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全ての経験がポジティブである必要はない

「その経験があるから優しいんだね。むしろ経験に感謝だね」

「まあ、全部良い経験!」

自分のトラウマ的な経験や過去の話をすると、こんな風に返されることがある。

もちろん相手に悪気がないことはわかる。

むしろポジティブに変換しようとしてくれているのも伝わる。

でも、全ての経験がポジティブである必要があるのだろうか?

ポジティブな側面だけをみることへの違和感

話は変わるんだけど、少し前まで、『ジニー&ジョージア』というNetflixのドラマにハマっていた。印象深いパートは多かったけど、中でも、母親のジョージアが娘のジニーに自身の過去について話すシーンは最も印象に残った。

ジョージアは幼いころ義父に性的虐待を受けていて、14歳で家から逃げた。

その後ジョージアはとても強い女性に育った。そんな彼女に娘のジニーは

「だからママは強いの?」と聞くと、

「いいえ。ドラマ(ゲームオブスローンズ)ちゃうねんで。あんなことに労力を費やさなければもっと強くなれてた。大統領にもなれた」

とジョージアは答えたんだけど、

私はこのセリフに勇気付けられた。というのも、

決して自身のトラウマ的な経験を肯定することなく、

本来の自分の力を信じている彼女の強さに痺れたのだ。

いや、もちろんいかなる経験もその人の人格形成に大きく影響する可能性はある。

確かにハードな経験はその人をタフにするかもしれない。

でもその分ダメージも与える。良い側面だけみるのは個人的にはしっくりこない。

特に幼少期のトラウマ的な経験は、その後の人生を狂わすことも多々ある。

だから、やっぱり、そんな経験を「良い経験!」「そのおかげで」なんて言葉で肯定しようとは思わないんだなーと。


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