パダラマ・ジュグラマ
どうも、水無月です!!
2月13日~20日まで池袋にあるTheater Mixa(シアターミクサ)で上演されていた、おぼんろ第20回本公演「パダラマ・ジュグラマ」に参加してきました。
本公演としては去年の8月ぶり。
作品は8年前に上演したもの再演になります。
◆あらすじ
何もかもうまくいかない世界がありました。
すべてのことは右肩下がり、よかったものは悪くなる、大切なものに手を伸ばしても届きもしない。
他人のことは考えない、大切なのはそういうこと。
その世界では環境汚染のため、自然界で食べられるものはなく、だれもがいつだってお腹を空かしています。
ある日、2匹のキツネがカイダムというニワトリ工場に盗みに入ります。
ですが、忍び込んだカイダムの中の様子は彼らが想像だにしない恐ろしい残酷な場所だったのです。
そんな絶望する地獄のような世界で2匹は一羽のヒヨコに出会い...
仲間とは何か?希望とはなにか?それぞれの大切なモノ、愛の形が交差する。 切なく美しい物語。
(※おぼんろ公式およびMonogatalinaお品書きより一部引用)
私の中でこの作品は「This is おぼんろ」的な作品だとおもってるのですが、初演のパダジュグは映像でしか見たことがなかったので、今回再演という形で参加できたことがすごくうれしかったです。
劇場に入ると、映像でしか見たことのないカイダムがそこにあって、この物語をほんとに体感できる日が来たんだって実感しました。
そして、今回おぼんろでは初のミックスキャストでの公演!!!!!
この事が告知されたときびっくりした笑
ずっとおぼんろは客演もそんなに入れず劇団員だけでやってきているというのもあり、最近になって客演を呼んでの公演にやっと馴染んできて、ここでまさかのミックスキャストだったので、新たな試みとおもってどうなるんだろうっておもってました。
でも、物語に参加して初演を映像で見た時よりも物語の解釈が広がって、語り部を日替わりにすることで関係性の見え方やセリフの見えない部分の感情だったりが人それぞれの解釈でとれてめっちゃ楽しかったです。
と、いうことで色々個々で語りたいのでいつも通りつらつらと書いていきたいと思います。
◆タック(末原拓馬さん)
まずは14ステージお疲れさまでした。
ミックスキャストだけど、主宰は全ステなのだなぁと...(ほんとにお疲れ様です)
映像でみたタックがリアルにそこに生きていて。
カイダムの中で生きている歪さ。ずっと笑っていようと心に決めた1羽のヒヨコに沢山勇気をもらいました。
初演から好きなセリフがあって。
僕は「僕」でいたくなくて「僕ら」でいたい。
メロディアスな「ラララ♪」のほんの3分の1でいい。「ラ」をください。
このセリフ。僕じゃなく「僕ら」なのがタックらしいなぁって。
今回この物語に参加してこのセリフをきいていろんな感情がこみ上げてきて泣いた(語彙力)
私も「ら」を大切に生きたいと思います。
そして、日に日に強くなるタックのフィジカル。
リンリンにぐいぐいいったり、ニワトリの真似をするタックが日に日に激しくなる笑
とみしょートシリモがめちゃくちゃアドリブ入れてくるから、タックが調子になり、日に日に味をしめててすきだった笑
楽日のマチネの流血事件はびっくりしました💦
本人笑いながら「新しい演出つけてみました」って言ってたけど...
紙吹雪が羽毛に見えて、走ったり、飛んだりするとふわってなるの好き。
リンリンの歌唱前の出てくるところでタックがフーって紙吹雪飛ばすのも好きでした(あれ日に日にうまくなってた笑)
卵の殻から射す光。きちんとみれました。(イマジネーション)
ラストシーンの絶望し自分の運命を受け入れてコンテナに乗るタックに射す月明りが綺麗で、タックが飛んだ空は綺麗な星空だったんだぁ。
ラストのタックのその後初演は救いがないかなぁと思っていたのですが、今回はわんちゃん生きてる説を想像してみて。
でも、生きてたとしても結局キツネずに食べられてしまうのだろうとおもったり。エゴかもしれないけど、好きな人に食べられた方がタックは幸せかもなぁとか考えたり。難しいところだよなぁってなりました。
信じる勇気と一緒で変わる勇気も必要だと思うんです。
だから、今回この再演(続演)を選んでくれてありがとうの気持ち。
◆トシリモ(富田翔さん)
とみしょーさんがおぼんろに!!!!のテンションでどんなトシリモになるかすごい楽しみでした。
ホチキスさんの舞台で一度拝見しており、主宰とも仲良しな雰囲気があったので、ここの絡みもわりと楽しみなところがあって。
とみしょーさんのトシリモは一言でいえば「ヤンチャ」
村の悪ガキなんだろうなぁって思うところもあった笑
だけど、タックに出会って自分に欠けていた気持ちが動きだし、わかんないながらも行動していくところ。トシリモの成長沢山感じました。
とみしょートシリモをかってに「しっぽの魔術師」と呼んでいるのですが笑
ほんとしっぽの扱いがうますぎて、かわいかった...
