな違いとして、もう一点参加費が挙げられます。Interactive Studentsは、在住エリアによって金額が異なるのですが、約1-2万円程度の参加費を払う必要があります。ただし、参加費が参加検討のハードルとならないように、簡単に免除をしてもらうこともできるような仕組みにはなっています。Observersは参加費は無料です。

まとめると、他の参加者とのネットワーキングにも力を入れたい場合は、Interactive studentsがおすすめで、一方で時間に柔軟性を持たせながら自分のペースで学びたい場合はObserversがおすすめかなと思います。

事前登録方法 (Observers)

Neuromatch Academyに参加をする場合、まずは、以下のポータルサイトでメンバー登録を行う必要があります。

メンバー登録を完了後、Observersとして参加をする場合は、以下のようなアンケートフォームに回答をする必要があります。Observersとして参加をする場合でも、興味関心の似た学生同士を繋げるような仕組みをNeuromatch Academyは作っているので、このアンケートで回答した情報はそのマッチングの際に用いられます。Observersで参加をする場合は必要な手続きはこれだけで、あとは授業資料を自習するだけという形のようです。

事前登録方法 (Interactive students)

一方で、Interactive studentsとして参加をする場合、メンバー登録を完了後、事前登録期間内に別の参加希望フォームを提出する必要があります。このフォームは現在は閉じてしまっているため、リンクをここに貼ることができないのですが、また来年の開催時には、事前登録期間とフォームがNeuromatch AcademyのWeb siteに掲載をされると思いますので、4-5月頃にサイトをチェックされると良いかもしれません。

Interactive students用の事前登録フォームでは、興味関心分野や、なぜNeuromatch Adacemyに参加したいのか等を記入する欄があったように記憶をしています。ここで入力した情報が、Podのメンバー振り分けをする際にも用いられると思うので、(英語での記入にはなりますが涙)ある程度詳細に記入をすると良いかもしれません。

Interactive studentsの場合、事前登録フォームを提出した後に、事務局の方で提出された情報が精査され、実際に講座に参加することができるかどうかの判断がされます。私の場合、4月29日にフォームを提出し、合格?のメールが6月6日に来ました。

合格メール内に、講座に参加するかどうかの最終判断の返信方法が記載されているので、それに従い処理をおこないます。Interactive studentsとして参加する場合は、このタイミングで講座料の支払いも行います。そこからさらにPodの振り分けを行うための詳細なアンケートがいくつか送られてきますが、それらに回答の上、最終的にPodへの振り分けが決まったのは私の場合7月6日でした。講座開始が7月12日なので、この振り分けは直前まで連絡がされないような形でした。

講座を受ける言語と時間帯の選択

Neuromatch Academyのもう一つの特徴として挙げられるのがその国際性だと思います。同じ内容の講座を世界各国異なるタイムゾーンから、多くの参加者が様々な言語で受講します。そのため、上記で書ききれませんでしたが、事前登録の際に、授業を希望する言語と時間帯が選択できるようになっています。

私は、今回留学準備を一番の目的としていたため、アメリカ圏でのネットワーク作りと英語でのコミュニケーション力の向上を目的に、アメリカ時間 & 英語で受講をしています。現在滞在をしているのは日本なので、時間的には、夜の11時からグループプロジェクトのワークが始まり、深夜2時から授業を受け始め、朝7時に終わるというようなスケジュールです。実際にやってみると、完全な昼夜逆転なので、思った以上に体調を合わせることが難しく感じました。

ただ、世界的なレベルで研究成果をあげていくためには、英語と世界的な研究者ネットワークは必要不可欠なものだと考えています。それを留学前から、もしくは留学をせずとも得ることができる機会として、このようなNeuromatch Academyの受講方法も選択肢の一つとして考えてみるのも良いかもしれません。

ちなみに、もちろん日本時間 & 日本語での講座も用意されているため、そちらで受講するというのももちろん良いと思います。Neuromatch Academyは、その時の目的に合わせて、どのように受講するか、ここから何を得たいかを考えながら、受けることができます。

講座の内容も非常に充実をしているため、これからComputational Neuroscience関連の分野に進まれる方、またこのような分野に興味を持たれている方は、是非参加を検討されてみてはいかがでしょうか。

最後に

今後の記事では、具体的な講座内容に関しても日本語で概要を掴んでいただけるよう、まとめていきたいと思っています。内容がまとまり次第、リンクを貼っていこうと思うので、また良ければそちらも読みに来てください。

今日は以上です!

(追記) Week1の講座内容に関して以下の記事にまとめました。(7/18)

追記(2021.08.21):
Week2の記事をアップしました。

追記(2021.08.28)
Week3の記事をアップしました。



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