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マジョリティだけど「普通」の恋愛にしっくりこなかった

私は現在、恋人と「オープンリレーションシップ」という交際の仕方をしている。
俗にいう「浮気OK」な付き合い方をしている~~…のだが、実際にはこのオープンリレーションシップ=浮気OKというのは誤解だというのが私の今の考えだ。それに関しては長くなりそうなので、別の機会に。

※この記事には「セフレ」などの表現を一部含みます。苦手な方はブラウザバックを推奨。


オープンリレーションシップとは

まずは一般的にオープンリレーションシップとは何とされているか、以下wikiの引用。

“オープン・リレーションシップ(英語: open relationship)は、結婚に準じるような人間関係において、一緒に生活することを求めながら、モノガミー(一夫一婦制、もしくは同性関係における2人のみ)の形態をとらないノン・モノガミー (non-monogamy) の関係をとることに合意している状態。日本語では「開かれた関係」などと訳されることもある。このような関係において、当事者は互いに、相手が他の人物と恋愛関係なり親密な(性的)関係をもつことを受け入れ、容認、許容することがあらかじめ合意されている。”(wikiより引用)

wikipedia『オープン・リレーションシップ』

オープンリレーションシップとはつまり、一対一に限定された関係(モノガミー)ではない恋人関係のことを指す言葉であると解釈できる。
その定義だとポリアモリー(複数性愛)というものとほとんど同義になるのだが、区別のために私の記事の中では「オープンリレーションシップ=一対一のパートナー(恋人)の合意のもと、パートナー以外とも親密な関係をもつことを受け入れている交際関係」と定義しておく。
だが、あくまでも私個人の区別であって実際にはそれらの定義はカップルによって異なる場合が多いことは念頭に置いておいていただきたい。

私は元々「普通」だった。浮気ダメ、絶対

2022年1月、23歳で現在のオープンリレーションシップを始めた私だが、それまでは自分と恋人一対一というごくごく「普通」のお付き合いしかしたことがなく、それこそ他の女子と遊びに行ったり頻繁に連絡をとるなんて最低、論外というしっかり嫉妬深い恋愛観の持ち主だった。

今やこんな会話をしているわけだが…
私「ごめん、今週末急用入って会いに行けなくなっちゃった…!」
恋人「そっか~残念。だったら久しぶりにセフレに会ってこようかな」
私「お、いいんじゃない?○○さんだっけ?」
恋人「会えるかわからないけどね、声かけてみる」
私「楽しんで~」

オープンリレーションシップなんて言葉自体を初めて聞く人にとっては信じ難い会話だと思う。ちょっと前までなら私だって信じられなかった。

冷めたカップルに見えるだろうか、ドライに思えるだろうか、それとも遊び半分に付き合っているいい加減な関係と見る人もいるかもしれない。
だがしかし、自分で言うのもなんが、実際にはしょっちゅうイチャイチャしてるバカップルであり、誠実に真剣なお付き合いをしている。
そして、今まで自分がしてきた恋愛の中で一番幸せだし精神的にも安定していると感じるのだ。
それが何も「オープンリレーションシップだから」と言うつもりはない。ただ、一般的な付き合い方よりも、自分達に合った恋愛の仕方を見つけることができた。私たちにとってはそれがオープンリレーションシップだったのだろう。

異性愛者(ストレート)にとって性愛とは

人間の「性や愛の多様性」と聞いて、まず多くの人が思い浮かべるのはLGBTQなどセクシュアルマイノリティの人々のことではないだろうか。
それも代表的な例として合っている。しかし逆に、セクシュアルマジョリティの枠に入る、主に異性愛者の人々にとって「性愛の多様性」は自分に関係のないものだと思いがちではないだろうか?
マジョリティだから自分の恋愛は「普通」だ、と。

しかし本当にそうか?

例えば、浮気の線引きはどこだろう?
キス以上?手を繋いだら?それとも食事に行くだけでもアウト?他の異性の連絡先を持っているだけでも嫌だという人もいるかもしれない。
浮気は恋愛において「常識的に」ダメなことだと言われているが、常識であるはずの浮気の定義すら人によって違う、つまり曖昧で多様と言える。
性的にマイノリティであるかマジョリティであるかに関わらず、恋愛や性のあり方は十人十色であって、異性愛者の中にだって実際は多様性がある
しかし「異性を好きかどうか」という社会の「マジョリティかどうか」の基準において特に問題なく”パス”する人々は、自分達の性や愛のあり方と向き合う機会がほとんどなかったのではないだろうか。

マジョリティなら恋愛は全部「普通」?

現代における「普通」の恋愛って何を指すのだろう?
異性愛者が一人の相手だけを一途に好きになり、30歳頃までに心に決めた相手と結婚して妻が夫の名字になり、二人は死ぬまで伴侶以外とは関係を持たず、子供を産んで親に孫の顔を見せ、家族を作ってゴール…
現代社会で「マジョリティ」と呼ばれる人々の中で、この恋愛のやり方が自分に一番合っている、またはしっくりくると感じる人が一体どれだけいるのか私は正直疑問に思っている。

私自身は体の性が女性、性自認も女性、そして男性が恋愛対象である異性愛者だ。社会的に言えば完全に「マジョリティ」側の人間であると言える。私の恋人も同様に、男性で異性愛者だ。
しかし、私たちは先述のような「普通の恋愛」にはしっくりきていなかった。彼は昔から、恋人が自分だけと関係を持たなくても平気という感覚の持ち主だったらしいが、浮気はダメなのが普通だからそういう付き合い方だけしてきたと言っていた。私は漠然と浮気絶対ダメと思ってきたものの、特定の相手を真剣に愛することと他の人と割り切った関係を楽しむことは両立すると考えるようになった。

私と全く同じでなくても、なんとなく社会的に「普通」と言われる恋愛のあり方に馴染めないと感じる人は多いのではないだろうか。

さいごに

自分が実際にオープンリレーションシップをしてみて感じたこと、その他なんでも性愛についての考察は定期的にしていきたい。
もしもこの記事を偶然目にした人の中で、一般的な恋愛のあり方に「しっくりこない」所謂マジョリティの方々(もちろんマイノリティの方々も)がいたら、自分にとってしっくりくる関係を見つけるヒントになれたらいいな~なんて密かに思ってみたり。

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