華怜ちゃんとのメグメで屋根からしっぽたらしてみたり、それにじゃれる華怜メグメも可愛くてその組み合わせだと「幼馴染」感が強くて胸アツでした(関係性大好きオタク)
めぐさんメグメと絡むと幼馴染ではあるけど、メグメの正義感の強さが上がるのでまたちょっと違う印象あって、組み合わせの楽しさ感じました。
しっぽ毛づくろいしたり...尻尾で指差ししたり。(かわいいかよ)
ほかにも沼に落ちるアドリブなんかもあってとにかく細かいアドリブバンバンいれてるのがめちゃくちゃ好きだった。
ニワトリの真似するタックへのツッコミもすきだった笑
◆トシリモ(八神蓮さん)
こっちもまさかおぼんろに蓮様の気持ちでした笑
前も言ったけど某テニス舞台育ちなのでとてもびっくりでした。
艶漢で主宰と共演していらしていて、2人とも同い年コンビということで個々の関係性も楽しみでした。
蓮様のトシリモは「The お兄ちゃん」なイメージがつよかった。
初演のトシリモのイメージと近い印象を持ってます。
だけど、心の優しさと包容力が強めに出てるイメージ。
タックが寒いって言ってるときに温めるシーンとかめっちゃお兄ちゃん感ある。
最初は食べようとしてたけど、タックと関わるうちに自分に欠けていた気持ちを知り行動するときの決意みたいなものがしっかりしていた、強さが感じました。
個人的な年齢設定の印象なのですが、八神トシリモ×華怜メグメは結構歳の差があるイメージで、八神トシリモ×めぐさんメグメは差的には2~3歳くらいなイメージなんですよ。
なのでやっぱり、組み合わせてそこら辺の見え方もかわるんだなぁとしみじみ感じました。メグメ弟のキナミダの年齢もだいぶ変わってたりします。
楽日のカテコでWトシリモが一緒に歌ってるのめっちゃエモかった。
◆メグメ(わかばやしめぐみさん)
相変わらず後半にかけてのめぐさんのパワーがすごすぎた。
おぼんろ語り部のエネルギー毎度中日超えてからうわああああってますイメージあるけど、今回もそれはひしひしと実感しました。
そして、めぐさんのメグメは喜怒哀楽。表情筋が最高すぎる。
コロコロ変わる表情めっちゃすき...
そして相変わらずめぐさんケモミミ似合いすぎかわいい~(ただのファン)
弁士タイムのジェスチャーでガニ股になるめぐさんメグメ最高だし、横弾幕でタイトルコールする時素のめぐさんが見えるのも最高だった笑
メグメは本当は心優しいけど、大切な人のためには手段を選ばないところが、純粋でまっすぐでそれも相まって凶器になってしまうのがしんどい。
自分よりも弟にいきててほしいと願うメグメはほんとお姉ちゃんなんだよなぁ。
だから、欠けていたものを知ったトシリモとのすれ違いが生まれるっていう。
タックに出会って欠落していた心の動きと共に成長するトシリモと、ずっと弟のキナミダのために生きているメグメ。
キナミダが亡くなったときトシリモが隣にいてよかったなぁって思ってしまった。たぶん、そうじゃないとメグメは弟を追いかけて自分も死ぬと死をえらびそうなきがしたんだよねぇ(個人的な意見)
あとやっぱりめぐさんのお歌大好きだあああああ(突然の大声)
ソロもそうなんだけど、タックの夢のシーンでトシリモと歌うところめっちゃ好きなんですわ。
大楽カテコのWメグメの歌唱も激熱だったんだ...(しみじみ)
◆メグメ(岩田華怜さん)
華怜ちゃんは別舞台でお姿を拝見したのが発表されて割と近々だったので、あ!!!あのときの!!!!という思いでした。
華怜ちゃんのメグメはひたすキュートなんですよ!!!!
