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あげまんじう
2014年11月19日 17:17
俺は高校を中退した後は工場で働き、団地で一人ぐらしをしていた。毎日毎日同じ日々の繰り返しだった。朝起きて仕事へ行き、帰ってコンビニやスーパーで買った惣菜をテレビを見ながら食べる。工場と団地までの距離はほど近かく、寄り道などもしない。むしろするところがない。休みの日は一日中ゲームとネット。つまらないとは思うが、食うためには、生きるためにはしかたがないと半ば諦めた気持ちで日々を過ごしていた。
2014年11月16日 15:54
寂れた街のボロアパートの一室、汚い4畳半の部屋で男はあぐらをかいて俯いていた。男は生まれてこの方ついていた事がない。ただの一度もない。孤児院で育ち、両親の顔も見たことがないし仕事も昨日首になった。友達もいなければもちろん恋人もいるわけがない。「小さい幸せすらない。なんてつまらない人生だ。生きるのが嫌になった…。」男はボソリとつぶやき、おもむろにロープを取り出してカバンに詰め、外へ出た。