私の中で華怜ちゃんのメグメは中学生くらいのイメージがあって、なので弟のキナミダはまだ小学校低学年くらいのイメージなんですが、若さも相まって見える愚かさが味になっていた印象。
弟のために行動しているのに自分を犠牲にするのがメグメだけれど、その純粋な凶器の部分が若さも相まってサイコ感があって割とツボだった。
とみしょートシリモと一緒に沼に落ちて「遊んでる場合じゃないわよ」ってアドリブ入れてたのかわいかった笑
弁士タイムの剣ぬくシーン(あれ勝手にライトセイバーだと思ってる)
あそこのキメポーズ可愛すぎた。
あと、メグメのお歌のシーン。
歌うますぎ。伸びのある高音めっちゃ綺麗だった~
楽日のカテコで「人見知りだったけどおぼんろの劇団員がみんな変で~」って言ってたのわからった。参加者からみても愉快な劇団だとは思います笑
◆リンリン(高橋倫平さん)
参加者同士で話したことがあるんです。
「おぼんろ作品or末原作品の中でいい女と言えば」
みんなが認めるいい女。
それがパダジュグのリンリンです。(水無月調べ)
まじでみんな大好きなリンリンです。
そして、りんぺーさんのリンリンですが、まずビジュ出た時に美しすぎてびっくりした。
初演のリンリンはビジュアル的に色々間違えてしまったオカマ感がつよかったけど(言い方)今回はまじで美しすぎてほえぇええってなりました。
りんぺーさんのリンリンは一言でいうなら「JK」みたいな印象があります。
おちゃめで誰からも愛されそうなユーモアがある感じ。
でもたまに見える妖艶さが私のツボだった。
女性というより、「女の子(概念)」って言葉がしっくりくるイメージ。
リンリンの登場シーンのダンスWキャスで振り付け違ってたのよかったなぁ。
あと、これはほかの登場人物でも言えるんだけど、Wキャス同士で場所がシンメになってるところがあったりで、あれも意図して演出してるのかなぁってエモってなってた。
リンリンの好きなセリフはやっぱり...
彼は私のことをわからないかもしれない。
でもね、私は...彼が誰だかわかるの
初演からこのセリフほんと大好き。
リンリンの一途さがこのセリフに詰まってる(てぇてぇ)
あとやっぱり工場長に名前を呼ばれるシーンですね。
Wキャスでリアクションの違いを楽しむことができるのほんと最高でした。
あの瞬間のリンリンまじでめっちゃかわいい。好きが溢れる。
そのあと、工場長が座っていたところに座るリンリン乙女すぎんか(しんどい)
飛ぶ練習の時よりも普通にお芝居中にジャンプしてるときのリンリンがめっちゃ飛んでてりんぺーさんの身体能力の高さが出ちゃってるっておもってた笑
夢が叶ってすぐ、リンリンは亡くなってしまうけど、亡くなる寸前まで、好きな人への想いはまっすぐで。カイダムの中で奇抜で派手で。でも死んでいくときは醜いという対比もまた生きている感じがした。
リンリンが亡くなったあと、タック、工場長、トシリモのシーンで工場長がリンリンが大事に持っていた袋のことを知っているんですよ!!!!!
工場長とはその袋について話してないのに工場長はそれを知っている。
だから工場長はリンリンをきちんと見ていたんだなぁっておもってウってなりました。
リンリンがどうしてあの姿になったのかとか想像してしまうよね。
もしかしたら1人目のタックだったのかもとか。
だから、タックと出会って妹分にしたのかなぁとか。
リンリンすきだ。
あと、大楽のカテコでりんぺーさんが泣いてたのあれはあかん。
無事一緒に涙腺死にました。
◆リンリン(塩崎こうせいさん)
リュズタンぶりの塩崎さん!!!!おかえりーの気持ちと、まさかのリンリンでびっくりなのと笑
塩崎さんのリンリンは「Theマダム」ってイメージ。
バーのママみが強くて、お酒出されたいなぁっておもった笑
カイダムの説明をキツネずにするときの呼び方ツボだった。
工場長と会話するときの塩崎リンリンがめっちゃ乙女で、名前を呼ばれたとき完全に女子だったの可愛すぎた~
恋は盲目ですが、この言葉は塩崎リンリンが強めな印象があります。
頼りになるお姉さまと芯の強さが印象的なリンリンだった。
飛ぶ練習してるときの塩崎リンリンの動きが結構ツボだった。
ちょっと弾んでる感じ。好きなんですよ笑
死ぬ間際に「死にたくない...」っていったリンリン。
名前を呼んでもらえたうれしさと、叶った夢の先の「夢」を望んでしまったのかなぁ...
リンリンすきだ(二回目)
◆ジュンバ(さひがしジュンペイさん)
実は主宰同様に全ステのさひさん。改めて14ステージお疲れ様です。
ジュンバさんは悪役と思いきやホントは心の優しい工場長というのが、憎めない存在なんだよなぁ。
初日一番前の席で物語に参加していたのですが、油断していたらさひがしジュンバさんとばっちり目が合って焦りました笑
そうだ。これはプロセだけどおぼんろなんだと実感しました笑
さひさんのジュンバさんはずっとがなり声で喋るから怒りの強い印象なのに、冷静になったときに声震えたりして感情の動きが見えるのその対比が絶妙すぎて...(しんどい)
この世界で唯一の人間。そしてこのカイダムの闇(絶望)を受け入れ奴隷としてニワトリを育てているというのが...
絶望した世界を受け入れながら生きるのしんどすぎるじゃん。
でも、タックにすがられた時ジュンバさんは何かもしかしたら変わるのかなぁっておもったのかなぁとか。ちょっと考えた。
わかっていながらなにもできない自分を変えたくて、タックを生かしておいたのかなぁって。(個人的な意見)
キツネずに「脳点ぶち抜くぞ」っていってたけど、結局殺してないと個人的に思っていたりします。
リンリンの名前呼ぶとき。さひさんジュンバさんはサラって感じでいうのイケメンすぎる。あのシーンめっちゃ好き。
お決まり弁士タイムやっぱり好きです。
拍手のタイミング掴めずにごめんなさい笑
医者の時の衣装がイメージフクロウなんだよなぁ。でもくちばしながいし鷲とかかもしれない。でもなんか鳥類なイメージだった。
19日お誕生日様でサプライズ苦手とは言え祝いたい主宰によりハミングハッピーバースデーだったの楽しかったです。
ああいう雰囲気みるとやっぱりおぼんろってなる。好き。
◆ジュンバ(登坂淳一さん)
今回キャスト発表で一番びっくりでした。
そもそも舞台やったりするんかーっておもってたら初舞台と聞きそれも驚き。
某ジャニーズさんの番組でパパの一面も見ていたのもあり、優しい印象が強くあの冷血なジュンバさんをどう表現するのか全然予想ができなかったです。
実際登坂さんの初日を見た印象は「育ちのいいジュンバさん」でした。
登坂さんの中の優しい部分が見えて、怒鳴る部分も優しさ見えてるとおもってたのですが、土曜日に見た時、印象が変わっててやっぱり舞台はナマモノだって感じました。
淡々と話す恐怖みたいなものが強まってて、さひさんのジュンバさんと登坂さんのジュンバさんで真逆な印象を抱きこういう解釈もあるのかぁって発見だった。
今回のWキャスの中で黒ジュンバ(さひさん)白ジュンバ(登坂さん)が一番対比という部分が見えた印象でした。
たまにセリフ言った後に笑うのずるくない?
サイコ感強めでめっちゃ好きだが...
初舞台でこのセリフ量こなしてるのも普通にすごすぎてもう拍手です。
あと、Wジュンバに言えることなのだけれど、声よすぎん。
一生聞いてられる声がよすぎた。
新しい解釈のジュンバさんを見せていただけてとても楽しかったです。
*
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と、いうことでいつも通り長々と書いてしまった。
今回パダラマ・ジュグラマに参加できてほんと最高でした。
このご時世で大変な中誰一人欠けず最後まで走りきれたのほんと奇跡だと思いました。
またいつものおぼんろスタイルでこの物語に参加したい気持ちもめっちゃある。
変わることとても勇気がいるし、ましてや初演が成功した作品の続演(再演)っていろんなプレッシャーあったとおもうんです。
それを乗り越えて上演してくれたことに感謝し、変わるものと、変わらないものがあることを体現してくれたなぁと参加して思いました。
実は後輩を二人ほど布教に成功して連れて行きました。
自分の好きを好きになってもらえるのはやっぱりうれしい。
照明も衣装も美術も。そして音楽もやっぱり最高でした。
みんなそこに必死で生きてた。
最高の景色。世界は綺麗であること。そしてたくさんの勇気をもらいました。
今回参加できなかった方も配信のアーカイブおすすめします。
参加したのに配信も視聴したのですが、マジで映像の臨場感すごかった。
だからぜひ。
今年の夏はリュズタンやるようなのでそっちも楽しみです!!!!
素敵な時間と景色。勇気をありがとう。
パーーーーーーーーーーダラマっ!!!!!!!